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高齢化社会により扶助費の増加は年々慢性化しつつあり基準財政需要額が増額傾向にある一方で、基準財政収入額の根幹をなす税収は、未だ景気回復の波及効果はみられず減少の一途をたどっているため、財政力指数は年々減少しており、類団平均値を大きく下回っている。近年、退職不補充による人件費の削減や公売会実施による滞納額の圧縮など、歳出削減と徴収率向上に積極的に取り組み、成果を上げている。今後は、企業誘致への取り組みを強化し、自主財源の確保に努める。
類団と比較して扶助費の割合が極めて高く、財政硬直化の要因となっている。しかしながら、経常経費の予算配当の一部凍結などで職員のコスト削減意識が浸透してきたことにより物件費が類団を大きく下回る水準で推移していることや、公的資金補償金免除繰上償還など継続的に行財政改革に取り組んできたことが奏功し数値が改善してきた。引き続き、経常経費の抑制に努め、効率的な行政運営に努めていく。
委託業務の新規拡充などで物件費が増加したが、これまでの行財政改革の一環で取り組んできた組織機構の見直しや公立保育園・小学校給食調理室の民営化、指定管理者制度の導入等が人件費の抑制、職員のコスト意識高揚につながり経費の節減が図られ、類団平均を下回った。今後もこの取り組みを継続し、持続可能な財政運営に努めていく。
保育園や小学校給食調理室の民営化、団塊世代の退職不補充など行財政改革による効果もひと段落ついてきたが、類団、全国、県平均の水準を保っている。今後も必要に応じて組織機構の見直しを図るとともに職員一人ひとりのスキルアップに努め、適切な定員管理に努める。
平成19年度から起債許可団体となり、「公債費負担適正化計画」に基づき地方債発行額の上限額を1億円(災害復旧事業債・臨時財政対策債を除く)に設定するなど、投資的経費、地方債発行額の抑制に努めてきたこともあり、平成23年度から許可団体から脱却することができたが、類団、全国、県平均には程遠い数値になっている。普通交付税・臨時財政対策債が数年前に比べ増額傾向であることも脱却要因の一つであることを踏まえると、今後も継続して地方債発行の抑制に努めていく必要がある。
数年前は、基金取崩しによる苦しい予算編成が続き、基金残高が過少なことに加えて地方債残高が多額だったため、類団の平均値と比べ大幅に悪い数値であったが、近年は、地方交付税の増額傾向、地域活性化交付金の活用、普通建設事業の抑制等により、少しずつだが基金残高の増額、地方債残高の圧縮がなされ、類団の平均値に近づくほど改善してきた。下水道事業に係る公債費等が財政運営を圧迫しかねないことに不安は残るが、今後も町全体で一体となり行財政改革の継続、普通建設事業の抑制等により、基金残高を増やしていくことに努めていく。
組織機構の見直しや保育園・小学校給食調理室の民営化、退職者の補充抑制を実施してきたことにより、類団平均とほぼ同程度の数値となっている。今後も引き続き、適切な定員管理に努める。
ここ数年、経常的な物件費については、毎年、前年度以下の予算措置にとどめており、その上で2割の配当保留をかけている。このことにより職員一人ひとりのコスト意識の高揚が図られ、好結果につながっていると思われる。今後もこの取り組みを継続させ、さらなる経費節減合理化に努める。
高齢化社会により介護給付費をはじめとした高齢者福祉・障害者福祉の負担が急増していることに加え、保育園の民営化に伴い私立保育園委託料が増額しているなど、扶助費の増額傾向に歯止めがからない状況である。全国・県平均を下回っているものの類団平均とは相当な差が開いており、今後もさらなる増額が予想されることから、徹底した事業の見直しを行い、扶助費の適正化を図る。
「その他」の大半は特別会計への繰出金が占めており、概ね類団の平均値と同程度の数値で推移している状況だが、国保、介護、後期高齢者医療、下水道のいずれも収支改善は難しく高止まりの状態であり、このままでは財政に影響を及ぼすことが懸念されることから、経費の節減、料金等の見直し、適正化を図る必要がある。
常備消防や廃棄物処理施設等一部事務組合への負担金が高い水準で推移している。廃棄物処理施設への負担金は、一部がごみ量割で算定されるのでごみ減量の住民啓発を強化し、負担金の軽減につなげる取り組みを進めている。少しずつだが成果も出てきているので、今後もより一層取り組みを強化していく。また、町単独補助金は、終期設定を行い「事務事業評価委員会」で廃止・縮減・統合も視野に入れ積極的な見直しを図る。
過去に発行した地方債の償還のピークが過ぎたこと、また、近年、地方債発行を抑制してきた取り組み成果等により数値は年々改善してきており、類団平均も上回っている。今後、災害対策施設整備等による地方債発行も予想されるが、健全かつ持続可能な財政運営を実現するためには、財政負担の在り方について慎重に検討を重ね、地方債の発行を抑制と償還額の平準化に努めていく。
今後、扶助費や災害対策関連の経費が増える傾向であるなかで、公共施設の老朽化に伴い、維持補修費等の増大も懸念される。人件費、補助費等、繰出金の抑制を図っていくためにも全庁一体となって、歳出削減・自主財源の確保に取り組む必要がある。
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