経営の健全性・効率性について
①経常収支比率については、黒字経営を示す100%を超え、類似団体や全国平均よりも高いことから、今後は老朽化施設の更新を推進していく必要がある。②の累積欠損金比率は、累積欠損金が無く、健全な経営といえ、③の流動比率についても、多少の波はあるものの100%を超え類似団体よりも良好な状態が多いことから、債務に対する支払能力に問題は無いといえる。④の企業債残高対給水収益比率は、類似団体よりも低くほぼ横ばい傾向であり、料金回収率も100%を超え、類似団体や全国平均よりも高いことから健全な経営といえるが、老朽化施設の更新を推進していく必要があり、給水に係る費用が増大していくことから今後も健全な経営に留意する必要がある。施設利用率は、昨年同様、類似団体の平均を上回っているものの有収率は下回っており、施設の効率性が低い状況であり、漏水防止対策等、有収率の向上対策を講じる必要がある。
老朽化の状況について
①の有形固定資産減価償却率については、類似団体や全国平均とほぼ同等で、傾向は横ばいであることから、今後は需要予測に応じて、更新を進めていく必要がある。②の管路経年化率は類似団体や全国平均よりも高く、耐用年数を超過した管路の割合が高い状況である。管路更新率については、類似団体や全国平均よりも年々低くなってきており、傾向も上昇していない状況である。今後は、老朽化施設を的確に把握した上で、アセットマネジメントを策定し、計画的に老朽化施設を更新していく必要がある。
全体総括
現時点で経営状況は概ね良好な状況であるものの、管路の老朽度が高い状況である。そのため、今後は人口推移等を考慮した施設規模の適正化を図るとともに、計画的に老朽管路の更新を進め、健全な事業経営を継続していく必要がある。