湖北水道企業団:末端給水事業

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末端給水事業


収録データの年度

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経営比較分析表(2023年度)

経営の健全性・効率性について

【経常収支比率】昨年度に比べ経常収益が増え、経常費用が減ったことにより4%ほど増加している。今後も経常収支比率100%以上の健全な水準を保つために費用の削減と事業の財源確保が必要である。【流動比率】昨年度より減少しているが、これは企業債償還金および未払金が増えたことによる流動負債の増加が主な要因である。引き続き工事発注時期等を考慮し比率の維持を図る必要がある。【企業債残高対給水収益比率】類似団体平均値と比べれば低い数値だが、令和元年度から経営戦略に基づいた企業債の借入を行っているため、今後は上昇していくと考えられる。したがって、この数値を注視しながら借入額の検討を図っていく必要がある。【料金回収率・給水原価】年間総有収水量が増え、また経常費用が抑えられたことによる給水原価の減少が影響し、昨年度に比べ料金回収率は増加している。今後も適正な給水原価を維持した健全な経営を努める。【施設利用率】通年してみるとほぼ横ばいが続いているが、今後は使用水量減による配水量の減少が見込まれるため、引き続き現有施設ダウンサイジング等の検討が必要である。【有収率】継続した漏水調査による修繕や経営戦略に基づく管路更新により類似団体に比べ、高い数値を維持している。今後も計画的な調査や管路更新により高い有収率の維持向上を図る。

老朽化の状況について

【有形固定資産減価償却率】令和元年度から経営戦略に基づいて老朽施設・管路の更新を進めているが、依然として平均値より高い水準となっており、資産の老朽化が顕著にあらわれている。今後も、積極的に老朽施設・管路の更新を進めていく必要がある。【管路経年化率】昨年度に比べ数値は下がっているが、法定耐用年数を超過した管路が依然として増えており、類似団体よりも管路更新の緊急性が高いことが分かる。経営戦略に基づいた計画的な管路更新を進めていく必要がある。【管路更新率】経営戦略で示している石綿管更新を中心とした管更新工事を積極的に行っている効果もあり、数値は上がっている。今後も、適正に財源を確保しながら更新率の向上を図る。

全体総括

給水人口の減少、また節水機器の普及等による1世帯あたりの使用水量の低下に伴い、今後給水収益の減少は避けられない。このため、さらなる無駄なコストの縮減、維持管理費の見直しにより、経常収支比率や給水原価の適正な維持を図らなくてはならない。石綿管更新を中心とした管路更新工事を進めるにあたり、財源となる企業債の借入れにおいては、金利等の社会情勢の動向にも注視し、将来への負担をできるだけ軽減するような策も講じなければならない。また、今後の水需要予測を踏まえ、配水場、井戸等の将来的な施設利用を見きわめたうえで必要な更新整備を進めていく必要がある。事業運営のベースとなる水道事業ビジョンおよび経営戦略等を随時検証し、より健全経営を目指した事業計画を立て、実行していかなくてはならない。