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自動車関連企業をはじめとした法人税収入などにより、財政力指数は類似団体平均を上回る1.10となっているが、平成21年度以降、景気低迷や企業業績の悪化から財政力は年々低下傾向にある。景気の上向きとともに税収の回復も期待できる状況にはあるが、引き続き行政改革大綱や集中改革プランを推進し、一層の歳入確保と歳出削減に努める。
平成20年度の経常収支比率は69.6%であったが、平成21年度は法人税収の大幅な落ち込みにより、99.7%まで急激に悪化した。平成23年度は、主に大規模償却資産の県課税分が市に移ったことや、臨時財政対策債の借り入れによる歳入増により指標の改善が見られた。また平成24年度の比率は88.3%であり、物件費や補助費等に係る経常経費の比率が依然高い状況となっており、一層の経費削減及び収納率向上等による自主財源の確保に努め、第五次行政改革大綱による目標値「80%」未満を目指した財政運営を行っていく。
決算額は平成23年度までは類似団体平均を上回っていたが、平成24年度には類似団体平均の決算額が増加し、本市の決算額が減少したことから類似団体平均を下回る結果となっている。また決算額を全国平均や愛知県平均と比較した場合、いずれも本市が上回る結果となっている。本市は総人口に占める低年齢層の割合が高いことから、子育て・保健・教育関連施策に係る物件費が相対的に高くなっている。
平成24年度についても前年度に引き続き、国家公務員給与削減措置の影響を受け、高い数値で推移した。今後は国家公務員の減額措置の終了により、比較的低い数値に推移していくと想定される。
平成18年度に職員定員管理計画を策定して以後、計画的な職員数削減を実施している。また市人口の増加もあり、人口千人当たりの職員数は年々減少している。今後も適正な職員数削減に努める。
実質公債費比率3.6%は類似団体・全国・愛知県の各平均を下回り、良好な状況である。また過去に高利率で借り入れた事業債の償還も進み、近年の新規の起債の減少と合わせて比率は年々低下傾向にある。世代間の負担の公平性と将来負担のバランスをとりながら、過度に起債に頼らない財政運営を進めていく。
将来負担額に対し、充当可能財源等が上回るため将来負担比率の表示はない。これは以前から市債発行の抑制や基金の計画的な積立てに努めてきた結果である。しかし近年、市税収入の落ち込みや施設の大規模改修等に伴う基金の取崩しにより、基金残高も減少していることから今後数値の上昇も予想される。引き続き、健全財政と適正な将来負担の維持に努める。
類似団体・全国・愛知県の各平均と比べ税収入が多いことや、ゴミ集積処理業務や消防業務を一部事務組合において行っていることから、人件費に係る経常収支比率については、平均を下回る結果となっている。今後も職員定員管理計画に基づく、計画的な職員数の適正配置による人件費の増加抑制に努める。
類似団体・全国・愛知県の各平均に比べ、経常収支比率に占める物件費の割合は特に大きくなっている。市人口に占める低年齢層の割合が大きく、子育て・保健・教育関連施策に要する経費が多いことなどが、物件費を押し上げる要因の一つとなっていると考えられる。今後一層のコスト削減に向けた改善を進めていく。
扶助費に係る経常収支比率8.1%は、類似団体・全国・愛知県の各平均を下回っている。しかし、子ども医療費や各種手当支給などに係る費用は増加傾向にあり、社会保障関係経費の高止まりが経常収支比率を悪化させる要因の一つとなっている。
その他に係る経常収支比率については、類似団体・全国・愛知県の平均を下回っている。下水道事業や国民健康保険事業など他会計への繰出金が主な経費であり、今後も繰出基準等に基づき普通会計で負担すべき経費を精査し、適正な繰出しに努めていく。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体・全国・愛知県の各平均を大きく上回っている。病院事業会計や一部事務組合(尾三衛生組合、尾三消防組合)などに対する負担金が補助費の多くを占めているが、引き続き経費の削減に努めていく。
経常収支比率のうち公債費が占める割合は10%前後で推移しており、類似団体・全国・愛知県の各平均と比較して、いずれも低い水準にある。過去に高利率で借りた事業債の償還が進むとともに、新規の起債発行の減少や借入利率の低下により、公債費の総額は減少傾向にある。今後も計画的な市債の発行と財政規律の維持に努めていく。
平成21年度以降、景気の悪化に伴う企業業績の低迷により、法人税収入等が大幅に減少した。これに伴い経常収支比率も急激に悪化したが、歳出抑制とコスト削減、近年の景気の持ち直しにより比率は改善しつつある。公債費以外に係る経常収支比率の割合は、特に物件費、補助費等に占める経常一般財源等の割合が高いことから、類似団体・全国・愛知県の各平均値と比較して高い結果となっている。今後も引き続き事業内容や必要経費の見直しを一層進め、健全な財政運営に努めていく。
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