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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は0.52で、昨年と変わらず類似団体と全国平均を上回っているが、決して高い数値ではなく依然として財政状況は弱い状況である。今後、企業誘致の推進などによる法人市民税、固定資産税、個人市民税の増収を図り、併せて徴収率の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度比6.2ポイント減の86.3%となった。これは、分母(歳入)となる普通交付税や臨時財政対策債が臨時経済対策費や臨時財政対策債償還基金費の追加交付等により、令和3年度に限って増えたことが主な要因となっている。今後、更に災害復旧事業債の償還が増えることから、人件費や物件費といった経常経費のより一層の圧縮に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
九州北部豪雨災害等の関連事業対応に伴い、前倒し採用、任期付職員採用により職員数が多くなっている。また、物件費においても、災害廃棄物処理や令和元年以降のふるさと応援寄付金の増に伴う必要経費の増により平成29年度以降、類似団体平均を上回る数値となっている。今後も災害復旧事業を継続して行う必要があり、人件費・物件費の大幅な減額は見込まれないものの、職員定数の計画の見直しや災害復旧事業の精査等を行い最大限の適正化を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成28年度に国家公務員の制度に準じて、給与制度の総合的見直しを実施し、前年度に比べて1.3ポイント改善(102.1→100.8)し、それ以降、平成29年7月九州北部豪雨災害対応のために任期付職員を採用するなど、職員数は増加する中、採用・退職、経験年数に係る職員構成の変動が影響し、平成30年度には前年度比1.8ポイント下降(100.8→99.0)し、その後は、99前半の数値で推移している。令和3年度は、職員構成の変動により0.1ポイント(99.2→99.3)上昇しているが、引き続き、職員構成の変動による影響が生じるものと考えられる。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成29年7月の九州北部豪雨により、他の地方自治体等から職員派遣の支援を受けているものの、十分ではない。そこで、膨大な業務に対応するため、一時的に職員定数の特例を設け100人増員した。したがって、復旧・復興業務の目途が付くまでの間は、特例定数の範囲内で正規職員の増員採用や任期付職員の採用等を行い業務に対応しているところであり、一定数の職員増が見込まれる。このような状況において、令和3年4月1日現在の職員数は532人(前年度比+2人)となっている。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は9.2%となり、前年と比べて0.2ポイントの減となっている。これは、災害復旧事業等の災害関連事業の起債の償還が増加しているものの、任意繰上償還を行ったことで、分子となる償還額が減少したことに加え、分母となる標準財政規模が普通交付税の追加交付等の影響で増加しているため、単年度比率が減少したことが主な要因である。また、現在行っている災害復旧事業に伴い、償還額の増が見込まれるため数値の悪化は避けられない状況である。今後は事業の選択をするとともに、交付税措置のある起債の活用に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
昨年度同様に、将来負担比率は0となった。これは緊急自然災害防止対策事業債や公共施設等適正管理推進事業債の増等があったものの、充当可能財源である基金(公共施設等整備基金、地域振興基金等)の増や交付税措置率の高い起債の借入を行っていることが主な要因である。現在行っている災害復旧事業に伴い、地方債の現在高の増や充当可能基金の減が見込まれるため数値の悪化は避けられない状況である。今後は事業の選択をするとともに、交付税措置のある起債の活用等により、将来負担比率の悪化を抑えるよう努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較すると令和3年度は国勢調査統計事業がなかったこと等により前年度比2.2ポイントの減となっている。復旧・復興業務の目途が付くまでの間は、特例定数の範囲内で正規職員の増員採用や任期付職員の採用等を行い、業務に対応していく必要があるため経費の増が見込まれるが、定数管理の徹底を図り抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
令和3年度は、GIGAスクール構想による保守経費等の増があるものの、普通交付税の追加交付等による一時的な歳入の経常的一般財源等の伸びによる影響で前年度比0.7ポイントの減となり類似団体平均を下回っている。今後も公共施設の適正維持とともに、管理方法を含めた事業費の見直し等コスト削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度と比較すると令和3年度は、障がい福祉サービス事業や子ども医療給付費の増があるものの、普通交付税の追加交付等による一時的な歳入の経常的一般財源等の伸びによる影響で前年度比0.7ポイントの減となっており、類似団体平均を下回っている。今後も各福祉制度の受給増により扶助費の増嵩が想定されるため、審査等の適正化を進め、歳出抑制に努める。
その他
その他の分析欄
下水道事業が特別会計から公営企業会計へ移行したことに伴い費用区分が「繰出金」から「補助費等」へ変更になった平成29年度から引き続き類似団体平均を下回っている。後期高齢者医療事業、介護保険事業の特別会計への繰出金は増加傾向にあるため、事業見直し等により繰出金の抑制を図り、普通会計の負担を減らしていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、広域ごみ処理運営及び公債費負担金の増等があるが、普通交付税の追加交付等による一時的な歳入の経常的一般財源等の伸びによる影響で令和3年度は0.4ポイント改善している。今後も補助金交付団体の精査、現行補助金の廃止・縮小も含めた補助金交付基準の見直し、特別会計や一部事務組合の歳出見直しによる繰出金縮減等行い、歳出の適正化に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は前年度比1.8ポイントの減となっており、類似団体平均を下回っている。要因として、災害復旧事業債の増があるものの、普通交付税の追加交付等による一時的な歳入の経常的一般財源等の伸びによる影響がある。今後、災害復旧事業債の償還額の増加が見込まれるため、投資事業を厳密に精査し、起債額の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除く経常収支比率は、類似団体平均を下回っており、前年度比4.4ポイントの減となっている。これは分子となる経常経費等一般財源において、物件費、補助費、繰出金等が増となったものの、分母となる経常的一般財源等が普通交付税の追加交付等により大きく増えたことが改善の主な要因となっている。今後も、施設管理経費の適正化等も踏まえた全市をあげた総合的な事業費の抑制を進め、経常収支の改善に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
●総務費特別定額給付金事業、財政調整基金積立金及び防災拠点施設整備事業の減により前年度に比べ減となっているが、類似団体と比較すると高い水準にある。今後も高水準で推移が見込まれるため、その他事業の検討・実施等行い、経費抑制を図る。●衛生費新型コロナウイルス感染症予防接種事業やゴミ処理施設公債費償還に係る負担金の増等があるため前年度に比べ増となっている。今後は通常事業の精査等を行い経費抑制を図る。●農林水産費JAパッケージセンター施設整備事業や被災農業者支援事業等の減により、前年度と比べると減となっているが、依然として類似団体の平均を大きく上回っているため、過剰な支出のないよう適正化に努める。●土木費道路新設改良事業や市道改良を行う社会資本整備総合交付金事業等により前年度と比べ増となっているが類似団体と比較すると低い水準にある。今後も公営住宅の建替等を控えているため必要な事業量を見極め、過剰な施工実施とならないよう経費縮減に努める。●教育費GIGAスクール関連事業や秋月市民交流広場整備事業の減により前年度と比べ減となり、類似団体平均より低い水準にある。今後も通常事業の精査等を行い事業費抑制に努める。●災害復旧費平成29年7月九州北部豪雨以降、5年続けて豪雨災害が発生し、多額の災害復旧事業費が必要となっている。今後も災害復旧事業が継続していくため、復旧が完了するまで大きく減となる見込みは少ない。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
●人件費任期付職員や国勢調査統計調査員の減等により減少しているが、災害対応等で依然として令和3年度も類似団体平均を上回っている。今後も災害対応職員の確保のため人件費の増が見込まれるが、適正な人員管理に努め費用の増加を抑える。●物件費ふるさと応援寄附金事業、新型コロナウイルス感染症予防接種事業等により前年度より増加している。今後もふるさと応援寄附金事業の増が見込まれるがその他事業の見直し等を行い経費の縮減に努める。●普通建設事業費災害関連地域防災がけ崩れ対策事業やGIGAスクール関連事業等の減により前年度と比べ減となっている。災害以降大型事業が凍結となっているが今後必要な事業を見極め、過剰な施工実施とならないよう経費縮減に努める。●災害復旧事業費前年に引き続き、九州北部豪雨に伴う災害復旧事業を行ったことに加え、平成30年~令和3年豪雨災害の災害復旧事業費が類似団体と比較して大幅に上回っている。復旧事業は長期にわたることが予想されるため、今後数年は高水準で推移すると考えられる。●公債費災害復旧事業債や公共事業等債の元利償還金の増、繰上償還の実施等により増となっている。今後も災害復旧事業に対する償還の増が見込まれるため高水準で推移するものと見込まれる。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄財政調整基金については取崩を行わず積立のみを行った。残高は前年と比べ0.23億円増の43.4億円、標準財政規模比では0.83ポイント減の27.02%となっている。実質収支額の標準財政規模比は、前年度と比較し0.25ポイント減の5.97%であるが、財政調整基金積立や繰上償還をしたため実質単年度収支については、1.4ポイント増の9.35%となっている。今後は特別交付税の減収見込み、災害復旧事業の継続により、財政調整基金の取崩しが必要と考えられるため、事業精査による歳出抑制や国県補助金等の歳入確保に努め、健全な財政運営を図っていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄国民健康保険特別会計(事業勘定)が医療費の削減・抑制や国保税の収納対策等により前年度から黒字化し、今年度も特別会計は全て黒字運営となっている。高齢化に伴う医療費等の歳出増加が懸念されるため、黒字の特別会計についても徴収率の向上や、更なる健康づくり事業や介護予防事業などによる歳出抑制対策の強化を行う必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄一般会計の元利償還金は、任意繰上償還の影響等により前年度に比べ59百万円の減となっている。今後は令和2年度以降に借り入れた災害復旧事業債の償還が開始されることから、高水準で推移すると予想される。公営企業における地方債の償還に対する繰入金は水道事業及び下水道事業共に増となっており、全体としては、50百万円の増となっている。現在行っている災害復旧事業に伴い、償還額の増による数値の悪化は避けられない状況であるため、今後は事業の選択をするとともに、交付税措置のある起債の活用に努める。
分析欄:減債基金当該数値無し
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄一般会計等に係る地方債の現在高は、緊急自然災害防止対策事業債等が増加したものの、災害復旧事業債や臨時財政対策債を繰上償還したことにより634百万円減となった。その他についても前年度より減となっており、将来負担額は、1,310百万円減少している。充当可能基金はふるさと応援寄付金による地域振興基金の積立増等により、709百万円増となり、充当可能財源等は、771百万円増加している。今後は災害復旧事業債の借入に伴い、将来負担比率の増が見込まれるため、その他の事業については投資事業を厳密に精査し、起債額の抑制に努めつつ、基金の適切な一括運用の運用益により減債基金への積立等を行い後年度の償還に備える。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)普通交付税において創設された臨時財政対策債償還基金費を積み立てたほか、ふるさと応援寄附金等を地域振興基金へ積み立てた。さらに、施設の老朽化対策等に向けて公共施設等整備基金への積み立てや森林整備のための譲与税を森林環境譲与税基金へ積み立てたことが基金全体の増の主な要因である。災害復旧事業により多額の事業費が必要となっているが、特別交付税の増額交付等や災害復旧を優先するため事業を一部中止したことにより、取崩し額を抑えることができている。(今後の方針)災害からの復旧・復興は今後4年程度かかることが予想され、その間多額の一般財源が必要となる見込みである。また、復旧が終息に向かえば現在凍結している大型事業の再開も予定している。よって、今後基金の取崩しが増加することが考えられる。ふるさと応援寄附金への取り組みや、交付税措置のある起債の活用等、可能な限り財源の確保に努めるとともに、最小限の支出となるように事業を精査していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)取崩しが不要であったことに加えて、災害寄附金等を積み立てたことにより前年度と比較して増となった。(今後の方針)今後も災害復旧事業を行う必要があるが、特別交付税や寄付金等の財源確保が難しいことから、財源として財政調整基金に依存することが想定される。歳出の抑制や新たな財源の確保に努め、財政調整基金の取崩しを最低限に抑える。
減債基金
減債基金
(増減理由)繰上償還の財源として取崩しを実施したため前年度と比較して減となった。(今後の方針)今後災害復旧事業債等の起債の償還が増加するため、将来負担を少しでも削減できるよう計画的に繰上償還等を行うための財源として活用する。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金朝倉市における教育施設、庁舎施設、福祉施設その他公共施設の整備に資するため・地域振興基金地域振興の促進と事業の円滑な実施を図るため・まちづくり振興基金市民の連帯の強化及び市民主体による地域振興を図り、明るく豊かなまちづくりに資するため・小石原川ダム水源地域整備基金小石原川ダムに係る水源地域の生活環境等の整備事業に要する経費に充てるため(増減理由)・地域振興基金令和2年度及び3年度に受け入れたふるさと応援寄附金を地方創生等の事業や返礼品等の経費に充当するため約19.1億円を取り崩した一方で、令和3年度のふるさと応援寄附金等約24.9億円を積み立てたことにより増加している。・公共施設等整備基金今後の職員用PCの更新やシステム更新費用、施設整備等のため約7.1億円の積立を行ったため増加している。・小石原川ダム水源地域整備基金小石原川ダム関連事業として約4.4億円の取崩しを行ったため減少している。(今後の方針)・地域振興基金多様化する地域のニーズに対応するための各種事業に必要な財源として、計画的に積立を行う。・公共施設等整備基金施設の老朽化対応に加え、概ね5年に1度のPC更新や、情報システムの更新に多額の費用を要するため、計画的に積立を行う。・小石原川ダム水源地域整備基金小石原川ダム関連事業が令和5年度をもって終了することから、基金の廃止を予定している。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体とほぼ同水準となっているが、市町村合併により市内に同様の施設が存在しており年数の経過とともに古くなった資産に対する修繕コストが増加するといった課題を抱えている。今後は、適正かつ効率的な維持管理を行うとともに施設の統廃合を含め長寿命化による施設改修・更新に取り組む。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
前年度に比べ142.4ポイントの減となっており、類似団体より低い水準となっている。今後も起債の繰上償還、より交付税措置率の高い起債の活用を行うとともに、減債基金への積立等を計画的に行うことで債務償還比率の抑制に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体より低い水準にあるが、施設の老朽化に伴う修繕コストの増加や施設の更新が今後の財政運営の大きな負担になることが懸念される。公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画や長寿命化計画による施設の建替えや統廃合等老朽化対策に取り組むとともに、更新に向けた国庫補助や地方債等の財源確保に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
繰上償還による地方債現在高の抑制、基金積立額の増等により将来負担比率は昨年度と同様0%以下となっているが、大型事業や災害復旧事業における地方債の償還が増加したことから実質公債費比率は増加しており、類似団体を上回っている。今後も災害復旧事業や大型事業による地方債償還額が増加することによる比率の上昇が予想されるため、繰上償還や充当可能財源の確保に努め地方債の新規発行を抑制するとともに経費節減に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高い施設は主に学校施設である。学校施設については、有形固定資産減価償却率が80%以上の施設が約半数あり、施設の老朽化に伴う修繕コストの増加や施設の更新など今後の財政運営への影響が懸念される。認定保育園・幼稚園・保育所は、秋月・安川統合保育所を建設した影響で、前年度より8.7ポイント減少している。また、公営住宅の有形固定資産減価償却率が類似団体の68.5%に対し36.5%と低いのは、以前より長寿命化計画に基づき適正な維持補修及び建て替えを行ってきたこと及び、災害公営住宅の建設が要因である。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が特に高いのは体育館・プール、消防施設、庁舎であり、一人当たりの面積が広いのは消防施設、市民会館及び庁舎である。市町村合併により同様の施設が存在しており、加えて有形固定資産減価償却率が高いことから施設の維持管理経費が嵩み財政状況を悪化させることが懸念される。今後は、施設の統廃合等を検討するとともに、公共施設等総合管理計画に基づく個別施設計画や長寿命化計画による施設の建替え等老朽化対策に取り組む。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,468百万円の増加(+1.5%)となった。ただし、資産総額のうち有形固定資産の割合が75.5%となっており、これらの資産は将来の維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から2,209百万円増加(+1.5%)し、負債総額は前年度末から959百万円減少(▲1.3%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて45,139百万円多くなるが、負債総額も下水道接続区域のエリア拡大をしていること等から、36,643百万円多くなっている。甘木・朝倉・三井環境施設組合、甘木・朝倉広域市町村圏事務組合等を加えた連結では、資産総額は前年度から2,284百万円増加(+1.5%)、負債総額は794百万円減少(▲1.0%)した。資産総額は、一般会計等に比べて54,510百万円多くなるが、負債総額も甘木・朝倉・三井環境施設組合及び甘木・朝倉広域市町村圏事務組合の地方債等があることから、41,085百万円多くなっている。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、IT教育推進事業の減などにより経常費用は24,882百万円となり、前年度比697百万円の減少(▲2.7%)となった。最も金額が大きいのは減価償却費や委託費、維持補修費を含む物件費等(8,601百万円、前年度比▲409百万円)であり、純行政コストの28.3%を占めている。経常収益は1,432百万円となり、枯渇防火井戸事業損失補償費等が加わったことなどにより、前年度比325百万円の増加(29.3%)となった。よって、経常費用から経常収益を差し引いた純経常行政コストは23,449百万円となり、前年比1,022百万円の減少(4.2%)となった。今後も、施設の集約化・複合化事業に着手するなど、公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が1,562百万円多くなっている。一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、経常費用が13,812百万円多くなり、純経常行政コストは12,250百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上しているため経常収益が2,498百万円多くなっている。一方、補助金等が20,132百万円多くなっているなど、経常費用が23,227百万円多くなり、純経常行政コストは20,729百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(32,863百万円)が純行政コスト(30,399百万円)を上回ったことから、本年度差額は+2,465百万円(前年度比+795百万円)となり、本年度末純資産残高は65,561百万円(前年度比+2,478百万円)となった。災害復旧事業の進捗等により国県等補助金が減となったものの、IT教育推進事業等純行政コストの減が上回ったことにより、本年度差額はプラスとなり、純資産残高は増加となっている。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が12,153百万円多くなっており、本年度差額は+2,411百万円(前年度比+894百万円)となった。連結では、福岡県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が20,677百万円多くなっており、本年度差額は+2,368百万円(前年度比+722百万円)となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,780百万円となっており、これには災害復旧事業費等の臨時支出6,962百万円が含まれている。投資活動収支については、▲2,943百万円となっており、基金積立金支出が増加(前年度比+443百万円)した。財務活動収支については、前年度を上回る繰上償還により地方債償還支出が大きく増加(前年度比+469百万円)したことから、▲634百万円となった。以上のことより資金収支額は+203百万円となり、本年度末資金残高は1,712百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,351百万円多い5,131百万円となっている。投資活動収支では、公共施設等整備費支出が増加(前年度比+212百万円)となり、▲3,800百万円となっている。財務活動収支では、地方債償還額が地方債の発行収入を上回ったことから、▲718百万円となった。以上のことより資金収支額は613百万円となり、本年度末資金残高は4,603百万円となった。連結では、福岡県後期高齢者医療広域連合の国県等補助金等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より1,602百万円多い5,382百万円となっている。投資活動収支は▲3,853百万円となっている。財務活動収支は、地方債償還額が地方債の発行収入を上回ったことから、907百万円となった。以上のことより資金収支は622百万円となり、本年度末資金残高は5,585百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が平成29年度から令和3年度にかけて19.9万円増加している。主な増加要因は、①杷木地域小学校統合による新校舎や災害公営住宅の建設事業に加え、被災したインフラ資産の整備による固定資産の増加、②減債基金・その他特定目的基金の増加等によるものである。歳入額対資産比率は、平成29年度以降災害関連による特別交付税や国県支出金の大幅増加で歳入総額が大きくなっている。令和3年度はふるさと応援寄附金や普通交付税の再算定により一部の歳入は増加となったが、令和2年度の特別定額給付金事業に対する補助金の減の影響が大きく前年度より数値は上昇した。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と同程度となっている。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設については、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を大幅に下回っているが、前年度より1.6ポイント上昇した。上昇の要因としては、保育所の建設や災害関連工事による有形固定資産の増加及び基金の増加が挙げられる。これに対し負債は、地方債及び退職手当引当金、預り金が減少した。負債347億円のうち多くを占めるのが地方債で約308億円となっている。また、地方債の中で多くを占めるのが、地方交付税の不足を補うために発行している臨時財政対策債約102億円である。将来世代負担比率は、類似団体平均を大幅に上回っている。主な理由は地方債残高(特に災害復旧事業債)が高いことである。今後は新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、平成29年7月九州北部豪雨の災害復旧事業費が依然として大きく、類似団体平均を大幅に上回っている。また、令和3年度は令和2年度に行われた特別定額給付金事業の反動を受けており、前年度比で減少した。なお、災害復旧事業の終了後は類似団体平均並みの水準となる見込である。※参考災害復旧事業費などの臨時的な損益を除いた純経常行政コストの住民一人当たり行政コストは以下のとおり。R03:45.6万円
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は、平成29年7月九州北部豪雨以降、高い水準(H28:57.7万円)となっており、将来世代の負担軽減のためにも地方債の発行の抑制及び繰上償還に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支の黒字分が取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を上回ったため、1,596百万円となっている。令和3年度は前年に引き続き災害復旧事業費の支出が発生しているものの、普通交付税やふるさと応援寄附金の増等により前年度よりプラスとなっている
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、令和3年度は類似団体と比べやや高い数値となった。経常収益は①枯渇防火井戸事業損失補償費+167,234千円、②甘木朝倉田主丸線橋りょう架替工事に伴う物件移転補償金+110,515千円等により増加した。加えて、経常費用はIT教育推進事業等の減により減少したため、前年度より数値は上昇した。経常収益及び経常費用共に臨時的要素があり、前年度との単純な比較は難しいものの、各施設の老朽化により維持補修費の増加も顕著であることから、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行い、経常費用の削減に努めると共に、適正な受益者負担を求めていく。
類似団体【Ⅱ-1】
岩見沢市
長万部町
奈井江町
白糠町
五所川原市
十和田市
花巻市
西和賀町
平泉町
住田町
岩泉町
気仙沼市
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