経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は例年115%以上で推移し、②累積欠損金は0であることから、収支は継続して黒字であることを示しています。令和3年度は、経常収益、経常費用のいずれも減少した結果、①は微増となりました。類似団体平均値との比較においても、単年度での収益性が高いことが分かります。③流動比率は依然として100%を超えており、他団体平均値を上回っていることからも、短期的な債務に対する支払い能力が高いことが分かります。令和3年度は、年度末に完了した工事の支払時期の影響により、昨年度よりも低下しました。④企業債残高対給水収益比率は、平成7年度を最後に企業債の新規借り入れを行っていないため年々減少傾向にあります。類似団体平均値を大きく下回り、良好な財政状況であると言えます。⑤料金回収率は例年110%以上を維持していることから、給水にかかる費用が給水収益で賄えていることが分かります。令和3年度は、給水収益の増加などにより、前年度より増加しました。経営健全化を目指し費用削減を進めており、⑥給水原価は類似団体平均値を大幅に下回り、給水に係る費用が少なく抑えられていることが分かります。⑦施設利用率は給水量の増減に左右されるものの、類似団体平均値を上回り、施設は効率的に稼働しています。⑧有収率は例年、類似団体平均値と比較して高く、事業の収益性が高いことが分かります。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、類似団体平均値を下回っているものの、施設更新に伴い減価償却費が増加しているため、年々高くなっています。②管路経年化率は、令和3年度は前年度からほぼ横ばいで、類似団体平均値を上回っており、法定耐用年数を超過した老朽管が多いことを示しています。③管路更新率は、0.6%前後で推移し、類似団体平均値と同水準です。しかしながら、基幹管路の耐震化工事を優先的に行っているため、②からも耐用年数を超えている老朽管に対し更新のペースが追いついていない状況です。今後は基幹管路の耐震化工事が終わり次第、計画的に小口径の老朽管の更新を行っていく予定です。
全体総括
経営に関する指標から、現在は比較的健全な経営が出来ていると言えます。しかし、今後は人口減少等による給水収益の減少、減価償却費等の費用の増加傾向から、収益性の低下が予想されます。老朽管の更新が遅れており、更に、今後10~20年間で更新需要のピークを迎えます。電気機械設備の更新も必要であり、計画的な施設の更新とその財源の確保が必要です。水道事業ビジョン(経営戦略)を令和2年度に策定しており、令和7年度までに見直し予定です。今後は、ビジョンに掲げる「安全安心な水を安定して供給する」「災害に強い施設・体制を構築する」「基盤強化により事業を未来へつなげる」の3つの基本目標の実現に努めます。これら目標の実現に向けて、施設の計画的な更新と、官民連携や広域連携、水道料金適正化に向けた取組により健全経営の確保を図っています。