経営の健全性・効率性について
下水道事業における経営の健全性及び効率性について、①の収益的収支比率が102.47%となっており、単年度収支が黒字となっています。しかしながら、⑤の経費回収率は84.40%台となっており、使用料収入で賄えていない状況にあります。②の累積欠損金比率は、5%台と累計団体より低いものの、欠損金の解消が求められます。③の流動比率は、19%台と類型平均より大きく下回っており、流動資産である現金預金等の保有が流動負債と比較して少ない状況にあります。④の企業債残高対事業規模比率では類型平均を大きく上回っているものの、今後は拡張工事が終了したため改善に向かっていくものと考えます。⑥の汚水処理原価は、前年度と比較して約25円低下していますが、これは、し尿処理場の公共下水道接続に伴い有収水量が大幅に増加したためです。これにより⑤の経費回収率も上昇しています。⑦の施設利用率及び⑧の水洗化率については類型平均よりも低くなっていることから、下水道接続が伸び悩んでいる状況により施設の規模が過大となっています。以上のことから、類似団体と比べ本市の下水道事業は改善がみられるものの厳しい経営状況にあると言えるため、改善に向けた取組みが必要となります。
老朽化の状況について
本市の下水道事業は昭和63年度から事業に着手し、平成7年度から供用開始しており現在25年以上が経過していますが、管渠の耐用年数である50年には達していないため、更新費用が発生せず老朽化は見られません。しかしながら、設備や機器類の耐用年数は管渠等に比べ短いことから、近い将来に更新時期が集中しないよう、優先度を適切に把握し計画的な対応が必要になると考えています。今後は、計画を策定し定期的な維持管理による更新を行うことで、費用の平準化を図っていきます。また、①の有形固定資産減価償却率が低いのは令和2年度に法非適用から法適用となったためであり、今後、上昇していくものと考えます。
全体総括
本市の下水道事業は健全性、効率性ともに十分であるとは言えず、厳しい経営状況にあると言えます。これは、下水道の利用者が少ないことや人口密度の低さに比して施設の数が多いこと等の理由で、経費が掛かり増しになっていると考えられます。そのため、現時点では水洗化率の向上と経費回収率の向上が喫緊の課題となっています。経費回収率の課題を解消するため、早急に経費の削減や使用料の見直しをすることで、経営の安定を目指し事業を推進していきます。