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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成27年度末33.78%)に加え、市内に中心となる産業が少なく財政基盤が弱いものの類似団体平均と同数値である。平成23年度から実施している「第2期相生市行財政健全化計画(相生市活力上昇計画)」に基づき、人口減少対策としての各種活性化事業を展開し、税収等の確保に努めてきた。今後も、地域創生総合戦略「相生市もっと活力上昇計画」と「第3期相生市行財政健全化計画」に沿って、事業の選択と集中を行い、活力あるまちづくりを展開しつつ、行財政の健全化を図ることで、財政基盤の強化に努める。
地方消費税交付金において消費税増税の影響が通年分反映されたことなどから経常一般財源が増となったこと、退職者の減に伴う退職手当の減少や、繰出金において下水・農集への繰出が減少したことなど経常経費充当一般財源が減となったことなどにより、前年度より若干改善したが、扶助費等が増加傾向にあり、比率は高い水準にある。今後は、投資的事業に伴う起債の増加により公債費が増加していくと見込まれるため、今まで以上に事務事業の全般について、見直しを行い、経常経費の抑制に努め、比率の改善を図る。
類似団体と比較して低くなっているのは、平成18年度から平成22年度にかけて実施した「第1期相生市行財政健全化計画」による徹底した経費削減の効果であり、さらに平成25年度より消防業務を一部事務組合で行っていることが挙げられる。今後は、施設の老朽化による維持補修費の増加が見込まれるため、引き続き削減に努めていく。
事務事業の直営又は一部事務組合営等により各類団により異なるが、平成23年度から平成27年度の5年間を計画期間とする「第4次定員適正化計画」に基づき、職員数の適正化に努めてきた結果、類似団体平均を下回っている。今後は、平成28年度から平成32年度を計画期間とする「第5次定員適正化計画」に基づき、新たな行政需要等に対応した適切な職員配置に努めるとともに、事務事業の見直しや民間委託等の活用等により、引き続き職員数の抑制を基本とした職員数の適正化を進めていくこととしている。
起債償還額について、第三セクター等改革推進債の償還開始などにより平成25年度以降は増加傾向にあること、また、償還額に対する特定財源や地方交付税の基準財政需要額が減少傾向にあること、等により数値が悪化している。今後は、相生市文化会館の建設や防災行政無線整備の財源として発行する起債の償還が始まるとともに比率がさらに悪化することが予想されるため、これまで10年償還を基本としていた本市の銀行等引受債について、世代間の負担の公平性化と公債費負担の平準化の観点から見直し、実質公債費比率の急激な上昇を抑える
相生市文化会館の建設等の投資的経費の財源として起債をしたことで起債残高が大幅に増加していること、また、財源不足の調整や退職手当の財源として財政調整基金や職員退職手当基金を取り崩したことにより基金残高が減少したこと等により数値が悪化している。今後は、庁舎耐震化工事の財源に起債を充てる予定であるので、事業内容をゼロベースで見直しを図り、地方債の発行抑制に努め、財政の健全化を図る。
類似団体の多くが一部事務組合等で行っている塵芥処理業務等を直営で行っていることや職員の年齢構成の特徴などから、これまでは比較的高い水準にあったが、平成25年度より消防業務を一部事務組合へ移行したことにより、近年は全国レベルとなっている。平成27年度は前年度と比較し、特に、退職手当額が減額となったことにより、類似団体平均より若干低い水準になったと考えられる。
「第1期相生市行財政健全化計画」に基づく歳出削減により、類似団体との比較で低い数値となっている。今後も、事業内容をゼロベースで見直しを図り、更なるコスト削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体を上回り、かつ上昇傾向にある要因として、生活保護費の増加があげられ、また、生活保護費の特定財源が減少したこと等により数値が上昇した。今後、資格審査の適正化や各種手当への特別加算等の見直しを進めていくことで抑制に努める。
その他に係る経常収支比率が高い要因は、繰出金が類似団体より多額であるためである。これは、下水道事業会計において過去に整備費に多額の起債を発行し、その元利償還金が膨らんでいるからである。今後、下水道事業会計では独立採算の原則に立ち返って徹底した経費の抑制を行うとともに、定期的に使用料の見直しを行うなど健全化に努め、繰出金の抑制を図る
平成25年度より消防業務については一部事務組合による運営となったために比率は増加した。また、単独で行う補助交付金を「第1期相生市行財政健全化計画」において見直したことも、比率が低い要因となっている。
公債費については、平成20年度をピークに減少していたが臨時財政対策債や第三セクター等改革推進債に係る償還額の増加などにより上昇傾向にある。今後は、相生市文化会館建設や庁舎耐震補強工事などに多額の起債の発行を見込んでいるが、銀行等引受債の償還期間の見直しにより公債費の平準化に努める。また、公営企業債の公債費に対する繰出金を含めると、実質的な公債費負担は大きくなっている。
物件費、補助費等に係る経常収支比率は低いものの、以前から繰出金に係る比率が高いことに加え、近年扶助費の比率が増加傾向にあることが要因である。繰出金については下水道事業会計の元利償還金に対するものが主であるため、実質的には公債費に係る経費が当市の経常収支比率を押し上げている要因となっている。今後は、計画的な事業の実施により公債費の抑制を図り、健全な財政運営に努める。
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