経営の健全性・効率性について
①②経常収支比率は単年度の収支が黒字であることを示す100%を超えており、高いほど利益率が高いことを示すもので、経営は健全であるといえる。また、欠損金は発生していない。③流動比率は短期的な債務に対する支払能力を示す指数で、類似団体と比較しても高水準となった。④企業債残高対給水収益比率については、企業債の新規発行は行っていないため、類似団体よりも低い水準である。⑤⑥給水原価が供給単価を下回り、料金回収率は100%を超えている。これは、給水に係る費用が料金収入で賄えていることを示し、類似団体と比較しても上回っている。⑦施設利用率については前年度と比較するとやや高い水準となったが、浄水場の施設規模は過大であることを示しているため、見直しが必要である。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率ならび管路経年化率が類似団体平均値を大きく上回る状況が続いている。これは昭和50年代前半の開発に伴い急激に増加した管路の未更新が原因である。持続的な水道事業の維持のため、管路経年化率の目標値を20%と定め、管路更新率をあげ、有形固定資産減価償却率ならび管路経年化率の改善を図る
全体総括
古賀市水道事業は、自己浄水23%、受水77%により給水を賄っており、自己浄水比率及び施設利用率は更なる低下が見込まれる。令和2年度は、自己浄水率の低下に伴い、取水井を全面廃止し、経営の効率化に努めた。今後、少子高齢化により給水収益の伸び悩みが見込まれる中、管路老朽化に伴う更新のための費用が必要となってくるため、古賀市水道ビジョンや経営戦略に基づいた計画的かつ効率的な経営を行っていく必要がある。