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全国平均を上回る高齢化率や、人口減少・固定資産評価額の低下による個人・法人関係の減収に加え、村内の基幹産業である林業を中心に産業の活性化が望めないことから、財政基盤が弱く、類似団体平均をかなり下回っている。引き続き、退職勧奨及び新規採用の抑制等による人件費の削減、投資的経費の抑制と徹底的な歳出の削減に取り組み、住民サービスの低下を回避することを考慮しながら行政の効率化を目指し、財政の健全化を図る。
人件費と扶助費の増加が見られるが、公債費において減少しているため、経常的経費に充当した一般財源については、昨年度と比べ下がっている。また、歳入においても、唯一の依存財源である地方交付税が前年度比7.3%増額となり、経常一般財源が増加していることから、経常収支比率は減少している。しかし、自主財源の中の村税収入の割合は決算額のわずか5.5%で、決して楽観できる状況ではないと思われる。今後も、人件費の削減、公債費残高の縮減、事務事業の見直しを進め、経常経費の削減を図る。
人件費、物件費等の合計額の人口1人当たりの金額が類似団体平均を上回っているのは、主に物件費、維持補修費の増加が要因となっている。物件費においては、前年度比22.1%の増加となっており、各計画作成委託料や移住定住・人口減少対策に係る経費が原因と思われる。維持補修費についても、公共施設等の修繕により前年度比130.3%の増となっている。今後においても、各種事務事業の電算化の流れによる使用料、保守料、機器の維持経費等、新たな経費の発生と老朽化による公共施設の維持補修費の増加が見込まれるため経費の削減を図る必要がある。
定員適正化計画により、職員数の適正化を行っているが、人口千人当たりの職員数を類似団体と比較すると以前、突出して多く改善が必要である。今後も計画に基づき、職員数の抑制等適正化を図る。
普通交付税額、標準税収入額等の増により標準財政規模の増加が見られるが、反面、インフラ整備事業に伴う地方債発行額の増加もみられ、前年度と同数値となっている。健全な数値であはあるが、類似団体平均を上回っていることから、今後も、緊急度・住民二-ズを的確に把握した事業の選択と重点化により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
将来負担額については、前年度と変化はない。要因としては、大型投資事業に係る地方債の償還が終了する一方で多額の起債を抑制し、交付税算入率が高い辺地・過疎債を限定とした資金借入の実践、財政調整基金の積立による充当可能基金の増額等があげられる。今後も公債費残高の減少、義務的経費の削減を進め、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は前年度とほぼ変化はない。しかし、職員数において類似団体と比較し高くなっていることから、比率も高くなっている。今後も引き続き定員適正化計画に基づき職員数の適正化、職員相互間の連携の工夫や事務事業の効率化に取り組む必要がある。
前年度と比較すると数値は下がっている。これは、各種事務事業の電算化等に伴う使用料及び保守料、指定管理施設の管理料、観光施設修繕の減によるところが大きい。今後もランニングコスト等の将来負担を算定した事業の実践と修繕費等の見通し、維持管理経費のバランスを考慮しながら、職員の意識改革も含め、効果的な削減と抑制に努める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均と比較すると低くなっている。過去5年の数値をみても増減はほぼ見られない。今後も住民サービスの低下の抑制と高齢化が進むことによる将来負担額の増加のバランスを考慮しながら、効果的な運営に努める。
その他に係る経常収支比率は、各特別会計への繰出金が減少したため、前年度と比べ下がっている。しかしながら、今後、社会資本整備のための簡易水道事業特別会計への繰出金の増加、国民健康及び国民健康保険診療所特別会計の財政的な悪化に伴う補填的な繰出金が多額になるであろうことが懸念されるため、今後は料金の設定や国民健康保険税等の適正化を図るとともに、経営の視点から見直しを図り、普通会計の負担を減らしていくよう努める。
加入している組合への負担金の減額により、前年度と比較すると低い数値となっている。しかし、類似団体平均と比較すると若干上回っているため、今後も事業目的や公益性、社会ニーズに適応しているのか等を検討し、不適当な補助金等は随時見直しを行い、廃止と抑制を実践する必要がある。
償還終了に伴い、元利償還額が減少していることから、前年度と比べ2.5ポイント下回ってるが、類似団体平均と比べると上回っている状況である。地方債の発行については今後も事業の緊急性、重要性、費用効果等を充分に検討し、増加することのないよう、抑制・適正化を図る。
平成27年度については、普通交付税の増額による影響から前年度数値及び類似団体平均を下回る数値となっているが、交付税額に影響を受けやすいことから、今後も引き続き、緊急性、必要性、事業効果を観点とし、住民サービスの低下を回避しながら、プライマリーバランスの均衡を維持し、適切な対処を実践する。
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