さくら市:簡易水道事業(法適用)

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は110%を超えており、②累積欠損金比率も0%であることから、累積する損失は発生しておらず健全な黒字経営であるといえます。また、⑤料金回収率は100.11%と100%を上回っており、給水に係る費用が給水収益で賄われています。しかしながら、将来の更新投資等に充てる財源の確保のため、更なる費用削減とともに料金体系の見直しの検討を進めていく必要があります。水道料金収入に対する企業債残高の割合を示す④企業債残高対給水収益比率は、平均値と比較すると2倍程度の数値となっています。これは、現在水道未普及地域の解消を図るため、水道管の拡張事業を急速に進めており、その主な財源として財政融資資金を積極的に活用していることが要因となっています。この未普及地域解消事業は令和3年度に終了する予定です。⑥給水原価が平均値を上回っている状況は、新設配水管等の固定資産が増えたことによる減価償却費の増加によるものです。⑧有収率の低下については、老朽管の更新や漏水発生箇所の布設替工事を増やすことにより、漏水量を減らすことで、有収率の改善が見込めます。

老朽化の状況について

平均的な水道管整備速度よりも緩やかに整備を進めていたため、①有形固定資産減価償却率及び②管路経年化率共に平均値を下回っています。しかし、地震に対する強度に不安のある石綿管が市内全域で約21Km布設されている状況にあるため、該当箇所の更新が課題となります。管路を含めた設備更新については、計画的に進めていく必要があります。

全体総括

現在、経営は概ね健全な状態にあるといえます。しかし、今後管路の経年化をはじめとする施設等の老朽化に伴い、更新費用は増加していくものと見込まれるため、その際の財源確保や更新の優先順位設定等が、以降の課題となります。また、令和3年度までを予定している未普及地域解消事業が多くの指標に影響を与えているため、事業終了後の経営状態の変化を事前に予測し、それを織り込んだ計画を立てておく必要があります。

類似団体【A5】

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