経営の健全性・効率性について
経常収支比率については、100%を上回り黒字となっている。累積欠損もなく、良好な状態にある。流動比率については、類似団体及び平均値を上回っているため支払返済能力は確保されている。企業債残高対事業規模比率については、現在も起債を財源とした整備を行っていることから、令和7年度の工事概成までは当該比率は増加する見込みである。経費回収率については100%となっており、汚水処理費を使用料で賄えている。今後も接続率の向上を図り、経費節減に努める。汚水処理原価については、類似団体平均、平均値と比較して高い水準となっており、維持管理費の削減、接続率を向上させる取組が必要である。施設利用率については、類似団体平均値と比較すると同水準であるが、令和7年度に概成を予定していることから、今後は増加することが見込まれる。水洗化率については、類似団体、全国平均値との比較よりも低くなっている。面整備は進んでいるが、接続率が伸びていないため、前年を割り込む形となっている。
老朽化の状況について
管渠整備が平成10年の着手であり、耐用年数(50年)を超えたものがなく施設、設備等が比較的新しいことから有形固定資産減価償却率が低くなっている。また、更新等も行っていないことから、管渠改善率は未算出である。
全体総括
今後も下水道施設の整備が進んでいき、接続率も上昇が見込まれるが、地方債の償還も増加していくことから、引き続き接続率向上による使用料収入の確保、経費削減に取り組むことで、経営の効率化に努め、将来の更新需要にも対応できるよう利益を確保していきたい。