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財政力は、横ばいで推移し、類似団体平均と同程度となっている。現下の経済情勢では、今後も厳しい収入環境が続くものと思われることから、収支状況を改善させるためにも、町税徴収率の向上などによる自主財源の確保に努めるとともに、「行政運営アクションプログラム」に掲げる改革項目を着実に実行し、財政基盤の強化を図る。
歳出において特別会計への繰出金の増加などはあったものの、歳入面で、普通交付税と臨時財政対策債の平成24年度算定に係る錯誤措置が平成25年度に終了したことにより二つの合計が236百万円増加するなどし、経常収支比率は前年度の98.7%より1.9ポイント改善し、96.8%となった。しかしながら、前年度の数値は、普通交付税及び臨時財政対策債に係る錯誤分294百万円を含んだものであり、これがなかったと仮定した場合には、95.0%となるため、前年比で1.8ポイントの悪化となっている。
人件費・物件費等決算額は、類似団体に比べ低い数値となっている。これは、平成25年度からの消防広域化に伴い、消防職員が退職したことによるものである。現状としては、ごみ処理、し尿処理などの事業を直営で行っており、その結果として人件費及び施設の運営経費や維持補修費が類似団体と比較して高くなる傾向にあるが、一方では、超過勤務の抑制など、行財政改革による経費削減の効果も挙げており、今後も引き続き取り組む。
本町は従前より国の給料水準を下回っており、大阪府内でも低い水準となっていた。平成23年度と24年度については、国が給料の独自減額を行っていたため100を超えていたが、国の独自減額前で比較すると100を下回っており、平成26年度についても依然として国の水準を下回っている。今後も中長期的なビジョンに立って、職員年齢構成の平準化を推進するとともに、引き続き国家公務員に準拠した適正な給与制度による運営を行う。
「職員定数管理基本方針」に基づいて職員数の抑制に取り組んできた結果、人口が増加しているにも関わらず、人口千人当たりの職員数は横ばいで推移してきた。そして平成25年4月の消防広域化に伴い、消防職員が退職した影響で数値が減少している。一方では、職員数の減に対応するため、職員研修、勤務評定制度、昇任試験制度、希望昇任制度などにより、職員の資質を高め、行政サービスが低下しないよう状況を見極めながら、職員数の適正化に努めている。
元利償還金が107百万円減少するとともに、普通交付税等の錯誤措置終了の影響で標準財政規模が209百万円増加したことなどにより、実質公債費比率は0.3ポイント改善した。町債の借入れにあたっては、計画的な事業実施に基づき、先を見通した借入れを行ってきたものであり、また、借り入れる際には、交付税措置のあるものを中心に借り入れ、国・府の財政支援制度を有効に活用するなど、財政負担の軽減に引き続き努める。
地方債現在高が68百万円減少したことに加え、職員の年齢構成の変化により退職手当負担見込み額が179百万円減少し、また、基準財政需要額に算入される町債が増加したことなどにより、将来負担比率は4.2ポイント改善した。今後も、事業実施にあたっては、その必要性や規模等を十分に精査するとともに、町債においては、引き続き交付税措置のあるものを中心に借り入れるなど、国・府の財政支援制度を有効に活用することによって、将来に過度の負担を残さないように努める。
これまで、行財政改革に伴う人件費の抑制策として、新規採用者数を退職者数の概ね1/2以下とすることによる職員数の削減など、着実に効果を出している。なお、類似団体より高い水準となっているのは、ごみ処理、し尿処理を直営で行っていることに伴い、これらの事務事業に係る人件費が嵩むことによるものである。職員の年齢構成の平準化により職員給が減少し、数値は改善傾向にある。
類似団体平均を上回っているのは、ごみ処理、し尿処理などを直営で行っていることによる施設の維持、管理、運営経費が大きいためである。今後においては、施設に係る事務事業の効率化等を図り改善に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っている要因として、主に町立保育所が多いことが挙げられる。介護訓練等給付費などの増加により、扶助費全体としては増加しているが、数値としては横ばいとなっている。
「その他」の主な内容は維持補修費であり、類似団体平均を上回っているのは、ごみ処理、し尿処理などを直営で行っていることに加え、各施設の老朽化が進んでいるため、それら施設の維持補修に係る経費が大きくなっていることが要因である。
ごみ処理、し尿処理などを直営で行っていることにより、一部事務組合等への負担金が少ないため、平成25年4月からの消防広域化による負担金の影響を加味しても類似団体平均を下回っている。今後は広域消防に係る負担金の増加に合わせて補助費等全体も増加していく見込みである。
町債の借入れについては、原則交付税措置のあるものに限るとともに、実施事業の規模等を十分精査し、その借入額を抑制してきたところである。今後においては、公園整備に係る建設事業債の借入れなどの増加要因はあるものの、町債の償還が順次終了していくため、平成25年をピークに、公債費は減少している。
類似団体平均を上回っているのは、ごみ処理、し尿処理などを直営で行っていることによる施設の維持・管理・運営に係る経費が大きいためである。今後、この数値を抑えることができるよう、「行政運営アクションプログラム」に掲げる改革項目を着実に実行していく必要がある。
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