簡易水道事業(法適用) 漁業集落排水施設 特定環境保全公共下水道
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平成17年度に東北電力㈱東通原子力発電所1号機が営業運転したことにより、固定資産税(大規模償却資産)が増収となり、平成18年度から財政力が上昇した(ピークは平成20年度1.24)ものの、その後は減価償却により、年々目減りしていき、平成27年度には財政力指数が0.89となっている。原子力発電所以外の大きな償却資産の増設や工事が中断している東京電力㈱東通原子力発電所1号機の工事再開が不透明なこともあり、村税として増収となる見込みは皆無であることから、今後も減少していく見込みである。歳入の減少に見合った行政の効率化を図り、人件費や公債費を抑制し財政の健全化を図る。
経常一般財源となる村税及び普通交付税について、普通交付税交付団体に転落してからは、年々分母となる経常一般財源総額が減少傾向にある。これに伴い、前年度同等の経常一般財源支出をしたとしても、比率は上昇するため、歳出面で人件費及び公債費を抑制していることから、比率としては例年なみにとどめている状況にある。(経常一般財源平成25=3,191,008千円、平成26=3,112,507千円、平成27=3,123,776千円)
人件費は、人数及びラスパイレスとも類似団体からすれば比率は低い傾向にあるものの、面積が広く散在する集落の公共的施設や教育環境の維持運営費等の物件費が圧迫していることが比率を引き上げる要因となっている。これらの経費については、ほぼ常態化しており、経費も横ばいで推移している状況にあるものの、幼児施設や小中学校の村内1校統合により村内各地域に委託運行しているスクールバスの法改正による運行委託費の増が平成27年度から上昇しているためである。長期継続契約による単年度経費の圧縮や送迎バスサービスの見直し等により改善を図る。
従来より、散在する集落ごとにある児童・幼児教育施設の運営のため、類似団体に比べ職員数(幼稚園教諭・児童厚生員)が多く、定員管理上も類似団体を超過していた。そのため、給与支給額を抑える傾向にあったことから類似団体と比べ、ラスパイレス指数は低い水準にあったという背景があった。その傾向は、定員管理上の数値が改善された平成23年度以降も引き続き堅持し、健全財政維持のため、引き続きこのレベルを維持するものとする。
平成22年度の児童・幼児教育公務員21人の退職により、平成23年度から類似団体の定員管理における比率に近づき改善が図られた。さらに平成25年度には-1人、平成26年度は-3人、平成27年度-5人と退職者に対し補充人員を抑え、職員数は減少する傾向にある。今後は平成27年度を基準として、今後5ヶ年で退職者に対して採用を-1名ずつ(5%程度の減)とし定員管理の適正化を図る。
公債費及び準公債費の支出は年々減少傾向にあるが、それを上回る勢いで標準財政規模も減少(原発による固定資産税の減少と普通交付税の額)していくため、比率は横ばいあるいは悪化していく傾向にある。比率上昇の要因となっている理由としては、広大な面積に整備した高資本となる公営企業債、第一次産業振興のための公営事業債(公有林・草地開発)の既発債であり、繰上げ償還及び地方債の新規発行を抑制することで、比率の上昇を抑えることとする。ピークは平成27年度と推測している。
地方債残高の減少、新たな債務負担の設定や平成25年度に解散した東通村土地開発公社の将来負担等も解消されたため、将来負担費用は減少傾向にある。しかし、分母である標準財政規模の減少により、比率の改善への効果は微少にとどまっている状況にある。また、平成30年度の民間活用住宅買入れ事業が終了すれば、債務負担が解消されることから将来負担がマイナスに転じることとなる。今後も公債費、債務負担の抑制を図り、健全性を保持していくこととする。
人件費は、定員管理上の人数やラスパイレス指数が低いため、結果として人件費の抑制に寄与している。限られた財源を活かすため、人件費以外の施策を拡充するものとする。
物件費については、公共施設管理運営費等について、臨時的一般財源である電源立地交付金等を活用し運営しているため、経常一般財源が抑えられる傾向にあり、比率は低めとなる。管理経費はほぼ経常化していることから、財源充当に左右されるものと分析している。
扶助費の大半を国庫・県支出金で賄うことと、独自の扶助事業が少ないことから、扶助費に占める一般財源の比率は低めであるが、社会保障経費の見直しにより年々増加傾向にある。
その他の大部分は操出金である。国保・介護・後期高齢者医療・下水道の特別会計があり、基準外操出が少ないことから比率は低めに推移しているものと推測される。また、下水道会計については平成25をもって事業が完了したため、基準外操出が減少していくものの、国保会計の会計補てん操出が増加傾向にあるため、この水準を継続していくものと推測している。
消防・ゴミ処理・し尿処理などの共同事業における広域行政事務負担金が増加要因となっている。特に面積が広く、集落が点在している地域性もあり、1署2分遣所体制での消防組織の人件費等の負担が大きなウエイトを占めているのが特徴であり、体制の再編等を部分的改革が必要とされている。
公債費負担が多いことから、実質公債費が高どまりしている原因でもあるものの、平成25をピークとして起債償還額は減少していくことから、今後比率は微少ながら減少していく見込みである。
公債費以外では、物件費に臨時的一般財源である電源立地交付金等を活用し運営しているため、経常一般財源が抑えられる傾向にあり、比率は低めとなっている。特定財源で左右される部分もあるため、比率が低くても予断を許さない状況にある。
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