一関市：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

経常収支比率は113.78％で、収支は黒字となっています。流動比率は198.15％で、１年以内に支払う債務に対して現金等がある状況を示す100％以上となっています。企業債残高対給水収益比率は651.43％となっており、類似団体及び全国平均と比較して高い水準で推移しています。このことは、当市の水道施設整備にこれまで多額の費用を要してきたことを示しています。料金回収率は103.86％となっており、概ね給水に要する費用を給水収益で賄えている状況です。給水原価は227.70円となっており、有収水量１㎥あたりの費用が類似団体及び全国平均と比較して高い数値となっており、施設利用率は54.89％で、類似団体及び全国平均と比較して低い数値となっていることから、水道施設の効率性の面では他市に比べて低いことを示しています。有収率は81.89％となっており、類似団体及び全国平均と比較して低い数値となっています。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率は44.86％で、類似団体および全国平均と比較しほぼ同レベルにあります。一方、管路経年化率は17.06％で、類似団体及び全国平均と比較して高い数値となっております。管路更新率は1.33％であり、類似団体及び全国平均と比較して高い数値となっておりますが、漏水を防止し有収率の向上を図るためにも、計画的に老朽管の更新を進めていく必要があります。

全体総括

経常収支は黒字で推移しており、概ね健全な経営状態を確保しています。効率性の面では水道事業と簡易水道事業の統合、水道料金の統一により市の水道事業全体の効率化を図るとともに、組織統合や業務の民間委託等による維持管理費の更なる縮減、人口減少に伴う水需要の減少に対応した水道施設の統廃合・ダウンサイジングによる配水の効率化、計画的な漏水調査と老朽管の更新による有収率の向上に努めていきます。