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地価の下落に伴う固定資産税や都市計画税の市税収入の減等により平成26年度以前は下落傾向にあったが、平成27年度から令和2年度までは類似団体と同水準で横ばいで推移。行政改革の推進による歳出削減、市税徴収の強化等の自主財源の確保に努めたことにより、令和3年度は類似団体内平均までの減とはならず、類似団体を0.08ポイント上回った。今後も、歳出削減のための事業見直しや行政効率化に取り組む。
前年度に比べ7.8ポイントの減少となり、類似団体と比較し低い状況にある。比率減少の主な要因は、普通交付税の増加に伴い、経常一般財源が増加したことによるものである。今後も計画的な地方債の新規発行や、事業見直しの推進などにより、義務的経費の削減に努める。
類似団体平均を上回っているのは、主に人件費と委託料が要因となっている。これは、合併により全国一の市域面積を有することとなり、職員数と施設数が大幅に増加し、9つの支所の配置や消防本部の市単独設置により人件費が必要となること、指定管理者制度により多くの公の施設を委託料により管理運営していることによる。また、人口減少に歯止めがかからず一人当たりに要する物件費が増加したことが考えられる。今後も定員適正化の推進や公共施設等総合管理計画に基づく施設の統廃合等により、コスト縮減に努めるとともに、事業の見直しなど健全な財政運営を目指す。
給与水準は国に準じた制度としており、引き続き適正な給与水準の維持に努める。なお、ラスパイレス指数については、令和3年4月1日現在の数値を引用している。
合併に伴い2.2倍にまで膨れ上がった職員数は、その後の定員適正化計画の着実な推進により、類似団体平均とほぼ同じ水準となっている。広域な市域のため、人口あたりの職員数は依然として類似団体平均をやや上回る状況にあるが、民間活力の活用やDX計画の推進による業務の効率化を図り、引き続き適正な行政運営と職員管理を行っていく。
令和元年度から類似団体の平均より下回っており、令和3年度は、前年度に比べて0.5ポイント減少し、類似団体の平均を3.0ポイント下回る結果となった。比率減少の主な要因は、地方債残高の減少に伴い元利償還金が減少したことによるものである。今後も計画的な地方債の新規発行を行うとともに、交付税算入率の高い地方債の活用などにより、公債費負担の適正化に努める。
地方債の繰上償還や計画的な新規発行により地方債残高が減少したことや、財政調整基金等への積立により充当可能基金が増加したことから、平成22年度からは比率が算定されていない。しかしながら令和2年度は新型コロナウイルスの影響による経済対策の実施に伴い多額の財政調整基金を取り崩したことから、前年度に比べ上昇がみられたものの、令和3年度は地方債残高の減少に伴う元利償還金の減少などにより、前年度より1.9ポイント減少した。引き続き行財政改革を推進し、さらなる財政健全化に努める。
会計年度任用職員制度の開始、退職者の集中により類似団体平均を上回った令和2年度に比べ、令和3年度は2.3ポイント減少した。主な要因は、定年退職等による一般職退職手当の減によるものである。今後も定員適正化を推進し、人件費の削減に努める。
施設の長寿命化等に係る維持管理経費の増加に伴い、物件費は増加傾向で推移していたところ、新型コロナウイルスの影響による公共サービスの利用控えなどにより、令和3年度は前年度から1.6ポイント減少に転じた。しかし、類似団体平均を2.6ポイント、全国平均を1.9ポイント上回っていることから、今後も民間活力の活用による経営の効率化や施設の統廃合等による管理コスト削減に努める。
扶助費は前年度から0.1ポイント減少し、低い水準で推移している。令和2年度に大きく減少した主な要因としては、新型コロナウイルスの影響による医療機関や福祉サービス等の利用控え、事業者のサービス受入停止などによるもので、令和3年度も同様の状況が続いたものと考えられる。新型コロナウイルスの終息後は、自然増により比率は増加傾向となることが見込まれる。
その他に係る内訳は、維持補修費2.5%、繰出金9.3%である。維持補修費は長大な道路延長を有していることにより、人口1人あたりコストは類似団体平均を上回っている。令和2年度の下水道事業等の法適用化に伴い、特別会計から企業会計へ移行し、繰出金から補助費等へ移行したため、繰出金は前年度と同水準で推移している。今後も経営戦略に基づいた経営を行うなど、普通会計の負担を減らしていくよう努める。
前年度に比べて1.6ポイント減少したが、これは下水道事業会計の減価償却費等の減により下水道事業負担金が減少したことや、新型コロナウイルスの影響により、地域づくり活動や観光振興事業が実施できなかったことによる補助金の執行減が考えられる。今後も事業評価の取組み等により、補助金の効果的・効率的かつ適正な運用に努める。
合併町村の地方債を引き継いだことにより2倍以上に膨らんだことを受け、繰上償還や新規発行の抑制を行ってきたことにより、公債費は減少傾向にあり、昨年度からは1.7ポイント減少した。今後も世代間負担の公平性と将来の財政運営に与える影響を考慮し、地方債の計画的な活用に努める。
公債費以外の経常収支は、類似団体平均及び全国平均と比べて低い水準にある。これは、経常一般財源が比較的多いことによるものであるが、人口1人あたりのコストで比較すると、人件費、物件費、維持補修費など類似団体平均を上回っているものもある。今後もさらなる行財政改革の推進などにより、健全で持続可能な財政基盤の確立に努める。
(増減理由)橋りょう長寿命化、道路改良、小学校校舎長寿命化改修工事等の実施に伴う「公共施設整備基金」は、約1.2億円の取崩し行った一方で、公共施設の更新を見据えて計画的に積立てを行っている「ごみ処理施設整備基金」「市民文化会館整備基金」「学校給食センター整備基金」「公共施設整備基金」に合わせて13億円の積立てを行った。また、寄付金を積み立てた「飛騨高山ふるさと基金」を約4.6億円の取崩し、約16.6億円を積立てたことなどにより、基金全体として約18億円の増加となった。(今後の方針)合併により施設数が大幅に増加し、公共施設及び社会基盤の老朽化が進行しており、後年度において多額の費用が必要となることが予想されるため、大規模施設については個別に基金を設置し、計画的に積立てを行っている。また、大規模施設以外の公共施設については「公共施設整備基金」を設置し、公共施設及び社会基盤の更新に対し、計画的な積立て及び取崩しを予定している。
(増減理由)決算剰余金8億円を積み立て、公共施設の更新を見据えた政策的基金への積立てを行うため13億円の取崩しを行ったが、令和3年度には前年度のような新型コロナウイルス感染症対策として実施した経済対策の財源としての取り崩しが発生しなかったため、利息分の積立分により、基金の残高は前年度と比べて約5億円の減にとどまった。(今後の方針)公共施設の更新に備えた政策的基金積立てのための取崩しを予定している。
(増減理由)利息分の積立てにより約0.2億円の増加となった。(今後の方針)新たな積み増し等は予定していないが、財政事情の変動等により地方債の償還財源が不足する場合に備え、継続して利息分の積立てを予定している。
(基金の使途)夢・まちづくり基金:まちづくり及び地域の活性化を図る資金に充当するため公共施設整備基金:公共施設及び社会基盤の整備に要する経費に充当するため(増減理由)夢・まちづくり基金:まちづくり活動への支援、学校給食費の負担軽減分などに対し約3億円の基金の取り崩しを行ったことにより約3億円の減公共施設整備基金:平成29年度に基金を新設。橋りょう長寿命化、道路改良などに対し0.7億円、小中学校校舎長寿命化改修工事などに対し0.5億円の取崩しを行ったとともに、公共施設の更新に備え5億円の積立てを行ったことにより、約4億円の増加(今後の方針)公共施設整備基金:当面の積立目標を64億円に設定し、令和7年度まで毎年5億円程度を積立予定ごみ処理施設整備基金:積立目標を50億円に設定し、令和5年度まで毎年3億円を積立予定
有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較してやや高い数値となっており、公共施設等が老朽化している傾向にある。令和2年度に策定した公共施設等総合管理計画における各類型毎の個別施設計画(実施計画)では、既存施設の継続性に関する基本的な方針を示しており、実施段階において複合化・多機能化や民間活用導入等の詳細な検討、調整を進めている。
市町村合併により増加した地方債残高について、行政改革大綱に掲げた目標に沿って減少させる取り組みを行った結果、償還能力の向上に繋がり、地方債残高が減少傾向にある。また、決算余剰金の積立や飛騨高山ふるさと基金の積立等により充当可能財源が増加傾向にあるため、平成29年度より充当可能財源が将来負担額を上回るため債務償還比率は算定されていない。
市町村合併により人件費や公債費などの行政経費が増大したため、将来の財政負担軽減のために地方債残高の縮小など行政経費の抑制に努めた結果、平成22年度から将来負担比率は算定されていない。一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較してやや高い数値となっており、公共施設等が老朽化している傾向にある。令和2年度に策定した公共施設等総合管理計画における各類型毎の個別施設計画(実施計画)では、既存施設の継続性に関する基本的な方針を示しており、実施段階において複合化・多機能化や民間活力導入等の詳細な検討、調整を進めている。
実質公債費比率については、前年度に比べて0.5ポイント減少、類似団体内平均値と比べると3.0ポイント下回る状況となっている。地方債残高の減少に伴い元利償還金が減少したことなどにより、類似団体内平均値をR3年度も下回る状況となった。財政計画上、今後逓減していく見込みである。
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