経営の健全性・効率性について
本市の公共下水道事業は、事業開始から40年ほど経過し、現在も⑧水洗化率の向上に向けて管渠新設事業を進め、徐々にではあるが供用区域は拡大、新たな公共下水道接続家屋等も増加している。また、既整備区域内においても、住宅分譲や老朽家屋の建替え・改築、世代交代による浄化槽・くみ取り槽からの接続替え等が増加している。その反面、人口減少による使用量の減少、使用中止があり、使用料収入は伸び悩み傾向にある。①経常収支比率は120%となっているが、一般会計からの繰入により比率が高くなっている。③流動比率は、公営企業会計移行時の現金預金額が少なく、企業債償還は、当該年度の使用料収入や一般会計繰出金収入に依存している部分が大きいことから低くなっている。④企業債残高については、指標では対事業費比となっており、建設事業の多寡により年度によって多少の差異は認められるものの、実額は繰り上げ償還の完了などにより減少を続けており、企業債残高の実額は減少を続けている。⑤経費回収率については、昭和62年の供用開始から料金改定を行っていない。令和7年度までに経費回収率80%となるような料金設定の見直しを行い、その後、段階的な料金改定により経費回収率100%を目指す。⑥汚水処理原価の低さについては、本市の下水道汚水は県の処理場に処理依頼しており本市が処理場をもたないためと思われ、それにより⑦施設利用率は計上していない。このようなことから、本市の公共下水道事業の経営は、課題はあるものの、現段階では概ね健全であると判断している。
老朽化の状況について
本市においては、供用開始からの経年が33年と比較的浅く、管路施設についての本格的な老朽化対策は行っていなかったが、今後は、老朽化に対し、管路施設の計画的な更新を、実施していきたい。
全体総括
本市の公共下水道事業は、整備区域の拡張を進めている段階であり、新規接続や料金改定により、使用料収入の増加を見込んでいる。一方、企業債残高の減少に伴い、企業債償還に係る基準外繰出しも減少を続けるものと考えられる。以上のように、本市の公共下水道事業は、使用料収入の増加、企業債残高の減少など経営状況は改善していくと判断しているが、さらなる接続率の向上による料金収入の拡大を図る。また、令和2年度に公営企業会計に移行し2年が経過し、今後はこれまで以上に詳細に経営状況を分析していくことになるが、今後始まる老朽化対策も見据えながら、適正な使用料単価の設定を定期的に行い、効率性の向上を図り、頑丈な経営基盤を作っていくことが必要であると考える。