東海村:末端給水事業
団体
08:茨城県
>>>
東海村:末端給水事業
地方公営企業の一覧
末端給水事業
公共下水道
特定環境保全公共下水道
東海病院
収録データの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
経営比較分析表(2020年度)
経営の健全性・効率性について
①本村ではこれまで給水収益以外の収入として,一般会計より補助金を繰り入れて収益の不足を補填しているのが実状であった。このため令和元年度では経営健全化として補助金額を極力低くしたこと等で経常収支比率が減少したが,令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響への補填等による補助金で,以前の状況へ戻るかたちとなった。今後経営の改善を図る上では,適切な料金収入の確保が必要となる。④企業債残高対給水収益比率は,平成30年度に全国平均よりも低くなり,令和2年度は微増となったが,依然減少傾向は続いており,良好な状態にある。⑤料金回収率は全国平均や類似団体平均値と比較して低いものとなっている。そのため,給水費用を給水収益で賄うべくこれまで料金改定を段階的に行っているところであり,平成30年に改定を実施し,回収率も徐々に上昇してきたが,更なる減少傾向に対応する対策が必要である。⑥給水原価は前年度と比較すると17.33円低くなっており,類似団体平均値と同程度となったが,依然として全国平均に比べ高い傾向にある。⑦施設利用率は減少傾向にあるものの,全国平均,類似団体平均値と同程度となり,概ね適切な施設規模であると考えられる。しかし一方で施設の規模についても検討する必要がある。⑧有収率は前年度と比較すると3.54%上昇し,全国平均や類似団体平均値より高い値となり,概ね良好な状況である。
老朽化の状況について
当初の水道管が整備されてから法定耐用年数の40年を過ぎ,更新時期を迎えていることから,老朽化が進んでいる状況である。今後の維持管理や有収率向上のために水道管更新時に耐震管への布設替えを順次行っている。また,令和元年度で導水管更新工事が完了したところであり,今後は基幹管路更新工事を行う予定である。更新には多大な費用と時間を要するが,水道事業ビジョンやインフラ長寿命化計画を基に進めていく必要がある。
全体総括
本村ではこれまで一般会計より補助金及び出資金を繰り入れており,令和元年度には補助金の割合を極力低くする措置をとったものの,令和2年度に新型コロナウイルス感染症の影響等もあり,その補填が未だ収支上大きな比重を占めている状況にある。独立採算制の原則からいうと,本来ならば水道料金によって経費を賄わなければならないことから,今後も経営改善に向けて対策を講じる必要がある。改善策として平成30年度に料金改定を行った一方で,今後も老朽化する水道管の更新工事の費用等が見込まれ,経営にあたっては厳しい状況が継続する見込みである。企業としての経済性を発揮して効率的な経営を図るために,経営計画等を基に,一層の維持管理費用等の削減や,財源を確保していく必要がある。