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人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(令和6年2月末45.5%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により財政基盤が弱く、0.23と類似団体平均を下回っている。職員の新規採用を退職に伴う減員の必要最低限にするなど人件費の抑制に努め、緊急に必要な事業を峻別することにより、歳出の見直しを実施するとともに、税収の収納率向上対策を中心とする歳入確保に努める。
事務事業の見直し等、経常経費の削減を図ってはいるが、近年の地方交付税の大幅な落ち込みによる一般財源の減少により、経常収支比率は類似団体平均より高い水準にある。公債費は平成19年度をピークに減少しているが、今後も、職員の新規採用を退職に伴う減員の必要最低限にするなど職員数の抑制による人件費の縮減や、事務事業の見直しをさらに進めるとともに、行財政改革への取組を通じて義務的経費を削減し、比率の低下に努める。
人件費、物件費及び維持補修費については、事務事業の見直しにより抑制をしているが、物価の上昇もあり、年々増加傾向にある。近年の急激な人口の減少や単独消防を配置していることなどにより、一人当たりの決算額は類似団体平均を上回っている。今後は直営事業を見直し、民間でも実施可能な部分については、指定管理者制度の導入などにより委託化を進め、更なるコストの削減に努める。
国に準じた給与体系であり、地域給も導入済みである。令和4年度については、類似団体平均を0.5ポイント下回った。国において平成25年度末で国家公務員の給与カット(7.8%)が終了したことから、昨年と同様に国家公務員の給与水準を下回り、ラスパイレス指数は95.7%となった。今後も、昇格昇給制度の適正な運用により、ラスパイレス指数の上昇の抑制に努める。
新規採用抑制などにより定員管理の適正化に努めてきたが、北海道新幹線札幌延伸に係る事務事業の増加に伴う土木技術職員等の採用や、類似団体にない単独消防を配置しているなどの要因から類似団体平均を大きく上回っている。近年ではマイナンバー制度の運用など、行政サービスの業務量は増加しているが、今後も減少傾向にある人口規模に適した定員管理に努めるとともに、行政サービスの質を維持しながら、組織の再編や適正人事の配置により職員数の適正化を図っていく。
過去の普通建設事業費に係る起債の償還等に伴い上昇し、類似団体平均を上回っているが、平成12年度から平成16年度にかけ実施した公営住宅建設等の大型事業が終了したことにより、元利償還金は減少しており、比率も10.7%まで低下した。今後も新規発行債を必要最小限にするなど抑制し、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
類似団体平均を上回っており、令和元年度においては、防災行政情報伝達システム整備(起債2.7億円)及び財政調整基金等の取崩しに伴う基金残高の減少等により比率が悪化したが(前年度比9ポイント増加)、令和3年度においては、前年度比23.5ポイント減少した。令和4年度においては、地方債現在高が増加し、充当可能基金が減少したため、前年度比6.2ポイントの増加となった。今後は人件費の縮減や歳出の見直しにより基金の取崩しを抑制し、新規発行債は交付税措置のあるものを原則とし、発行そのものも必要最小限にするなど抑制を行い、財政の健全化に努める。
これまでは新規採用抑制を行っていたことから類似団体平均と同水準であったが、近年は、北海道新幹線札幌延伸に係る事務事業の増加に伴い土木技術職員等を採用しているため、人件費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。今後は、職員の新規採用を退職に伴う減員の必要最低限にするなどの職員数の抑制や、職員の適正配置と事務事業の民間委託等を推進し、人件費の縮減に努める。
物件費に係る経常収支比率が高くなっているのは、業務の電算化及びマイナンバー・情報セキュリティ対策等に係るシステム運用経費の増加や、業務の民間委託による委託料の増加が主な要因である。具体的には、道路維持管理、スクールバス等の車両の運行、学校給食業務等が挙げられる。今後も事務事業の見直しを図り、需用費等他の物件費の抑制及び削減に努める。
国等による福祉関連事業が増加傾向にあるため、扶助費に係る経常収支比率は一定程度の水準を保ったままにあるが、単独事業に関しては、事業の見直しにより類似団体平均に比べ低い値で推移している。今後も引き続き、事業の緊急度や重要度を考慮しつつ事業の見直しを図っていく。
その他の経常収支比率が高くなっているのは、平成4年に供用開始した公共下水道事業に対する繰出、国民健康保険特別会計の財政状態の悪化に伴う繰出、高齢化の進展に伴う介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計の繰出、病院事業会計への繰出が多額であることが要因となっている。今後は公共施設の老朽化に伴う維持補修費の増加が考えられるため、特別・企業会計についての経営改善を図り、繰出金の抑制に努める。
町が支出している各種団体等の補助金については、その団体の行う事業内容や事務量等を十分考慮したうえで予算措置を行うなど、不必要な支出がないよう適正化に努めているため、補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っている。今後も引き続き、適正化に努める。
平成12年度から平成16年度までの大型事業実施による起債の元利償還金により、公債費負担は類似団体平均を上回っていたが、平成19年度に公債費負担適正化計画を策定し、公債費の金額自体は同年度をピークに減少に転じ、令和4年度については全国平均と同じ比率であった。借入利率が平準化したことに伴い、今後は元利償還金の増加が見込まれるため、引き続き事業の重要度や緊急度を十分考慮し、普通建設事業に係る地方債の発行抑制を図っていく。
人件費と物件費の経常収支比率が類似団体平均を上回っているものの、分子が比較的大きい補助費等が類似団体平均を下回っているため、公債費以外の数値を押し下げている。
(増減理由)近年の税収等の減少により基金取崩額が増加し、財政調整基金が176百万円減少したため、令和4年度は前年度に比較し150百万円(-8.1%)の減少となった。(今後の方針)北海道新幹線開通時の新駅建設に係る街並整備や老朽化した公共施設の建替・大規模改修など将来的な需要の増大に備えるため、さらなる事業の見直しを図り、基金残高の増加に努める。また、基金の使途の明確化を図るため、特定目的基金に優先的に積み立てしていく。
(増減理由)前年度より単独事業費が増加(775百万円)したため、令和4年度は前年度に比較し176百万円(-17.1%)の減少となった。(今後の方針)災害など突発的な財政需要に対応するため、基金残高は現状と同程度を維持するよう努めるが、基金の使途の明確化を図るため、地域振興基金など特定目的基金に振り替えて積み立てていくことを予定している。
(増減理由)令和4年度は取崩しのみであったため、前年度に比較し15百万円(-18.3%)の減少となった。(今後の方針)令和5年度まで役場庁舎建設時の起債の償還があり、その財政的な負担の軽減のため同程度の取り崩しの実施を予定している。
(基金の使途)・北海道新幹線建設関連補償事業基金:北海道新幹線建設関連補償事業に関連する必要な事業に要する経費・まちづくり基金:寄付によるまちづくり推進・地域振興基金:新幹線を核としたまちづくりや公共施設の整備など地域の振興整備・し尿処理施設解体基金:山越郡衛生処理組合のし尿処理施設解体及び撤去に要する経費・地域福祉基金:高齢者保健福祉活動の促進に要する経費(増減理由)・北海道新幹線建設関連補償事業基金:令和4年度は積立てが295百万円、取崩しが291百万円で、4百万円(1.1%)の増加となった。・まちづくり基金:ふるさと納税の利用促進により111百万円を積立て、まちづくりや産業振興などの事業に対して24百万円取崩し、87百万円(50.3%)増加した。・地域振興基金:新幹線を核としたまちづくりや公共施設の整備などのため、令和4年度は10百万円(-14.9%)の減少となった。・し尿処理施設解体基金:うちうらクリーンセンター解体工事費(65百万円)に充当するため、28百万円(-34.6%)の減少となった。・地域福祉基金:高齢者保健福祉活動の促進に要する経費に取崩したことで、2百万円(-6.1%)の減少となった。(今後の方針)厳しい財政状況により、特定目的基金の取り崩しは今後も増加が見込まれるが、将来的な財政需要の増大を鑑み、事業を厳選し効果的な充当となるよう努めていく。まちづくり基金にあっては、ふるさと納税のさらなる積極的な利用を促進し、基金残高の増加を図る。
本町では、令和3年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を30.8%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めることとしている。有形固定資産減価償却率については、類似団体とほぼ同水準となっており、今後も計画に則り適切な水準を維持していく。
債務償還比率は増加傾向にあったが、令和2年度から減少傾向に転じている。令和2年度に比較して、地方債現在高及び公営企業債等繰入見込額等の減少により、将来負担額が3.7億円減少したことと、新幹線建設関連補償事業基金の一時的な増加等により、充当可能財源が3.4億円増加したためである。今後も毎年度の元利償還額との均衡を踏まえて、地方債の新規発行を抑制していく。
将来負担比率は、類似団体よりも高い水準となっている。予定された大型事業が一段落したことにより比率は減少傾向であったが、平成30年度から充当可能財源等である財政調整基金等の基金取崩額の増加傾向が続いていたが、令和2年度と比較して、将来負担額が減少し、充当可能財源が増加したため、23.5ポイント減少した。今後も、新規発行債の抑制等により財政の健全化に努め、公共施設等総合管理計画にも則り、類似団体とほぼ同水準である有形固定資産減価償却率と併せて適切な水準となるよう取り組んでいく。
将来負担比率及び実質公債費比率は、類似団体に比較し高い水準となっている。これは、過去の普通建設事業費にかかる起債の償還等に伴い上昇したものであるが、大型事業が一区切りついたことにより、元利償還金は減少しており、実質公債費比率は減少傾向にある。今後も、新規発行債を抑制し、起債に大きく頼ることのない健全な財政運営に努める。
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