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地方公営企業の一覧
簡易水道事業(法適用)
簡易水道事業(法適用)
特定環境保全公共下水道
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2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
【類似団体比】-0.18【前年度比】±0人口減少と高い高齢化率(令和2年10月1日現在:45.20%)を背景に、町内に経済効果の高い主力産業がなく、財政基盤が脆弱である。類似団体平均を約0.2pt下回る結果を改善するため、今後も人口増加対策と併せて、経済効果を生む産業振興施策を模索しながら、歳入の確保に努めることが求められる。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
【類似団体比】-1.1【前年度比】-4.3《分母(経常一般財源総額等)》地方税(-1,639千円)や地方特例交付金(-7,928千円)等の減に対し、地方消費税交付金(+33,759千円)や普通交付税(+120,995千円)、地方譲与税(+14,907千円)の増により、対前年度+172,257千円となった。《分子(経常経費充当一般財源)》公債費(-29,732千円)及び繰出金(-120,778千円)等の減に対して、維持補修費(+14,244千円)や補助費(その他)(+61,362千円)、人件費(+75,628千円)等の増により経常経費充当一般財源は対前年度+15,106千円となった。《経常収支比率》分子である経常経費充当一般財源が+15,106千円の2,848,535千円であったのに対し、分母である臨時財政対策債を含む経常一般財源総額等が+172,257千円の3,303,214千円となったため、経常収支比率は対前年度-4.3%の86.2%となった。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
物件費(+128,822千円)、人件費(+60,297千円)、維持補修費(+27,006千円)の増及び人口(-154人)の減により、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は50,934円増加した。物件費増の要因は、公共施設等個別計画策定業務委託料8,520千円、森林資源解析業務委託料13,200千円、食べて(使って)応援住田チケット発行等業務委託料101,975千円、橋りょう点検業務委託料16,207千円、学習用情報教育機器購入費(小中学校)23,903千円等が主なものである。人件費増の要因は、会計年度任用職員制度の運用開始や各種事業実施による会計年度任用職員(パートタイム)経費83,568千円の支出増が主なものである。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
【類似団体比】-0.8【前年度比】+0.9前年度より0.9pt増加し、類似団体平均よりも0.8pt下回っている。これは、指数の算出において、経験年数階層内における職員分布の変動に起因するものと推測される。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
【類似団体比】+5.40【前年度比】-0.19前年度からほぼ横ばいの変化である。1,000人当たりの職員数は類似団体に比べて高い傾向である。定員適正化計画における目標職員数については、適正人数となっているが、今後も業務の効率化を図りながら、適正な職員数の維持に努めていく必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
当該比率は3年間の平均値であり、前年度比1.0pt上昇の9.6%となった。なお、単年度比率を過去の数値と比較すると、3年前の平成29年度比では、2.7ptの上昇となっており、主な要因は元利償還金の増加である。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担額より充当可能財源等が多かったため、分子がマイナスとなり比率は生じなかった。地方債現在高の減により将来負担額が減少し、マイナスの比率は前年度比-4.0ptの-82.1となった。《分子》前年度比-232,654千円将来負担額のうち地方債の現在高(-33,050千円)の減、将来負担額から控除する充当可能財源等(マイナス分)の公債費(+49,100千円)、充当可能基金(+89,274千円)等の増により、分子全体で232,654千円の減となった。《分母》前年度比+161,089千円標準財政規模は、標準税収入額等(+5,117千円)、普通交付税(+120,995千円)、臨時財政対策債(+634千円)により126,746千円の増となった。また、標準財政規模から控除する算入公債費等の額(-34,343千円)が減となったため、分母全体で161,089千円の増となった。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
【類似団体比】+1.0【前年度比】+1.2人件費に係る経常収支比率は、前年度に比べ1.2pt上昇している。類似団体と比較するとほぼ近似の傾向にある。経常的な人件費については、前年度から75,628千円の増となっている。これは、各種事業実施による会計年度任用職員に係る支出に起因するものと分析される。横ばいの推移が伺えるも、今後の財政状況を勘案した際に、一層の業務の効率化や適正な職員数の管理を行い、人件費の抑制に努めていく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
【類似団体比】-0.8【前年度比】+0.2昨年度と近似の値となった。物件費全体では、新型コロナウイルス対策関連事業による臨時経費は多くなったが、経常経費については例年と同規模となったことから、このような結果が得られた。今後は、各種システムの維持費用等経常的に必要な費用も多くなることが予測されることから、よりコストを意識した行政運営が求められる。
扶助費
扶助費の分析欄
【類似団体比】-0.5【前年度比】-0.7扶助費の経常経費については、老人保護措置費(-6,218千円)、子育て支援医療費助成事業(-2,205千円)等の減により、全体で-3,213千円となった。
その他
その他の分析欄
【類似団体比】-3.9【前年度比】-3.8維持補修費の経常経費は+14,244千円となったが、繰出金の経常的支出が-120,778千円となったことが影響して-3.8ptとなった。
補助費等
補助費等の分析欄
【類似団体比】-0.8【前年度比】+1.4前年度から+1.4pt上昇する結果となった。この要因としては、一部事務組合への負担金・分担金の変動に起因するものと考えられる。
公債費
公債費の分析欄
【類似団体比】+3.9【前年度比】-2.6公債費全体で29,732千円の減となった。要因としては、臨時財政対策債償還金(+11,733千円)等の増に対し、過疎対策事業債償還金(-58,039千円)の減等によるものと分析される。減となったが、類似団体に比べると依然として高い状態であることが伺える。計画的な事業の実施を図りながら、安定した財政運営に努めていく必要がある。
公債費以外
公債費以外の分析欄
【類似団体比】-5.0【前年度比】-1.7比率の算定の分子に計上する経常経費に係る一般財源等から公債費分を除いた額が前年度比+61,672千円であることに対して、分母に計上の経常一般財源等は+172,891千円となったことから経常収支比率は1.7ptの低下となった。公債費以外については、類似団体平均と比べ低い傾向にあるが、扶助費等は高齢化率の上昇等により増減しやすいものであるため、総合戦略等に基づいた事業の見直し等を通して、町財政全体の費用の抑制に努める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
議会費については、人口規模に対して議員数が多い傾向にあることから、類似団体と比べて3,804円高くなっている。その他の経費では類似団体と近しいものが多い状況となっている。令和2年度決算において、総務費、商工費、土木費、教育費で大きな増加があった。総務費については、特別定額給付金給付事業532,889千円、地域イントラネット整備工事等13,671千円、地域情報通信基盤施設整備基金積立金200,000千円(前年度比+114,680千円)により大きく増加したものと考えられる。商工費については、プレミアム付商品券事業101,975千円、プラスアップ事業協力金38,280千円、三陸防災復興ゾーンプロジェクト推進事業3,000千円等が増加の要因と考えられる。土木費においては、町営住宅(火石・清水沢)新築工事165,409千円が増加の主な要因と考えられる。教育費については、上有住地区公民館整備事業258,841千円、学校ICT環境整備事業56,457千円、住田高校魅力化推進事業15,023千円等により増加となったものと分析される。その他、新型コロナウイルス対策に係る経費が発生したことで支出の増加につながった。消防費において平成29の費用が大きくなっている点は大船渡消防署住田分署建設費用の増によりコストが増加しているものである。公債費については、類似団体と比べて52,741千円高い状況となっている。これは平成28から類似団体区分の変更により、比較団体に過疎地域の指定を受けていない団体が多く含まれたため、過疎債に係る元利償還金の差が出たものと考えられる。また、平成26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る公債費の元金償還が本格的に開始されたことにより、平成30以降の公債費が大きく増加したものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり1,104千円(前年度比+251千円)となっている。主な構成項目である人件費、物件費、補助費、普通建設事業費(新規整備)は、前年度に比べ大きく増加した。人件費については、5年間の推移を見ると上昇傾向にある。人口が減少傾向であることに対し、各種事業実施に伴う会計年度任用職員関連経費の増が主な要因である。物件費及び補助費については、新型コロナウイルス対策関連事業によるものが主な要因である。普通建設事業費(新規整備)については、上有住地区公民館新築工事及び町営住宅新築事業が主な要因である。公債費については、類似団体と比べて52,784千円高い状況となっている。これは平成28から類似団体区分の変更により、比較団体に過疎地域の指定を受けていない団体が多く含まれたため、過疎債に係る元利償還金の差が出たものと推測される。また、平成26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る公債費の元金償還が本格的に開始されたことにより、平成30以降の公債費が大きく増加したことも影響しているものと考えられる。全体として、主に新型コロナウイルス対策関連に伴う事業実施により、歳出決算総額前年度比+1,176,859千円となった。併せて人口減(-159人)の影響もあり、決算総額に対する住民一人当たりのコストは前年度比+251千円となった。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄多額の一般財源を要する大型事業がないため、基金の取り崩しがなく、平成28まで計画的に積立を実施していることから、財政調整基金残高に係る標準財政規模比は増加し、平成28以降は横ばいとなっている。なお、平成29、平成30、令和02において財政調整基金への積立は行っていない。令和01では新型コロナウイルス感染症感染拡大等の不測の事態に備え積立を行った。実質単年度収支については、平成30に-3.74%となったが、実質収支に係る標準財政規模比については、2~8%の間で安定して推移している。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄いずれの会計も赤字額は生じていない。一般会計では、各年度の事業等の動向により、対標準財政規模比にある程度の振れ幅はあるものの、3~8%の間で推移しており、概ね適正な収支となっている。国民健康保険については、保険給付費が年々増加傾向であることや広域化に対応するため、平成30に税率の改正をしており、健全な財政運営に努めている。全体では、少子高齢化や人口減少などにより、各特別会計の運営が厳しくなると予想されるため、保険税、保険料、料金の定期的な見直しや経費の削減等を進め、健全な財政運営に努める必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄平成28までは過去に実施した大規模事業の償還終了に伴い、元利償還金が減少傾向であった。平成30以降、平成26に実施したすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る起債の償還が本格的に開始となり、実質公債費比率が増加した。今後は、住田分署建設等に係る元金償還が本格化するため、元利償還金は増加することが見込まれる。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、減少傾向であったが、平成28から令和01に起債した公営企業適用債の償還により増加している。算入公債費等は、臨時財政対策債や過疎対策事業債など、依然として交付税算入率の高い起債を活用していることから、元利償還費等に対する割合は、高い水準を維持している。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄公営企業債や一部事務組合への地方債償還に対する繰出金見込額は減少を続けているものの、一般会計等に係る地方債の現在高は、平成29の大船渡消防署住田分署建設をはじめとする大規模ハード事業等により、平成29まで増加を続けている。令和02の将来負担額については、令和01からほぼ横ばいの変動である。充当可能財源等については、充当可能基金、充当可能特定歳入、基準財政需要額算入見込額の全てが増加したことにより、前年度に比べ158百万円の増となった。将来負担比率については、充当可能財源の減よりも、将来負担額の減が上回ったことから、233百万円の低下となった。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和02の主な増減は、その他特定目的基金の地域情報通信基盤施設整備基金201百万円の増、ふるさとの森林づくり基金30百万円の増である。基金残高のうち最も割合の高い財政調整基金については取り崩しはなかった。減債基金については、増加傾向にある公債費に充当するため、159百万円の取り崩しを実施した。(今後の方針)令和02、令和01、平成30に積み立てを実施した地域情報通信基盤施設整備基金の対象施設は、平成19に約10億円の事業費で町内全域を対象に整備した通信施設であり、各種機器の更新時期を迎えようとしている。更新計画に基づき、基金を取り崩して事業を実施する予定としている。また、地域情報通信基盤施設整備基金の残高だけでは、更新費用の確保が難しい場合には、財政調整基金の取り崩しも想定している。減債基金については、平成29からすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る元利償還が開始となり、更に今後、大船渡消防署住田分署建設等のハード事業に係る元利償還が本格化することから、引き続き取り崩しを予定している。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和01は100百万円の積み立てしたが、令和02は積み立てをしていない。残高が増加したのは財産運用収入によるものである。(今後の方針)公共施設の老朽化に係る維持補修費、増加傾向にある扶助費、地域情報通信基盤施設の更新費用の財源として、財政調整基金の取崩しを見込んでいる。
減債基金
減債基金
(増減理由)増加傾向にある公債費に充当するため、159百万円を取り崩した。(今後の方針)平成29からすみた荘(特別養護老人ホーム)建設事業に係る元金償還が開始となり、今後は、大船渡消防署住田分署建設等のハード事業に係る元利償還が本格化することから、引き続き取崩しを予定している。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)主な基金の使途は下記のとおり。地域情報通信基盤施設整備基金は、同施設の更新費用の財源としている。東日本大震災復興基金は、寄附金を原資としており、東日本大震災からの復興関連事業に係る費用の財源としている。福祉基金は、子育て・少子化対策、高齢化対策、障がい者施策の財源としている。ふるさとの森林づくり基金は、オフセット・クレジットによる収入を原資としており、森林整備事業の財源としている。(増減理由)地域情報通信基盤施設整備基金は、施設更新費用を確保するため、201百万円を積み立てた。東日本大震災復興基金は、寄附金を積み立てたことによる1百万円の増、東日本大震災復興支援関連事業に充当するため取崩した3百万円の減により、全体で2百万円の減となった。ふるさとの森林づくり基金は、オフセット・クレジット収入の増により30百万円を積み立てた。(今後の方針)地域情報通信基盤施設整備基金は、施設の更新計画に基づき、必要に応じて積み立てを行う予定としている。東日本大震災復興基金は、支援活動等に係る費用に充当するため、減少していく見込みである。ふるさとの森林づくり基金は、森林整備に充当される見込みである。福祉基金は、果実運用基金であるため、大きな増減は想定されない。地域活性化基金についても、大きな増減は想定されない。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
保育所や学校施設、児童館、福祉施設等は類似団体平均を上回っている資産が多い。一方、庁舎および消防施設が類似団体平均を大きく下回っている。有形固定資産全体の資産額のうち80.5%を占める道路が、類似団体平均より3.6pt下回っている。このことから、有形固定資産全体の減価償却率は、類似団体平均より1.1pt下回る結果となった。公共施設等総合管理計画や公共施設個別計画、町営住宅等長寿命化計画により、一層適正な維持管理がなされる見込みである。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体平均を下回っている。将来負担額に対して充当可能基金残高の割合が高く、類似団体と比べて計算式の分子(将来負担額-充当可能財源)が小さくなったことが主な要因と考えられる。地方債現在高は、しばらくの間高止まりの状況となる見込み。主な要因として、消防施設、老人福祉施設等の新築事業に係る償還があるためと考えられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担額より充当可能財源が多いため将来負担比率は生じていない。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を下回っている。今後は公共施設個別計画等をもとに、より計画的な公共施設マネジメントが必要とされる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担額より充当可能財源が多いため将来負担比率は生じていない。実質公債費比率は、平成30年度からの過疎対策事業債の元金償還開始に伴い元利償還金が増加したことにより1.0ptの増加となった。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
公営住宅、保育所、学校施設および児童館が、類似団体と比較して減価償却率が高くなっている。保育所については、減価償却率が類似団体平均を30.2pt上回っているが、改修や増築をしながら施設の維持を図っている。学校施設については、町内4校の校舎が、昭和47年から平成2年の間に建設されたもので、うち1校については耐用年数を超えたところである。これまで改修により長寿命化を図ってきたが、今後より一層、教育環境および方針等を鑑みながら改修や更新について具体的な検討を重ねていく必要がある。児童館についても、耐用年数の8割以上経過している。学校施設の更新等の計画と併せて検討する必要がある。公営住宅については、減価償却率が類似団体平均を17.6pt上回っている。なお、今後は町営住宅長寿命化計画に基づき状況や需要に応じた住環境の整備を図ることとしている。また、道路については、有形固定資産全体の資産額(84,096,501千円)のうち80.5%(67,715,545千円)を占めており、全体の減価償却率の変動に大きく影響している。道路の減価償却率については、類似団体と比較して-3.6ptとなったが、資産の性質上、補修により維持管理をする資産のため、今後、減価償却率が上がり続けていくことが予想される。例年と比較して減価償却率が大幅に低下した公民館については、うち1公民館の老朽化による建替のため、有形固定資産減価償却率の分母である取得価格が増加したことによるものである。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
福祉施設、庁舎および消防施設の減価償却率が、類似団体平均から大きく離れている。福祉施設については、減価償却率が9割を超え、類似団体を40.4pt上回っている。平成9年に建設した高齢者生活福祉センターは老朽化が懸念される段階となってきたが、改修等が行われる。それに伴い減価償却率が下がる見込みである。庁舎については、減価償却率が類似団体を32.6pt下回っている。これは、平成26年に庁舎を建て替えたことによるものである。消防施設については、減価償却率が類似団体平均を35.3pt下回っている。大船渡消防署住田分署の建て替えによるものである。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が1,333百万円の減少(▲2.22%)となった。金額が大きいものはインフラ資産である。工作物減価償却累計額が1,388百万円増加しており(+3.23%)、工作物の新規取得額を大きく上回ったこと等から、インフラ資産全体で1,373百万円減少した。負債については、全体で7百万円の増加(+0.10%)とほぼ横ばいであった。
2.行政コストの状況
新型コロナウイルス感染症対策にかかる費用の増加等により行政コストが1,069百万円の増加(+20.77%)となった。一般会計等においては、経常費用が6,412百万円(+20.80%)、経常収益が197百万円(+21.60%)となっており、6,215百万円費用が上回っている。経常費用の内訳は、人件費等の業務費用が4,476百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用が1,936百万円であり、業務費用が多くを占めている。業務費用の中で最も金額が大きいものは、物件費等3,107百万円のうち、減価償却費の1,808百万円となっており、経常費用の28.20%を占めている。前年度の数値と比較して大きく変動したのは補助金等1,215百万円(+80.80%)で、主な要因は特別定額給付金等の新型コロナウイルス感染症対策に係る給付金や支援金の増である。特別定額給付金は一時的なものであるため、今後は行政コストが下がると予想されるが、今後も人口規模に合った公共施設等の整備(施設の集約化やダウンサイジング等)を計画し、将来負担することとなる費用の軽減に努める必要がある。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源3,477百万円が、純行政コスト6,234百万円を下回ったこと等から、本年度純資産変動額は1,340百万円の減少となっており、今後もこの傾向が続くと見込まれる。内訳は行政コストの状況で分析したとおり、過去に整備した公共施設等の事業の減価償却費や新型コロナウイルス感染症対策に係る給付金による純行政コストの増加(+26.60%)が大きい。ただし新型コロナウイルス感染症対策のための国県等補助金による財源の増加(+25.39%)もあった。今後は純行政コストを増加させている減価償却費を削減し、将来の負担軽減のための計画等を作成する必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は588百万円で黒字であったが、投資活動収支については、前年度比▲432百万円の482百万円となった。投資活動収支については、公共施設等整備費支出額の増加(+317百万円、+208.55%)、基金積立支出額の増加(+39百万円、16.88%)によるものであり、とくに変動が大きかった公共施設等整備費支出額の主な要因は上有住地区公民館整備事業費(259百万円)であった。財務活動収支については、地方債等償還支出が地方債等発行収入を上回っていることから、▲33百万円となった。本年度末資金残高は、前年度末から74百万円増加し、163百万円となった。この資金残高は、財務活動収支(主に地方債等に関する収支部分)の増減により大きく変動があると思われる。今後については、過去に行った大規模な公共施設整備事業に起因して、地方債等償還支出の高止まりが続く見通しとなっており、経常的な支出の割合が高い状態が続くことから、既存事業の見直しや事業の効率化を図っていく必要がある。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
迎える公共施設の整備や維持補修等のために積み立てており財政調整基金は残高243,644万円と額が大きな傾向にある。歳入額対資産比率についても、類似団体平均を大きく上回る結果となったが、前述した資産額が大きいことに起因している。また数値は前年比で減少したがこれは類似団体と同様の傾向となった。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と同程度の結果となった。資産の状況全体では、前年度と比較して大きな変動は見られなかった。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を上回っているが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が1,340百万円減少し、前年度末から1.97%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去および現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、公共施設の効率的な維持管理等について検討し、計画的に実施する必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、積極的に有利な財源確保を進め、新規に発行する地方債の抑制を行うなど、地方債残高を圧縮し、引き続き将来世代の負担の減少に努める必要がある。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っている。特に、行政コスト経常費用のうち28.20%を占める減価償却費が、類似団体と比較して、住民一人当たり行政コストを高くする要因と考えられるため、人口規模に合った施設の整備や維持管理に努める必要がある。数値は類似団体と同様に増加しているが、これは新型コロナウイルス対策費用の増加によるものである。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均を上回っている。平成26・27年度の特別養護老人ホーム改築事業や平成28年度の消防庁舎整備事業に係る町債等により、地方債残高が増加していたこと、過疎対策事業債の対象団体であることが、類似団体平均を上回る要因と考えられる。今後、償還に合わせて負債が減少していく見通しとなっている。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が投資活動収支の赤字分を上回ったため、202百万円の黒字となっており、前年度と比較して151百万円減少している。主な要因としては、投資活動収支の公共施設等整備費支出が増加したことによると思われる。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は、比較的低くなっている。今後も人口減少に伴い、経常収益の大幅な増加は見込むことが難しいため、人口規模に合った施設の整備や維持管理を進め、経常費用の削減に努める必要がある。
類似団体【Ⅱ-1】
岩見沢市
松前町
長万部町
奈井江町
白糠町
五所川原市
十和田市
花巻市
平泉町
住田町
栗原市
川崎町
大衡村
色麻町
女川町
横手市
由利本荘市
大仙市
天童市
大江町
大石田町
金山町
最上町
舟形町
真室川町
小国町
飯豊町
三川町
須賀川市
国見町
大玉村
天栄村
西会津町
泉崎村
矢祭町
塙町
平田村
浅川町
小野町
新地町
石岡市
笠間市
那珂市
河内町
五霞町
下仁田町
本庄市
蕨市
和光市
八潮市
銚子市
東金市
旭市
八街市
香取市
狛江市
武蔵村山市
中井町
村上市
佐渡市
南魚沼市
弥彦村
阿賀町
関川村
川北町
南アルプス市
笛吹市
南部町
忍野村
飯田市
伊那市
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