経営の健全性・効率性について
①経常収支比率及び⑤料金回収率は、前年度と比較すると微増しているものの、令和元年度以前と比較すると減少している。令和2年度の減少理由は「新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策」として基本料金を2か月分免除したためであり、令和3年度の減少理由は「隔月検針・隔月請求制度」の導入により有収水量が減少したため(※)である。当該比率については、今後経営状況を見極めながら、必要な判断を行う必要がある。(※)令和3年7月より、検針及び請求を「奇数月」に行う地域と「偶数月」に行う地域に分けて行う「隔月検針・隔月請求」制度を導入した。この制度の導入初年度のみ、偶数月検針地域の「令和4年3月使用分」が、「令和4年4月分給水収益」として計上されるため、令和3年度の給水収益が11.5か月分となり減少した。③流動比率については、施設更新費用の増大等により現金預金が減少傾向にあるため、財源確保や規模の適正化に努めていく。④企業債残高対給水収益比率については、平成12年以降起債をしていないため、類似団体と比較して低水準であるが、今後施設更新費用の増大が見込まれるため、現金預金との調整を図りながら起債も検討する必要がある。⑥給水原価については、「隔月検針・隔月請求」制度を導入した影響(※)により、一時的に増加している。⑦施設利用率については、類似団体と比較しても高水準を維持しており、規模の適正化に努めていく。⑧有収率については、類似団体平均値を上回っているが、「隔月検針・隔月請求」の初年度であるため(※)、一時的に減少している。今後も高水準を維持できるよう漏水箇所及びその原因の特定に取り組んでいく。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率については、今泉配水場場内配管更新事業が完了したことにより、前年度より減少している。②管路経年化率については、過去の大規模開発によって整備された管路が耐用年数を迎えたことなどにより類似団体の平均値を上回り年々増加傾向にある。また、③管路更新率については、平成30年度から令和3年度にかけて今泉配水場場内配管更新事業を優先的に実施したため、数値が低下している。今後は将来的なダウンサイジングも視野に入れ、給水量や人口の動向に注視し、経年管の更新を進めていく必要がある。
全体総括
経営の健全性・効率性については、新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済対策や「隔月検針・隔月請求」の影響により一時的に経常収支比率等が低水準となっている。今後、人口減少に伴う水需要の減少、施設の老朽化による更新費用増大、漏水等による有収率の低下等により経営環境が厳しくなることが予測されることから、県域水道一体化の検討を進めている。また、管路等の更新については、基幹管路更新計画(令和3年3月策定)に基づき、限られた財源でより効率的に行っていく予定である。