経営の健全性・効率性について
・経常収支比率は健全化を示す数値となっているが、経費回収率は指標数値を下回っているため、適正な使用料収入の確保の検討が必要である。・累積欠損金比率は年々減少しており、R4年度で黒字化すると見込まれる。・流動比率は流動負債の額が減少しており若干の増となっているが、償還金に充てる原資となる使用料等が減少しているため指標数値よりは大幅に下回っている。・企業債残高対事業規模比率は、類似団体と比べて高い数値となっている。改築・更新工事等に伴う新規起債があるため、数年は横ばい状態が見込まれる。・汚水処理原価については修繕等が少なく維持管理費が抑えられたため減少しているが、今後燃料費等の価格高騰により増加が見込まれる。
老朽化の状況について
・有形固定資産減価償却率が50%を超えているが、法定耐用年数を超えた管渠はない。ヒューム管については、地震対策事業や長寿命化対策事業で改築・更新を行ってきた。これからも定期的に管渠のカメラ調査を行い、老朽化状況の把握をしながら計画的に改築・更新を行いたい。マンホールや塩ビ管等についてもストックマネジメント計画に沿って更新事業を行っていく。
全体総括
・人口減少やウイルス感染症の流行による観光客の減、使用料収入は前年に続き減少傾向にある。企業債の償還ピークを過ぎ年々償還額が減少し、経営的に良くはなっているが、今後の人口減少に伴う使用料の減収、維持管理費の増加を踏まえ、経営戦略の見直しを行い、経営状況の今後を精査し健全経営に努めたい。