経営の健全性・効率性について
【経常収支比率】令和3年度の経常収支比率は105.49で、前年度より0.55ポイント上昇したが、類似団体平均を3.74ポイント下回っている。今後、人口減少等により給水収益の減収が見込まれる中、多額の費用を要する老朽化施設への対応など厳しい経営環境が見込まれるが、経常収支比率のさらなる向上を目指し、引き続き各業務の見直しを行い、経費の節減に努める。【累積欠損金比率】本市では、平成28年度以前より累積欠損金は発生しておらず、累積欠損金比率は0.00となっている。今後、多額の費用を要する老朽化施設の更新等により、減価償却費や支払利息の増加による利益剰余金の減少が見込まれるが、引き続き欠損金を発生させることのないよう健全経営に努める。【流動比率】令和3年度の流動比率は185.58で、前年度より30.03ポイント上昇し、類似団体平均より152.44ポイント下回っているものの、短期的な債務を賄える支払能力が十分にある状況であるといえる。今後、多額の費用を要する老朽化施設の更新等により流動負債が増加し、流動比率は減少傾向で推移することが見込まれるが、引き続き健全経営に努める。【企業債残高対給水収益比率】令和3年度の企業債残高対給水収益比率は、建設改良事業の実施による企業債の発行に伴い、前年度より0.45ポイント上昇し、類似団体平均より287.96ポイント上回っている。今後、多額の費用を要する老朽化施設の更新等の実施により企業債の更なる発行が見込まれており、給水収益の確保が課題となっている。【料金回収率】令和3年度の料金回収率は、経費節減に努めた結果、前年度より2.18ポイント上昇し、類似団体平均を3.75ポイント上回っており、引き続き健全経営に努める。【給水原価】令和3年度の給水原価は、経費節減に努めた結果、前年度より2.49ポイント低下し、類似団体平均を13.93ポイント下回っている。今後、多額の費用を要する老朽化施設の更新等により、減価償却費や支払利息の増加による給水原価の増加が見込まれるが、引き続き健全経営に努める。【施設利用率】令和3年度の施設利用率は、配水量の減少に伴い、前年度より1.19ポイント低下し、類似団体平均を5.8ポイント上回っている。今後は、人口減少の進行や節水機器のさらなる普及等により、施設利用率の低下が見込まれており、施設の整備・更新の際には、当該指標も十分に考慮に入れ、検討を行う必要がある。【有収率】令和3年度の有収率は、前年度より0.4ポイント上昇し、類似団体平均を9.47ポイント下回っている。今後も引き続き、管路の漏水調査を行うとともに、必要な管路の修繕・更新等を計画的に行い、有収率の向上に努める。
老朽化の状況について
【有形固定資産減価償却率】有形固定資産減価償却率は、近年、類似団体平均より低い水準で推移しているが、平成29年度以降増加しており、本市の水道施設の老朽化が年々進行していることを示している。今後も引き続き、水道施設再構築計画に基づき、必要な老朽化施設の計画的な整備に取り組んでいく予定である。【管路経年化率】令和3年度の管路経年化率は、前年度より2.46ポイント低下し、類似団体平均を11.84ポイント上回っている。昭和50年代に布設した管路など、耐用年数間近のものが数多く残っており、今後も漏水調査等の実施により、緊急性の高い老朽管路から順次、計画的に更新を行っていく予定である。【管路更新率】令和3年度の管路更新率は、前年度より0.11ポイント上昇しているものの、類似団体平均を0.15ポイント下回っており、法定耐用年数の40年を超えているか又は間近に迫っている管路が増加傾向にある中、整備の必要な管路から計画的に更新を行っていく必要がある。今後も引き続き、漏水調査等の実施により、緊急性の高い老朽管路から順次、計画的に更新を行っていく予定である。
全体総括
昨今の人口の減少や節水型機器の普及などにより、今後、給水収益は減少することが見込まれているが、一方では、多額の費用を要する導水管更新事業や浄水場等の老朽化への対応が求められるなど、水道事業を取り巻く経営環境はますます厳しさを増している。このような中、将来にわたり水道事業の維持、安定的な運営を図るべく、水道施設再構築計画に基づく各施設の整備等による費用の負担増を視野に入れながら、今後も引き続き、各業務のさらなる見直し・効率化による経費の節減に取り組み、経営基盤の強化に努めていく。