経営の健全性・効率性について
・「経常収支比率」は令和2年度から改善し101.47%と100%を上回っていますが類似団体平均値より低くなっています。また「経費回収率」が100%を下回っていることに加え、「水洗化率」は類似団体平均値を下回っていることから、接続率の向上により使用料収入の改善に努める必要があります。・「累積欠損金比率」は16.76%と類似団体平均値を下回ったものの令和2年度から悪化していること及び「汚水処理原価」が類似団体平均値を上回っていることから、維持管理費の削減に取り組む必要があります。・「流動比率」は令和2年度から大幅に改善しましたが、「企業債残高対事業規模比率」は悪化していることや今後施設の老朽化も進むことから、引き続き使用料収入の改善などにより支払能力を高めるよう努めます。・「施設利用率」は51.17%と類似団体平均値よりも低くなっていますが、令和6年度から予定している共同化の実施により、し尿等を希釈し受入れるため大幅に上昇する見込みです。今後も処理水量に見合った適正規模での施設運用を図っていきます。
老朽化の状況について
・「有形固定資産減価償却率」は、公営企業会計移行直後は平均値を下回り、後年度の上昇率が大きくなる傾向があります(公営企業会計移行時点で資産を新たに取得したとみなすため)。観音寺市は令和2年度に公営企業会計に移行したことから平均値を下回っていますが、今後平均値に近付くと見込まれます。・法定耐用年数(50年)を経過した管渠が無いため「管渠老朽化率」「管渠改善率」はともに0%となっています。しかし、供用開始から40年余りが経過していることから、令和4年度中に管渠に関するストックマネジメント計画を策定し、計画的に更新・改修を実施していきます。
全体総括
令和6年度からのし尿・浄化槽汚泥処理の共同化の実施や立地促進による工場等の新規接続等により、大幅な収入増が見込まれる一方で、設備への多額の投資や適切な維持管理が必要です。経営戦略やストックマネジメント計画に基づき、引き続き効率的な事業運営、健全な経営を図ります。