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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和3年度において基準財政収入額は約96億円(-約4億円)、基準財政需要額は約139億円(+約4億円)となり、財政力指数は前年度比-0.02ポイントとなった。本市の基準財政収入額は平成10年度で約96億円だったのに対し、平成22年度に約83億円まで落ち込んだが、平成27年度以降は市民税の確保等により90億円以上で推移している。今後も市税の公平かつ適正な賦課及び徴収による歳入の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常経費充当一般財源等では、主に人件費で約3億円増加、扶助費で約0.8億円増加、歳出全体で約5億円増加した。経常一般財源等では、主に地方交付税が7億円増加、地方特例交付金が約1億円増加し、歳入全体で、約12億円の増加となった。これらの結果、経常収支比率は、令和3年度では91.0%となり対前年度比3.0ポイントの改善となった。今後も硬直した財政状況が続くことが想定されるため、引き続き事業費の圧縮等に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値に比べていずれも下回っている。人件費については、職員数の削減、職員給与の抑制や各種手当等の見直しによるものである。今後も引き続き、この水準を維持するよう職員数の適正な管理に努めるものである。物件費については、今後も事業費の圧縮に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成26年度(平成27.4.1現在)以降、全国市平均、類似団体内平均値を下回っており、令和3年度は96.8となった。今後も引き続き、国家公務員の給与制度に準拠しながら、本市における給与水準の維持に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
業務の民間委託推進、勧奨退職の実施(平成20年度まで)、団塊世代の大量退職への補充の抑制、技能労務職員の退職不補充などにより職員数を削減しており、全国平均、大阪府平均において、下回っている。また、採用については、今後の職員、構成を鑑み、平準化を図っているところである。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は平成21年度から起債許可基準である18%を超過していたが、平成28年度には起債許可基準を下回った。その後も事業の平準化や地方債の発行抑制を行っていることから徐々に比率は改善しているが、全国平均・大阪府平均を依然として超えている状況である。これは、過去に実施した普通建設事業の財源として多額の地方債を発行したことが高い要因となっている。今後も地方債を財源とする事業については、その必要性等を検討したうえで実施していく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率は14.2%であり前年度と比較し15.1ポイント減少となり10年連続で改善した。これは地方債現在高が減少していることや、土地開発公社の保有土地の事業化による買戻し、充当可能基金額の増加などの影響によるものであるが、依然類似団体内平均より高い数値を示している。今後も地方債を財源とする事業については、後年度の公債費負担を考慮のうえ、可能な限り発行額の抑制に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
経常収支比率に占める人件費の割合は、全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値いずれにおいても下回っている。前年度と比較すると0.5ポイント増加しているが、これは主に退職手当の増、職員数の増などによるものである。
物件費
物件費の分析欄
令和3年度は令和2年度から1.2ポイント減少した。これは予防接種事業における委託料の減などが主な要因である。全国平均・類似団体内平均値と比較すると下回る水準で推移しているが、事業費の抑制などにより、今後も例年の水準を維持できるよう努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費については、大阪府平均値と比較すると下回ってはいるものの、全国平均、類似団体内平均値と比較すると上回っている。この要因としては障がい者総合支援費関連の上昇が著しいためである。扶助費の増加傾向は、今後も続くと見込んでいる。今後も適切な執行に努め、扶助費の上昇を抑えるよう務める。
その他
その他の分析欄
その他について、令和3年度は前年度と比較して0.6ポイント減少しており、これは繰出金が主な要因となっている。令和2年度から下水道事業会計が法適用事業となり、繰出金から補助費等に性質が変更したため大幅な減となっている。近年では介護保険事業特別会計や後期高齢者医療特別会計(後期高齢者医療広域連合への負担金含む)への繰出金が増加しており、繰出金に係る経常収支比率は、今後もこの水準が続くものと考えられる。
補助費等
補助費等の分析欄
令和2年度以降、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値をいずれも上回る結果となっている。令和2年度から下水道事業会計が法適用事業となり、繰出金から補助費等に性質が変更したため大幅な増となっている。令和2年度に比べ減少している要因は、主に下水道事業会計への繰出金の減によるものである。今後も各企業会計においても、経費削減等の経営健全化に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
令和3年度は、類似団体内平均値と比較して0.9ポイント上回っている。これは、過去に大規模な普通建設事業を短期間に実施したことや、退職者の増加に伴い退職手当支払額が増加し、これらの財源として地方債を発行したことによるもので、経常収支比率を押し上げる要因となっている。今後も厳しい財政状況が続くことが予想されることから、地方債の発行にあたっては、基準財政需要額算入の有無も検討したうえで、発行を可能な限り抑制していく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除いた経常収支比率は、令和3年度において、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値を上回る結果となった。本市の経常収支比率は、非常に硬直した状態である。扶助費の増加傾向は、今後も続くと見込んでおり、特別会計、企業会計の収支改善に伴う繰出金の減額を待たなければ、その改善は極めて厳しいと考える。当面の間は現状の水準から悪化しないように努めるものとする。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
目的別歳出の分析欄
●議会費は、住民一人当たり3,450円となっており、全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値のいずれにおいても上回る結果となっている。●総務費は、住民一人当たり48,549円となっており、主に令和2年度に実施した特別定額給付金給付事業などの影響により、前年度と比べ大幅に減少した。また、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値を下回る結果となった。●民生費は、住民一人当たり206,451円となっており、新型コロナウイルス感染症関連の臨時給付金事業や障がい者総合支援給付費などの扶助費の増の影響により、増加した。なお、大阪府平均に比べると低い結果となっている。●衛生費は、住民一人当たり56,461円となっており、予防接種事業や医療機関等支援事業などの影響で増があったものの、病院事業会計への繰出金などの減により、令和2年度と比べ横ばいとなった。●商工費は、住民一人当たり3,485円となっており、産業振興対策事業などの影響により、令和2年度に比べ減少した。●土木費は、住民一人当たり42,903円となっており、泉大津駅西地区周辺整備事業などの影響で減があったものの、公園施設整備事業などの増により、令和2年度と横ばいとなった。全国平均、大阪府平均を下回った。●教育費は、住民一人当たり61,458円となっており、令和2年度に比べ、増加した。これは小学校長寿命化工事を含む小学校施設整備事業や新図書館整備事業が主な要因である。●公債費は、住民一人当たり37,298円となっており、令和2年度と比べ横ばいであるが、類似団体内平均値を上回っており、依然として高い水準となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
性質別歳出の分析欄
●人件費は、住民一人当たり63,783円となっており、全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値をいずれも下回っている。令和2年度に比べ増加している要因は、主に退職手当の増、会計年度任用職員の増などによるものである。●物件費は、住民一人当たり56,546円となっており、令和2年度に実施した新型コロナウイルス感染症の影響による学習用タブレット等の備品購入費が減となったものの、予防接種事業やキャッシュレス決済ポイント還元事業による委託料の増などにより、増加となった。なお、全国平均、大阪府平均、類似団体内平均値をいずれも下回った。●扶助費は、住民一人当たり144,498円となっており、新型コロナウイルスの影響による住民税非課税世帯や子育て世帯への臨時給付金の増により大幅な増加となった。障がい者総合支援給付費等が増加していることも全国平均・類似団体内平均値を上回る要因であるが、大阪府平均が全国平均を上回っていることからも、大阪府内においては、全国的に見ても扶助費が高い傾向にある。今後も社会保障経費の増加が見込まれている。●補助費等は、住民一人当たり64,006円となっており、全国平均・大阪府平均・類似団体内平均値をいずれも上回っている。令和2年度に比べ減少している要因は、主に令和2年度に実施した特別定額給付金の補助交付金及び病院事業会計への繰出金の減によるものである。●普通建設事業費は、住民一人当たり42,011円となっており、公園施設整備事業、小中学校長寿命化工事、新図書館整備事業などの増により、増加した。●公債費については、住民一人当たり37,298円となっており、収支状況を見込んだうえで、起債の発行を抑制したことなども奏功し、横ばいであるものの、類似団体内平均値を上回っており、依然として高い水準となっている。●積立金については、住民一人当たり20,705円となっており、財政調整基金の増が主な要因となり、全体として増加となった。●繰出金については、住民一人当たり38,972円となっており、令和2年度に比べて増となっている。後期高齢者医療特別会計、介護保険事業特別会計や国民健康保険事業特別会計への繰出が増加していることにより、全国平均・類似団体内平均値のいずれよりも高くなっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄本市は平成10年度普通会計決算で実質赤字を計上し、平成14年度決算で準用再建団体に転落寸前となった。その後、平成16年度では黒字に転換し、以後18年連続黒字を堅持している。一方、平成21年4月に「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」が全面施行され、一般会計だけでなく、特別会計・企業会計を含めた市全体の収支で、財政の健全度合いをはかることとなった。これにより、特別会計・企業会計で実質赤字(資金不足)を抱える会計について、実質赤字(資金不足)を縮小させつつ、一般会計等が赤字とならないような財政運営を行っているところである。令和3年度は、実質収支額(標準財政規模比)が1.92%の黒字を計上しており、今後も引き続き黒字を堅持するよう財政運営に努めるものである。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄連結実質赤字については、平成24年度決算において赤字の解消を果たしたところであるが、これは一般会計等の黒字や水道事業会計の資金剰余によるところが大きい。平成29年度までは駐車場事業特別会計において、赤字(資金不足)を計上していたところであるが、平成30年度に赤字を解消させたうえで特別会計を廃止し、一般会計へ編入した。また、令和3年度決算においては、平成29年度から続いていた病院事業会計の資金不足が解消された。全会計で経営の効率化など、引き続き健全化の取組を行う。
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実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄実質公債費比率は平成21年度に起債許可基準である18%を超過したが、起債発行抑制等により、平成28年度には基準を下回り、令和3年度は8.5%となった。分子を項目別に見ると、公園施設の整備により債務負担行為に基づく支出が増加している。また、過去に実施した普通建設事業の財源として多額の地方債を発行した事により、現在も高い水準となっている。
分析欄:減債基金健全化法上、減債基金における満期一括償還型地方債については償還年数が30年を上限とするため、毎年発行額の30分の1を積み立てるものと設定されているが、本市においては当該元金の10年分は既に返済が済んでいることから、なお残る20年を償還年数とし、毎年度積立相当額を20分の1として設定している。なお、満期一括償還地方債は令和2年度で償還しており、残高は0となっている。積立額に関しては、許可年数20年の残り10年を除した金額を積み立てており、そのため積立不足は生じていない状態。
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将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄将来負担比率は14.2%と前年度比-15.1ポイントとなっており、12年連続で減少している。これは下水道事業が発行した企業債が減少したことなどにより、公営企業債等繰入見込額が減少となったことや一般会計等の地方債残高が減少したこと、それに加え充当可能基金の積み増しなどにより、比率の改善に寄与したものである。一般会計等に係る地方債の現在高が、将来負担比率の分子の構造に多くを占める要因については、過去に実施した普通建設事業の財源として地方債を発行したことによるものである。また、公営企業債等繰入見込額も大きな割合を示しており、将来負担比率の改善をはかるには、次世代に負担を先送りしない責任ある財政運営のもと、全会計及び一部事務組合を含めた起債の抑制や、将来に備えた充当可能基金への積み増しなどによる改善を引き続き目指す必要がある。
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基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)ここ3か年の増減理由としては、積立では、決算剰余金の財政調整基金への積立、ふるさと応援寄附金のふるさと応援基金への積立及び土地売払収入による公共施設整備基金への積立などが増加している。取崩しとしては、都市施設整備基金の下水道事業会計繰出金事業への取崩しや、ふるさと応援基金活用事業への取り崩し、地域環境基金活用事業への取崩しなどが主なものである。(今後の方針)財政調整基金やその他の特定目的基金について、今後も目的を推進していくために、積立や取崩しを適切に行っていく見込である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)ここ3か年の増減理由としては、決算剰余金の積立、また各補正予算における財源調整の積立による増加である。(今後の方針)近年増加している災害等、また経済事情の変動等により財源不足に陥った場合に備え、毎年の収支状況を踏まえながら、今後においても、市民サービスの水準を維持しつつ、積立を行っていく見込みである。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和2年度に満期一括型地方債の10年間積立分の取り崩しを行った。※本市の減債基金残高は、全額満期一括型地方債の償還財源であり、決算統計においては計上されないものである。そのため、左欄の残額は「-」となっている。(今後の方針)
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・ふるさと応援基金:新図書館整備事業やあしゆびプロジェクト事業など、寄附者の意思を汲んだ各事業に要する費用に充てるため。・テクスピア大阪産業振興整備基金:テクスピア大阪の施設の維持管理に係る資金並びに市内の繊維産業をはじめとする地場産業の育成及び支援に係る事業に要する資金に充てるため。・公共施設整備基金:公共施設の整備及び大規模改修に備えた財源確保のため。・福祉基金:社会福祉施設の整備その他社会福祉事業に要する費用に充てるため。・泉大津市営住宅整備基金:市営住宅の整備事業の資金や借入金に係る償還金に充てるため。(増減理由)・ふるさと応援基金:ここ3か年の増減理由としては、ふるさと納税制度の拡充による指定寄附金が増加したことによる積立の増である。・テクスピア大阪産業振興整備基金:ここ3か年の増減理由としては、テクスピア大阪の貸付収入から施設の維持管理の必要経費を差し引いた額を積立てたことによる増である。・公共施設整備基金:平成28年度に設置した基金であり、増減理由としては、市の保有している土地の売払収入による積立の増である。・福祉基金:ここ3か年の増減理由としては、一般寄附金による積立による増、福祉基金事業への充当による取崩しの減である。(今後の方針)ふるさと応援基金をはじめとするその他の特定目的基金について、今後も目的を推進していくために、積立や取崩しを適切に行っていく見込である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市では、昭和40年代から50年代の半ばにかけて建設された公共施設の多くが更新時期を迎えており、有形固定資産減価償却率については、類似団体と同様の状況である。平成26年度に策定の「泉大津市公共施設適正配置基本方針」において、公共施設の総量を15%以上縮減することを目標とし、平成29年度に策定した「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って施設の適正配置を進めているところである。また、平成28年度に策定の「泉大津市公共施設等総合管理計画」において、道路などのインフラ資産について、長寿命化や適切な維持保全によるコストの圧縮を図るものとしている。令和5年度中には公共施設適正配置基本計画を見直す予定となっている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は前年度と比較して141.5ポイント減少し、類似団体平均値をやや下回っている。主な要因としては地方債の発行抑制や土地開発公社保有土地買い戻しによる債務負担行為残高の減少、将来に備えた充当可能基金への積立などによるものだと分析する。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体内平均値を上回っている。過去に発行した市債(退職手当債及び普通建設事業債)の影響が大きいため、市債の償還を計画的に進め、また、可能な限り市債の発行抑制を図っている。また、昭和40年代から50年代の半ばにかけて建設された公共施設の多くが更新時期を迎えており有形固定資産減価償却率については、類似団体と同様の状況である。今後は、平成29年度に策定した「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って施設の適正配置を進め、平成28年度に策定の「泉大津市公共施設等総合管理計画」において、道路などのインフラ資産について、長寿命化や適切な維持保全によるコストの圧縮を図っていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
本市の両比率は、類似団体内平均値に比べ高い状況が続いている。その要因としては、過去に発行した市債(退職手当債及び普通建設事業債)が大きく影響している。そのため市債の償還を計画的に進め、可能な限り市債の発行を抑制し、また平成26年度以降、一般財源による土地開発公社の保有土地の買戻しを進めてきた結果、将来負担比率は大きく改善し、実質公債費比率もゆるやかではあるが改善している。また、実質公債費比率については、平成28年度には7年ぶりに地方債発行許可基準である18%を下回る結果となった。しかしながら本市が抱える問題として、公共施設の老朽化に伴う更新整備が控えていることから、今後の財政規律が緩むことのないよう努めていかなければならない。これらの状況を踏まえ、令和3年度に策定した「第2次泉大津市財政運営基本方針」に基づき、市債の発行抑制や土地開発公社が保有する土地の買戻しを継続的に行いながら、両比率を改善できるよう、慎重かつ適正な財政運営に努める必要があるものと分析する。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
一人当たりの道路延長については類似団体内平均値と比較して低くなっている。本市のほぼ全域が市街地となっており、平坦でコンパクトであることが主な要因と考えられる。また、認定こども園・幼稚園・保育所の有形固定資産減価償却率については、廃園等により66.8%となり前年より改善された。学校施設については全体的に老朽化が進んでいるが、長寿命化工事を予定しているため改善していくと考えられる。公民館における有形固定資産減価償却率に大きな乖離が見られるが、建築が古く、長寿化工事が未だ実施されていないことが要因である。これらのことから「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って幼稚園・保育所など施設の統合を推進していくことが改善につながると考えられる。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
図書館の有形資産減価償却率については、令和3年度より駅前商業施設へ移転したことにより類似団体内平均値と比較して26.9%と低くなっており改善された。消防施設の有形固定資産除却率については、令和元年度に旧消防庁舎の除却が完了したため、類似団体平均値より低い数値となっている。引き続き、「泉大津市公共施設適正配置基本計画」に沿って施設複合化・多機能を推進していくことで改善につながると考えられる。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、令和2年度から令和3年度にかけて固定資産、流動資産が増加し、資産の部として4,558百万円の増加(+6.4%)となった。主な要因として、その他特定目的基金の増加(+119百万円)や財政調整基金の増加(+974百万円)などの資産増加が、建物減価償却累計額や工作物減価償却累計額の増加による資産減を上回ったことが挙げられる。なお、地方債の発行抑制、債務負担行為に基づく土地の買戻しにより固定負債が減少(△1,036百万円)したことから、負債の部については1,072百万円の減少(△3.3%)となった。企業会計等を加えた全体においても、一般会計の流動資産が増加したことから、資産の部として4,018百万円の増加(+2.9%)となった。また、連結については、全体と同様に一般会計の流動資産が増加したことから、資産の部として4,488百万円の増加(+3.0%)となった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は28,918百万円となり、前年度比△4,763百万円の減少(△14.1%)となった。そのうち人件費等の業務費用は11,621百万円、補助金等や社会保障給付等の移転費用は17,297百万円であり、移転費用の方が業務費用より多くなっている。最も金額が大きいのは社会保障給付(8,331百万円)、次いで補助金等(3,982百万円)である。今後も高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、「第2次泉大津市財政運営基本方針」に基づき、慎重かつ的確な財政運営に努める。全体では、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計等と比べて経常収益が423百万円多くなっているが、純行政コストは前年度と比べて、△5,281百万円の減少となった。連結では、連結対象企業等の事業収益を計上しているため、一般会計等と比べて経常収益が225百万円多くなっているが、純行政コストは前年度と比べて、△3,798百万円の減少となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等や国庫補助金等の財源(30,766百万円)が純行政コスト(27,835百万円)を上回ったことから、本年度差額は2,931百万円(前年度比+672百万円)となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が4,257百万円多くなっており、本年度差額は4,166百万円となり、純資産残高は6,810百万円の増加となった。連結については、純行政コストが税収等を上回った連結対象の一部事務組合もあったが、全体として本年度差額は4,666百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は3,555百万円となり、投資活動収支については、公共施設等整備支出の増などにより、前年度から635百万円減少し、△3,072百万円となった。また、財務活動収支については、地方債の償還が地方債発行収入を上回ったことから、△299百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から+184百万円増加し、676百万円となった。このことから地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より2,388百万円多い5,943百万円となっている。投資活動収支では、公共施設等整備費支出や基金積立金支出が増加し、△3,346百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△2,400百万円となり、本年度末資金残高は前年度から198百万円増加し、4,416百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額と歳入額対資産比率については類似団体平均値を下回っているが、本市は取得価格が不明な道路などの備忘価格を1円で設定しているためと考えられる。有形固定資産減価償却率は類似団体平均値とほぼ同水準で、駅前新図書館の開館や公共施設等の長寿命化等の工事を行ったことで昨年と比較すると数値が改善された。引き続き、公共施設等の整備も予定しており、公共施設等の適正管理を図ることで老朽化への対応に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を下回っており、将来世代負担比率は類似団体平均値を上回っている。これは共に類似団体よりも地方債をはじめとする負債が大きいことによるものであり、過去に行った南海本線高架化工事や市内道路整備に伴う地方債の発行が影響している。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストについては類似団体平均値を下回っている。しかし、本市において高齢者及び障がい者に対する給付費が増加傾向であり、今後、行政コストも増加することが見込まれることから、直営で運営している施設について、指定管理者制度を導入するなど、人件費等のコスト削減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均値を上回っている。近年、地方債については、発行を抑制しているため減少傾向であるが、今後、公共施設等の更新を予定しており、増加が予想される。基礎的財政収支については、経常的な支出を税収等の収入で賄えているため、1,767百万円となっており、健全な財政運営を行っていると言える。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値と同程度水準となっている。今後、施設の老朽化等による維持補修等の費用の増嵩が見込まれることから、公共施設等総合管理計画による適正な施設配置や更新を進めるなど、今後も経費増加の抑制に努める。
類似団体【Ⅱ-3】
室蘭市
千歳市
恵庭市
北広島市
石狩市
むつ市
宮古市
滝沢市
塩竈市
名取市
多賀城市
富谷市
龍ケ崎市
笠間市
牛久市
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日光市
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武蔵村山市
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大和郡山市
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薩摩川内市
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