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長引く景気低迷による町税の減収や高齢化による扶助費の高止まり等により、類似団体の平均を下回っている状況である。このことは、自立した財政運営に必要な体力が十分に備わっている状況になく、財政の硬直化と厳しい財政状況を表しているものである。このため、基幹産業である第1次産業への支援強化や地域活性化に向けた新たな取り組みを進めるなど、活力のあるまちづくりを積極的に展開しつつ、徹底的な行政改革等による歳出の抑制に努めることにより、財政基盤の強化に努めていきます。
財政構造の弾力性を表す経常収支比率は、類似団体平均を若干下回っている状態であるが、高齢化等による扶助費の高止まりや町税などの経常一般財源の減少により、比較的高い水準で推移しており、財政の硬直化がみられる。このことから、事務事業の見直しを更に進めるとともに、全ての事務事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進めるなど、行財政改革への取組みを通じて義務的経費の削減を図ります。
人件費・物件費等の合計額の人口一人当たりの金額は、年々増加傾向にあり、類似団体平均値との比較では、今年度からそれを上回っている。これは、離島を含む町内各所にある公共施設の多くが老朽化しており、その施設を維持管理するための物件費や維持補修費が年々増大してきていることなどが主な要因としてあげられる。このため、公共施設の現状、運営状況、利用状況やトータルコスト等を調査・分析し、総合的なマネジメントの視点から効果的かつ効率的な管理運営に努める必要がある。
ラスパイレス指数は国の水準を下回る数値となっている。また、水準を超えている年も国の臨時特例措置がなかった場合の参考値では本年同様90台中盤で推移している。職員構成の変化に伴う経験年数階層の変動により、年ごとに数値の増減はあるものの、給与水準の適正化を図っているところであり、類似団体との比較でも同等の水準で推移している。
離島を抱えている等の特殊事情から全国・北海道平均を大きく上回っているものの、類似団体との比較では若干平均を下回っている。人口の減少に伴う数値の増加もあり、定員適正化計画の実施による定員管理の実績を踏まえ、機構改革や民間活用を導入し更なる適正化に努めていきます。
起債の増発は、後年度の財政運営の硬直化を招くことから、新たな地方債の発行を極力抑えているため、数値は年々減少しているが、類似団体平均との比較では、若干高い数値となっている。今後とも、「羽幌町総合振興計画」のもとに緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業の選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めていきます。
町が将来負担するべき実質的な負債を表した将来負担額は、公共施設の建設で起こした地方債の償還が開始するなどの理由から類似団体平均を上回っている。今後は、将来世代への負担を少しでも軽減するため、地方債を活用する新規事業の実施等については、十分な検討を行い、健全な状態を維持するよう努めていきます。
退職者の一部不補充等の採用抑制により、総体としての人件費縮減を図ってきているため、数値は類似団体や道内市町村平均に比べて下回っている状況にある。今後も歳入の大幅な増加が見込まれるような状況にないことから、引き続き縮減に努めていきます。
予算編成時、さらには予算執行の中で、物件費の節減を徹底していることから、類似団体平均と比較して、物件費に係る経常収支比率は低い状況となっているが、老朽化している公共施設が多く、その維持管理のために必要となる物件費は増加傾向にあるため、職員の創意工夫等により、経費の削減を図っていきます。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均を下回っているが、ここ数年の扶助費の割合は高止まりの状況にある。扶助費の性質から、法令等により定めらた義務的経費が大部分を占め、努力により削減することが困難な経費であるが、可能な限り上昇傾向に歯止めをかけるよう努めていきます。
その他に係る経常収支比率は、ここ数年継続して類似団体平均を大きく上回っている。これは、下水道事業特別会計への公債費の償還に充てる繰出金が多額にのぼっていることが主な要因となっている。今後は、公債費財源の繰出などの状況を見据えながら、特別会計に係る各種事業において、可能な限りの経費節減を図り、普通会計の負担を減らしていくよう努めていきます。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均を若干上回っている。これは、消防や衛生施設組合への負担金支出や町内各種企業や団体への補助金が多額になっていることが主な要因となっている。今後は、各一部事務組合における経費の節減を促すとともに、補助金を交付するのが適当な事業を行っているのかなどについて内容を精査し、目的を達成している事業等に係る補助金については見直しや廃止を検討していきます。
公債費に係る経常収支比率は、ここ数年で着実に好転し、平成24年度からは類似団体を下回っている。これは、近年の財政運営において、新たな起債の発行を極力抑えてきたことが要因の一つとなっている。今後は、小学校の改築などの大規模事業の実施による起債の増加が見込まれているため、交付税措置の有無や算入率等を考慮した中で起債の活用を検討し、可能な限り後年度の公債費負担が増えないように努めていきます。
公債費以外の経常収支比率は、類似団体平均より若干高い状況で推移している。これは、特別会計への繰出金等(上記のその他)の高止まりが要因と考えられる。今後も、各種取り組みを通じて経常経費の削減に努めていきます。
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