葛城市:公共下水道

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率は、近年悪化傾向にあったものが、平成26年度において僅かに改善されたが、平成27年度には再び55.89%と前年度比4.6ポイント悪化した。平成27年度において悪化した主な要因は大口需要家からの使用料収入の減収とみられる。現在、歳出に占める地方債の元利償還金の割合が大きく厳しい事業運営となっているが、管渠等の整備は概ね完了しているため、今後、元利償還金は減少していくと想定される。⑤経費回収率は、全国平均・類似団体平均値よりかなり低く、近年は40%台で推移している。⑥汚水処理原価は、類似団体平均値とほぼ同程度であるが、全国平均と比較すると非常に高額である。類似団体平均値との比較では⑥汚水処理原価が同程度であるにも関わらず⑤経費回収率が極めて低いことから、下水道使用料が安価であることがわかる。⑧水洗化率は、類似団体平均値を上回っており、近年処理区域内人口が増え続けているにも関わらず、水洗便所設置済人口がそれ以上に増加しているため、年々増加している。特に平成27年度は、対前年度比1.17ポイント増加しており、適用範囲等を拡大して実施している水洗便所改造助成制度等の施策の効果が表れているとみられる。

老朽化の状況について

葛城市公共下水道事業は、昭和57年度に事業に着手、平成4年度に供用を開始しており、事業着手から30年以上が経過していることから、今後、管渠等の老朽化が進むことが想定される。

全体総括

全国的に人口減少が続く中、葛城市は僅かながら人口増加が続いている。しかしながら、大口需要家からの使用料収入の減収、一般家庭の節水器具の普及及び節水意識の向上により、使用料収入は減少の傾向にある。また、事業着手から30年以上が経過し、今後、管渠等の老朽化の進行が想定されることから、「ストックマネジメント計画」を策定し、計画に基づき、下水道施設を計画的かつ効率的に管理する。現在準備を進めている地方公営企業法適用後には、「経営戦略」の見直し、下水道使用料改定の検討等を行う必要がある。また、水洗化率向上に向け、水洗便所改造助成制度を継続して実施し、未接続者への啓発活動に努めていく。

類似団体【Cc2】

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