相馬市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

令和２年度から地方公営企業法の財務適用を行った。①経常収支比率（％）は、単年度収支が１００％を超え、一定程度の健全性を確保している。⑤使用料で回収すべき経費を賄えているかを示す経費回収率は約９２％であったが、１００％以上であることが必要であることをふまえると、汚水処理費のさらなる削減を行う必要がある。また①と⑤の結果から、経費が使用料以外の収入で賄われていることを意味しており、適正な使用料収入の確保が必要である。③流動比率は、昨年度の数値を上回ったものの、類似団体と比較しても低く、「１年以内で現金化出来る資産が１年以内に支払う負債を賄えていない」状況を改善するため、支払い能力を高めるための経営改善を図っていく予定である。⑥汚水処理原価は、類似団体との比較ではコストが抑えられているものの、今後も現状分析を行い、効率的な汚水処理を継続していく必要がある。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率は、類似団体平均よりも低い比率となっているものの、供用開始が３０年を経過している管渠施設もあるため、重要度の高い施設から順次点検・調査を実施し、ストックマネジメント計画に基づき、改築・更新などを今後の計画的に行っていく予定である。水洗化率は徐々に増加しているものの、類似団体平均より低い率となっている。引き続き水洗化率向上への取り組みを行う予定である。

全体総括

今後とも、資産の長寿命化や汚水処理費の削減に取り組み、維持管理費の適正化や財源確保のため、コスト意識を持ちながら経営改善に取り組む予定である。