経営の健全性・効率性について
①⑤企業債が償還済になるものが多かったため総費用が減少し、微増となった。近年、比率は横ばい傾向であるが今後、人口減少に伴い総収益は下降していく見込みであり、施設更新にかかる費用を賄うための企業債も増加していく見込みである。なお、収益における使用料の不足分は、一般会計からの基準外繰入金を財源に経費を賄っている状況である。今後は、さらに合理的な経営等を実施し、経費の削減に取り組む必要がある。④企業債残高の割合については、受贈財産が多く、他市町と比較して低い比率であり、拡張時期に借入を行ったものが償還済みになり近年は減少傾向である。しかし今後は受贈財産施設の更新時期を迎えるにあたり、急激に上昇していくことが見込まれるため、計画的な企業債の借入が必要である。⑥今後は横ばいで推移していく見込みであるが、不明水対策をしつつ使用料水準等と比較検討する必要がある。⑧98%を超えて高い水準となっている。今後整備を進めていく区域においても確実に下水道へ接続するよう促進していくとともに未接続者の調査を実施していく。以上の分析により今後も費用の削減に努めるとともに、一般会計からの繰入金を抑制するため、資本費平準化債を活用していくなど、経営戦略に基づく取組の進捗と成果を一定期間ごとに評価、検証した上で、収支均衡を図る具体的な取組の再検討を行い、中長期の収支見通し等の精緻化を図っていく必要がある。
老朽化の状況について
②平成2年より整備し始めたため法定耐用年数は50年である下水道施設は比較的新しいものであるが、一部民間企業からの受贈施設が最も古く昭和51年度の管渠が令和8年度に50年を経過する。一斉に整備された管渠のため今後急激に上昇していくことが見込まれる。③下水道管渠は現在、維持補修により機能を保持している状況である。現時点においては早急な管渠の更新の必要性が少ないがマンホールポンプ場においては、更新時期を迎えており部分的な更新・修繕を行っている。耐用年数が経過したマンホール蓋については、ストックマネジメントに則り順次取替ており、不明水対策を行っている。なお、主要な管渠の耐震化については平成29年度に施工完了した。今後管渠施設等の適切な維持管理や延命化を図り低コストで機能を保持していくことが必要である。
全体総括
下水道事業を取り巻く経営環境は、人口減少や節水機器の普及など水需要の減少に伴う使用料収入の減少が予想される一方、管渠整備事業は大部分が平成2年度から平成13年度の間の短期間で整備され、更新時期が集中すると予想される。また、昭和50年代に民間企業からの受贈施設として町全体の1/4にあたる管路の更新が必要となってくるなど、経営環境はますます厳しくなることが想定される。平成29年度に策定したストックマネジメント計画を見直し、更新事業の優先順位を設定し費用の平準化を行い、適正な維持管理により長寿命化することが必要である。また、下水道事業が長期的に安定した経営を維持していくために令和5年度から公営企業会計を適用し財務諸表を公表・比較することで経営の「見える化」を図り、適正な料金原価に照らしあわせ、持続可能な供給単価を設定し、より一層の経営の効率化と経営基盤の強化を図っていくことが必要である。