熊野町：公共下水道

経営の健全性・効率性について

・財政状況の健全性を示す収益的収支比率は、68.51%で前年度より0.06ポイント低下するもほぼ横ばいとなり、低い指標を示しており、依然として一般会計からの繰入の割合も高い状況である。引き続き、下水道使用料の適正化について検討を行う必要がある。・地方債の残高規模を示す企業債残高対事業規模比率の指標は、前年度と同様に減少傾向にあり類似団体平均を下回っており、施設整備が終盤を迎え、建設改良費の減少により地方債償還金が起債発行額を上回っている状況である。ただし、今後は施設の更新に要する費用が発生する見込みであるため、地方債の償還計画の見直し等により経費削減を行っていく必要がある。経営の効率性を示す経費回収率は80.30%で前年度より3.80ポイント増加し、類似団体平均を上回わり、汚水処理原価の指標も類似団体平均と比較して低い指標を示しているものの、依然として使用料収入のみで賄えていない状況であり、経費回収率の向上のため、上記の収益的収支比率と同様に継続して使用料の適正化と一層の経費削減が必要となる。・施設の効率性を示す水洗化率は95.98%と全国平均を1.25ポイント上回わる高い指標を示しており、現状では適正な水準を確保している。今後も未水洗化家屋に対する水洗化の促進強化に努める。

老朽化の状況について

昭和40年代に造成された団地内の管渠が法定耐用年数を迎え、他の整備地区についても順次法定耐用年数を迎えることから、今後、継続して老朽管の調査を実施し管渠の状態を把握し、計画的に更新をしていく。

全体総括

本町の下水道整備事業は、概ね終盤に差し掛かり大規模な整備予定はないが、昭和40年代に整備した管渠が改築更新の時期を迎えており、計画的に調査及び改築更新を実施していく必要がある。各経営指針も前年度と大きく変動はないが、依然として大規模な普及拡大が見込めないことや人口減少による使用料の減収が想定されることから、収入の確保に加え、より一層の経費削減が求められている。その為にも今後経営戦略を策定し、計画的に事業実施し、下水道使用料の適正化について検討を行い収益的収支比率や経費回収率の向上を図りつつ、地方債の償還計画の見直し等による経費削減に努めることで、安定・持続的な事業運営を行っていく。