経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、100%を超えており、今後についても、引き続き健全な経営に向けた取組みを継続して行っていく。累積欠損金比率は、0%となっており、今後も0%を維持できるよう維持管理費の削減、収納率の向上、定期的な使用料の見直し等を引き続き行っていく。流動比率は、企業会計化したばかりで現金がなく、類似団体よりも低い数値となっている。また、今後についても、令和8年度に企業債償還のピークを控えていることから、流動比率の向上は難しいが、企業債償還のピーク以降については、流動比率が向上する見込みである。企業債残高対事業規模比率は、使用料の定期的な見直しを行っていることに加え、企業債残高がピークを越えていることもあり、類似団体よりも低い数値を示している。今後も適切な投資を行い、経営改善を図っていく。経費回収率は100%を越え、類似団体よりも高い数値を示している。引き続き100%以上を維持できるよう、健全な経営に向けた取組を行っていく。汚水処理原価は、本市はほとんどが自然流下のため、維持管理費が抑えられることから類似団体と比較しても汚水処理原価が低くなっている。今後は施設の老朽化に伴う修繕費の増加が見込まれるが、ストックマネジメント事業による計画的な予防修繕を行い、維持管理費の削減に努める。施設利用率は、50%程度と類似団体とほぼ同様の数値であるが、晴天時最大処理水量では、利用率は約64%となる。今後は面整備の進捗とともに処理水量は増加すると見込んでおり、施設の有効利用が図られると考えている。水洗化率は、高水準を保っているが、引き続き未接続の解消に向けた啓発活動を行っていく。
老朽化の状況について
本市の下水道管渠は最も古いものでも敷設後20年程度であり、管渠の耐用年数である50年と比較しても若い管渠と言える。しかし、処理場施設については、使用年数が耐用年数に迫ってきており、突発的な故障等により機能不全に陥らないよう計画的な修繕を行っていく必要がある。そこで、本市においては平成30年度から令和元年度にかけてストックマネジメント計画の策定をし、令和2年度から計画に基づいた効率的な修繕を行っている。
全体総括
本市の下水道事業の経営状況は、類似団体と比較しても比較的健全な経営を行えていると言える。しかし今後は、施設の老朽化に伴って処理施設の更新修繕のための費用が増加することが予想されるため、策定したストックマネジメント計画に基づき、効率的な修繕を行うことによって支出の平準化を図る必要がある。また収入においては、令和4年度に使用料の改定を行ったが、人口減少や使用者の節水意識の向上による使用料収入の伸び悩み等が予想されるため、今後も定期的な使用料の見直しを継続して行っていくことが重要である。また令和2年度から地方公営企業法の適用により経営、資産等の正確な把握が可能になったため、経営基盤の強化や財政マネジメントの向上に、より一層取り組んでいく必要がある。