高原町
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2012年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
歳入に関しては、地方交付税や各種交付金等が増となったものの、基金取崩額や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等の減額、歳出については、国営事業負担金や新型コロナウイルス感染症対策事業等の減等により、前年度から決算規模が縮小となった。指数としては前年度とほぼ横ばいの0.27となり、類似団体平均とも同率となった。しかしながら、町内に主要な産業がなく、財政基盤が弱いことから、投資的経費や補助費等の抑制など行財政改革を更に進め、歳出の徹底的な見直しなどに取り組む。加えて、企業誘致の推進により財政基盤を強化するとともに、税収確保・徴収対策の強化、ふるさと納税事業の拡大などにより自主財源の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
分子については、経常的経費を見ると扶助費や公債費が減となっているものの、補助費等や維持補修費、人件費の増により、全体として増となっている。分母は、地方税等自主財源の確保ができたものの、臨時財政対策債の大幅な減が影響し、分母部分が減となったことで、経常収支比率が悪化したものと思われる。新型コロナウイルス感染症対策関連経費が減額となり、通常ベースの財政運営に戻りつつあり、数値が悪化しているため、分子側の経常的歳出の一層の抑制に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費等決算額が類似団体平均を大幅に下回っているのは、主に人件費が要因となっている。これは、指定管理者制度を公立保育所運営事業や特別養護老人ホーム運営事業に導入したことや、学校給食調理業務、学校用務員業務を民間委託したことに加え、団塊世代の大量退職に対し、新規採用職員を極力抑制してきたことなどによるものである。今後も、指定管理者制度導入や民間委託を推進するとともに、新規採用職員の抑制により、更なる歳出削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
昨年度は、類似団体平均と1.2ポイントの開きがあったが、今年度は1.0ポイントに差が減少した。今後は、職員数の適正化を念頭に、退職者不補充を基本として、類似団体平均の水準値までの低下を目指す。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまでの新規採用職員数の抑制や指定管理者制度を含めた業務の民間委託推進等により、類似団体平均を3.47人下回る結果となっている。しかし、人口減少が職員減少を上回り、上昇基調にあるため、類似団体平均より低い水準を維持するため、今後も業務の効率化を図りながら定員管理の適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
これまでの新規地方債発行抑制が奏功し、類似団体平均を2.0ポイント下回る状況となっている。今後も、年間償還額を上回らない借入に努めたいが、近年、普通建設事業の補助裏財源としての地方債発行額が増加傾向である。また、今後の大型プロジェクト実施に際しては、借入額の増が見込まれるため、計画的な事業実施や事業選択等により、新規地方債の発行抑制に取り組み、さらに水準を抑えたい。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
団塊世代の大量退職に対し、新規採用職員を抑制していることから退職手当負担見込額が抑えられているが、病院事業会計の歳入不足を補うための財政調整基金の取崩しによる、基金残高の減少が見込まれるため、今後、比率の上昇が見込まれる。このため、財政調整基金に極力頼らない財政基盤とするため、事業の見直しや自主財源の確保、地方債の新規発行の抑制などの適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係るものは、前年度比1.4ポイント増加となり、また、類似団体平均より2.8ポイント高い水準にあり、類似団体内でも下位に位置する。このため、適正な定員管理や、時間外勤務手当の抑制などにより人件費抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
前年度と同数値で推移したが、類似団体平均を1.2ポイント下回っている。今後も過度な上昇を防ぎ、引き続き、類似団体平均を下回るよう歳出抑制の継続に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率が、前年度比0.1ポイント改善されたが、依然として類似団体平均を大きく上回っている。障がい関連事業や児童福祉事業において、制度改正等に伴うサービス低下を招かないよう、単独事業として、事業内容や対象者等の拡大を行っていることによる支出増が大きな要因となっている。今後、資格審査等の適正化や、事業の取捨選択により上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他の分析欄
前年度比1.6ポイント増加し、類似団体平均を3.2ポイント上回る結果となった。公共施設の計画的な老朽化対策・長寿命化対策を図るため、今後も維持補修費の増加が見込まれるが、これ以上の急激な上昇は抑えながら緊急性・優先性に基づき、適正な施設管理等を行っていく。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度より2.7ポイント上昇し、類似団体平均を2.2ポイント上回っている。前年度より増加した要因として、病院への繰出金が増加したことが挙げられる。今後は、単独補助金の見直し等を実施し、補助費等の縮減に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
新規地方債の借入抑制を行っているものの、前年度比0.1ポイント増加したが、類似団体平均を4.5ポイント下回る結果となった。引き続き、年度償還額を上回らない新規発行の抑制に努め、健全な財政の堅持を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、類似団体平均を10.6ポイント、県平均を4.4ポイントとそれぞれ大きく上回っている状況にある。病院事業会計への損失補てんの補助金等や、医療費の増に伴う国民健康保険事業特別会計への繰出金、福祉・教育部門の扶助費が要因と思われることから、経営見直しや事業の適正化、取捨選択を図ることにより経費の縮減に努めなければならない。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
目的別歳出決算における住民一人当たりのコストは、ほとんどの費目において類似団体を下回っている。近年は、新型コロナウイルス感染症に対する予防接種事業や経済的支援など突発的な支出が多くなっている。このほか、衛生費においては、高原病院の経営状況悪化による繰出金(運営補助等)の増などにより、近年数値が悪化している。農林水産業費は、町内で畑地かんがい事業に取り組んでおり、国営事業等の終了により年々事業費が減少傾向にある。また、町内への進出企業が施設整備に巨額の国庫補助事業を活用するなどした年度は、極端に数値が上がる傾向にある。商工費については、3年度まで交付金等を活用したコロナ対策の事業分が通常ベースに戻ったことにより数値が減少したと考えられる。引き続き歳出抑制に努め、今後も特定の費目に偏らず、全体的に、偏りのない配分となる予算組みに努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
おおむね、どの経費も類似団体平均を下回っている状況であるが、扶助費が住民一人当たり107,182円と類似団体平均を上回っている。このことは、障害関連事業や児童福祉事業において、制度改正等に伴うサービス拡大や単独事業の実施が要因と考えられる。具体的には、保育所等の保育料の国基準以上の助成や給食費、副食費の一部助成、認可外保育所の多子世帯負担軽減事業、小中学生の給食費の半額補助のほか、乳幼児や母子父子家庭、子ども(小学生~中学生)の医療費の助成事業など、子育て世帯の負担軽減事業を行っている。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄自主財源である地方税が増収となり、依存財源の約5割を占める普通交付税が微減した。ふるさと納税寄附金をふるさと振興基金へ積立て、翌年度に各種事業に充当することで、財政調整基金の取崩しの抑制を図っている。また、今年度は、病院事業会計への赤字補てんとしての支出が発生したことで、財政調整基金の取崩しが発生し、実質単年度収支もマイナスとなった。自主財源や積立金額が乏しい本町財政は、病院経営に左右されると言っても過言でない状況である。病院の経営形態等抜本的な改革が急務となっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄今年度も全会計で黒字であった。高原病院では、患者数・入院者数ともに減少している状況に加え、新型コロナウイルス感染症対応への国等からの交付金の交付が終了したことで、一般会計からの繰出金が多額となった。また、病院事業会計の経営状況の根本の部分の改善には至っておらず、経営の見直しが急務である。今後も公立病院としての役割を果たしながら、持続可能な病院経営に努めるとともに、抜本的な改革実施に取りかからなければ、町自体の財政が立ち行かなくなり、財政再建団体となる可能性がある。このほか、国民健康保険特別会計の準備積立基金が低位となっている。また、医療費の増により、経営悪化となっており、保険税見直しを検討しているものの、コロナ禍での保険税増額は難しく、一般会計からの繰出金での対応が想定される。このようなことから、これまで以上に町全体の全会計を一体的に管理・整理しながら、財政運営の健全化に努めなければならない。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄地方債などの町負担分は、元利償還金の額が償還のピークを過ぎており、今後も減少傾向が続くと想定される。一方、公営企業債の償還に対する繰入金については、緊急的なことが発生しない限り、ほぼ横ばいとなることが予想される。これに対し、町が実質的に負担しない特定財源等においては、事業費補正により基準財政需要額に算入された公債費が大幅に減額となった。このため、実質公債比費率の分子は、地方債などの町負担分はほぼ横ばいであったが、町が実質的に負担しない特定財源等が大きく減少したことから前年度比12百万円の増額となった。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄地方債現在高、組合等負担等見込額、退職手当負担見込額が減少し、加算項目が140百万円減額となった。また、充当可能基金が大幅に増加したため、減算項目も382百万円の増加となったところである。結果、前年度より将来負担比率の分子が522百万円減額となったところである。今後、大型プロジェクトや老朽化した公共施設の改修が本格化することが見込まれるなど、それに伴う地方債の発行が増えることが想定される。このため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要があり、基金についても増額できるよう、歳出抑制など行財政改革に努める。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
【増減理由】・財政調整基金は、地方交付税の追加の増額交付や歳出の抑制等により、81百万円の積増しとなった。・特定目的基金については、238百万円増加している。増減の大きいものとして、ふるさと振興基金(145百万円)、公共施設等整備基金(67百万円)、企業立地奨励金等交付基金(15百万円)等となっている。【今後の方針】・財政調整基金の増減は、病院事業会計の経営に左右され、経営改善が喫緊の課題である。また、単独補助金や経常的経費等も見直しを行い、「積めるときに積む」を念頭に、常時1,000百万円超の残高の確保を目指す。・特定目的基金の企業立地奨励金等交付基金については、本町のフリーウェイ工業団地への企業立地が進み、立地企業への補助金として基金の取崩しが続く見込みである。・町有地、町有林等の財産売却があった場合は、公共施設等整備基金に積立てることとしている。今後、学校統合や、役場本庁舎の建替え等が控えているため、1円でも多くの積増しができるよう、健全経営を行っていきたい。
財政調整基金
財政調整基金
【増減理由】・財政調整基金の増加は、地方交付税の追加の増額交付や歳出の抑制等により、81百万円の積増しとなった。【今後の方針】・病院事業会計の経営の悪化や扶助費、単独補助金の増加が基金残高の減少の要因である。財政調整基金の残高は、病院経営に左右されると言っても過言ではなく、早急な経営改革が求められている。町財政サイドとしても、病院への繰出基準の見直しや取崩しの抑制に向けた基準の設定に加え、病院と一体となった、抜本的な見直しに着手していかなければならない。
減債基金
減債基金
【増減理由】・昨年度は、臨時財政対策債償還基金費として追加交付された37百万円を積立てたが、今年度は追加交付がなく、昨年度積立てた額を償還に充てたことにより減となっている。【今後の方針】・将来の健全財政のため財政に余裕があるときは積立てを行いたい。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
【基金の使途】・公共施設等整備基金:公用又は公共の用に供する施設の整備。・ふるさと振興基金:本町の特性を生かし、個性的で魅力的な地域づくりの推進。・社会福祉事業基金:社会福祉事業の振興。・地域づくり推進事業基金:地域振興に資する事業の推進。・企業立地奨励金等交付基金:企業誘致推進のため、誘致企業への奨励金を交付。【増減理由】・ふるさと振興基金:ふるさと納税寄附金を財源としており、町の規定に基づいた積立て、取崩しにより、145百万円の積増しとなった。・公共施設等整備基金:地方交付税の追加交付や実施事業等の見直し等による歳出抑制により67百万円の積増しを行った。・企業立地奨励金等交付基金:誘致企業への奨励金として、今後も財源として本基金を活用するため15百万円を積立てた。・「神武の里たかはる」まち・ひと・しごと推進基金:企業版ふるさと納税額を次年度の事業に活用するため、10百万円積増しとなった。【今後の方針】・公共施設等整備基金:老朽化した施設を多数抱える本町において、今後施設整備が増加することが予想される。また、学校統合や庁舎建替え等の財源確保として、年次的な積立てを行っていく。・ふるさと振興基金:ふるさと納税寄附者の使途意向に沿って、規定に基づき積立てを行うとともに、毎年度、各種事業の財源として活用していく。・「神武の里たかはる」まち・ひと・しごと推進基金:寄附先の相手方が希望する事業を構築・展開し、本町の地域活性化の貴重な財源として活用していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
全国や県、類似団体の平均は下回っているものの、数値は上昇傾向にある。要因としては、当団体の財政状況から適当な投資を行うことができず、老朽化対策が先送りとなっていることにある。今後は、財政状況を勘案しつつ各種計画に基づく施設整備等老朽化対策に努める。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
職員増による退職手当負担見込額や地方債残高が増えたことにより、将来負担額が増となった一方で、基金積立額の増により充当可能財源が増えたことにより、債務償還比率は前年度からΔ181.2%となった。しかしながら、職員数の増もあり人件費が高くなっていくことも懸念されるため、今後も将来負担額の抑制に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
地方債については、新規発行を抑制していることもあり、将来負担比率はマイナスのままである。一方、有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均値を下回っているものの上昇傾向にある。昭和40年代に建設された3保育所は90%以上になっており、役場庁舎や体育施設等においても80%を超えている状況にあり、財政状況を見ながら計画的な施設改修・整備を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は、毎年の地方債の新規発行を、年間償還額を下回るよう抑制したこともあり、類似団体平均よりも低くなっている。一方で、公共施設については、老朽化が進んでおり、建替や更新を避けられないものもあるなど多額の支出が想定される。国等の補助金は元より、充当可能な自主財源を確保し、可能限り地方債発行額の抑制に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は認定こども園、幼稚園、保育所で95.9%、児童館で100%となっている。また、学校施設については、小学校が78.7%に対して中学校が58.1%となっており、特に小学校の有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後、保育所や住宅に関する建替や改修などの施設整備の方向性を決定していくためには、統廃合を含めた運営形態等の協議が必要不可欠であり、早急に行う必要がある。その他の老朽化施設については、用途変更・廃止を含め、計画的な施設改修・整備を行っていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
体育館・プールについては、有形固定資産減価償却率が類似団体平均を大きく上回る93.3%となっており、老朽化が進んでいる。また、役場庁舎も有形固定資産減価償却率88.3%となっており、全国・県・類似団体平均を多く上回っている状況にある。体育館ともに耐震基準を満たしておらず、施設の在り方や整備等について早急に方向性を示すとともに、施設整備のための財源確保に努める必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から812百万円の増加(4.1%)となった。金額の変動が大きいものは、有形固定資産のインフラ資産、投資その他の資産の基金であり、インフラ資産は皇子港進駐車場整備等の影響もあり223百万円の増となった。基金は、公共施設等整備基金への262.9百万円の積立や「神武の里たかは「る」まち・ひと・しごと推進基金」の新設(積立額12.4百万円)により投資その他の資産に係る基金が400百万円増となり、投資その他の資産として415百万円の増となった。また、負債総額が前年度末から26百万円の増(0.4%)となった。負債のうち増となったものは固定負債で、地方債が136百万増で最も大きい変動額であった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,317百万円となり、前年度比△946百万円(△13.0%)となった。物件費等が塵芥処理施設の事業承継によるごみ処理関連の費用や新型コロナウイルスワクチン接種に係る費用増の影響により、120百万円(6.2%)増となった一方、人件費が△19百万円(△1.6%)、移転費用が△994百万円(△24.7%)であった。移転費用は、補助金等が特別定額給付金や企業立地促進補助金等の大幅減の影響により△1,257百万円(△43.7%)となった。全体では、業務費用が102百万円増であった一方、移転費用が△1,054百万円(△17.2%)となり、経常費用が前年度比△953百万円(△8.9%)で、純経常行政コストは前年度比1,080百万円(△11.3%)となった。連結では、移転費用が大幅減となったことから、経常費用が△961百万円(△7.8%)となり、純経常行政コストは△1,087百万円(△9.7%)増となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(6,493百万円)は△174百万円(▲2.6%)となったものの、純行政コスト(5,949百万円)を上回っており、前年度のように純資産残高が減少する状況は回避したところである。今後も地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれているが、税収等において、前年度比264百万円(5.2%)増で一般会計同様増収となった。連結では、後期高齢者医療広域連合への補助等が含まれる国県等補助金において、前年度比△397百万円(▲8.1%)となったが、純行政コストとの差額は560百万円で、こちらも純資産変動額が増となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支において、移転費用支出の前年度比△994百万円(△24.7%)、業務収入のその他の収入が一部事務組合解散による清算金による148百万円(84.6%)増などにより625百万円(255.1%)の増となった。投資活動収支が、投資活動支出の公共施設等整備費支出において、観光施設の光ファイバ整備や木質遊具整備事業等により156百万円増(44.3%)、投資活動収入の基金取崩収入が財政調整基金の取崩しがなかったことなどによりA580百万円(△84.7%)となり、△862千円(△862.0%)となった。本年度末資金残高は前年度比△67百万円(△27.5%)となった。公営企業の赤字補てんや介護給付費の増、医療費増が見込まれる中で、業務活動収支の改善を図る必要がある。全体では、業務活動収支が補助金等支出の減(A1,353百万円)により768百万円(238.5%)増、投資活動収支が基金積立金支出の増(390百万円)により△896百万円(△179.2%)となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから△57百万円(△47.9%)となり、本年度末資金残高は前年度から13百万円増加し、617百万円となった。連結では業務活動収支が業務収入の国県等補助金収入の増(1,261百万円)などにより672百万円(168.4%)増、投資活動収支が△892百万円(△63.7%)、財務活動収支が△56百万円(△43.1%)で、本年度末資金残高は前年度比で△21百万円(2.9%)の698百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、当団体では、道路や河川敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めていることが影響しているものである。資産総額が増加し、人口減少が進んでいることもあり、前年度比11.9万円増加している。歳入額対資産比率においても類似団体平均を下回っている状況である。インフラ資産の増加等により資産合計が812百万円増加し、歳入総額が△351百万円となったことから、歳入額対資産比率は0.21年増加となった。有形固定資産減価償却率についても、類似団体平均を下回っているが、資産増加より減価償却累計額が増加していることから、1.6%の増加となった。個別施設計画等に基づき、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は、資産合計額、純資産ともに増額となった中で基金等の増の影響もあり、類似団体平均値を下回っているものの、前年度から1.0%増となった。臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均値と同水準となっているが、前年度比0.8%増となっている。今後も、年間償還額以下の借入額を基本として地方債の発行を抑制し、将来世代の負担軽減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を下回っており、移転費用の補助金等の減少等により前年度から△11.5%となった。近年、行政コストは増加傾向であるため、引き続きコスト低減に努めたい。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく下回っているが、前年度から1.1万円増加している。人口減少による負担割合の増に加え、固定負債の地方債、退職手当引当金ともに増となったことから負債合計が前年度比2,609万円増となっている。今後は、公共施設の改修等に伴う地方債発行額が増加する可能性もあるが、年間償還額以下の借入を行うことを基本として、過度な上昇の抑制に努めたい。基礎的財政収支は、業務活動収支が619百万円増となり773百万円で前年度比727百万円(1,580.4%)となった。投資的経費は、基金積立金支出や公共施設等整備費支出の増により赤字となっているものの、令和2年度に引き続き前年度から赤字幅の減となった。今後も経費の削減に努め、赤字分の縮小に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を上回る6.0%となり、前年度比2.7%の増となった。移転費用の補助金等が前年度から大幅減となったことから、経常費用が△946百万円となっており、今後も、行財政改革等により経費の抑制に努める。
類似団体【Ⅱ-0】
今金町
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