国民宿舎あらふね 簡易水道事業(法適用) 簡易水道事業(法適用) くしもと町立病院 特定環境保全公共下水道
2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度 2010年度
人口減少や高齢化により財政基盤が弱く、横ばい状態が続いており、類似団体平均を0.17下回っている。また、自主財源である町税収入は微増傾向ではあるが、歳入全体に占める割合は、12.1%と非常に低くなっている。今後も税収や交付税の減収等により、非常に厳しい財政状況が予想されているため、活力ある町づくりを進めることで税収を確保し、財政力指数の改善に努める。
歳出経常一般財源においては、扶助費で15,350千円(4.7%)、補助費で65,654千円(7.6%)の減少となったが、物件費で156,649千円(19.8%)、公債費で18,860千円(1.4%)の増加となり、歳出経常一般財源全体で146,965千円(2.5%)の増加となった。また歳入経常一般財源においては、株式等譲渡所得割交付金で5,498千円(43.2%)、地方交付税で132,776千円(3.0%)の減少となったが、地方税で54,576千円(3.8%)、法人事業税交付金で7,926千円(63.9%)の増加となり、歳入経常一般財源全体では、24,319千円(0.4%)の減額となった。分子が増加しているのに対し、分母が減少していることから、経常収支比率は前年度比4.2%増の94.5%となった。
人件費で22,838千円(1.1%)、物件費で70,103千円(3.7%)の減となっているが、維持補修費で18,159千円(19.5%)の増となった。人口が減少したことにより、一人当たりの決算額が増加している。隣町の消防業務を受託していることなどから職員数が多く類似団体と比較して人件費が高い傾向にある。今後も職員数の管理や施設の統廃合など合併効果を活かして経費の削減に努めていく。
技能労務職員については、行政職給料表の1、2級のみで運用するなど人件費の抑制に努めており類似団体を2.3%、全国平均4.7%下回っている。適正な給与水準を確保しつつ、適切な職員数管理を行い、人件費抑制に努めていく。
平成17年度の合併以降、平成19年度までの3年間は新規の職員採用を停止し、平成26年度までは定員適正化計画に基づく職員管理を行ってきた。平成27年度以降は定員適正化計画を踏まえた定員管理を行っている。合併後、隣町の消防業務を受託していることから類似団体平均を約5人上回る結果となっている。行政サービスを低下させることのない職員の事務能力の向上を図りながら、職員数の管理に努めていく。
実質公債費比率は10.9%となり前年度比0.3%良化したが、依然、類似団体平均を上回っている。今後災害に備えた防災対策として公共施設の高台移転などの大型事業が予定されており、地方債残高の増加が見込まれることから、建設事業の取捨選択や事業費の圧縮により地方債の発行を抑制するなど適切な地方債管理を行っていく。
一般会計、公営企業会計ともに地方債残高が減少したこと及びふるさと納税の増加等に伴い充当可能基金残高が増加したことにより、将来負担比率は7.9%良化し、70.7%となった。今後災害に備えた防災対策として公共施設の高台移転などの大型事業が予定されており、地方債残高の増加が見込まれることから、建設事業の取捨選択や事業費の圧縮などにより地方債の発行を抑制するなど適切な地方債管理を行っていく。
隣町の消防業務を受託していることなどから職員数が多く人件費が高くなっている。令和2年度から人件費に会計年度任用職員が加わり、人件費全体が増加している。人件費に係る経常収支比率は26.6%と類似団体を2.3%上回っている。適正な給与水準を確保しつつ、適切な職員数管理を行い、人件費の抑制に努めていく。
全体的に物価高騰などの影響により増額となったことに加え、特定目的基金の繰り入れ等を行わなかったため、163,968千円(20.8%)の増となり、類似団体を0.7%上回る15.0%となっている。施設の統廃合や事務事業の徹底した見直しによる行財政基盤のスリム化を図り、経常経費の圧縮に努めていく。
児童数の減少等に伴い、保育所措置経費や児童手当等が減少したことにより扶助費全体が減少している。扶助費に係る経常収支比率は、4.9%と類似団体を1.0%下回っている。少子高齢化や社会保障制度の見直しにより扶助費の増加が見込まれるため、町単独で実施する施策についても見直しを検討していかなければならない。
経常経費充当一般財源等において、維持補修費で22,829千円(2.9%)、繰出金で7,545千円(0.9%)の増となっており、類似団体を1.4%上回る13.8%となっている。今後も各施設(インフラ)の老朽化に係る維持補修費の増加が予想されることから施設の統廃合を含めた適正な施設管理を行っていく。
一部事務組合への負担金等が減少したことにより、65,654千円(7.6%)の減となり類似団体を2.4%下回る12.6%となっている。今後も単独施策に係る補助金や公共的団体への補助金について、実績精算の徹底や余剰金がないかのチェックを行うなど、引き続き見直しを行っていく。
公債費全体で18,860千円(1.4%)の増となり、公債費に係る経常収支比率は類似団体を6.0%上回る21.6%となっている。過去に発行した地方債の元利償還や今後予定されている公共施設の高台移転など、公債費の上昇が将来の町財政を圧迫することが危惧されるため、事業の精査による事業費の抑制を行うなど、公債費の抑制に努めていく。
公債費以外で最も経常経費充当一般財源等の大きいものが人件費であり、引き続き抑制に努めていくとともに、義務的経費以外の物件費や補助費等の抑制にも努めていかなければならない。
(増減理由)その他特定目的基金では、町営住宅の改修のため20百万円などを取り崩した一方で、使用料や寄附金の増額により地域振興基金、ふるさとのまちづくり応援基金などが増加し、181百万円の増加となった。減債基金では前年度比10百万円の減となったが、財政調整基金が前年度比97百万円増加となった。そのため、基金全体では268百万円増加し、年度末の基金残高は3,255百万円となった。(今後の方針)財政調整基金については、取り崩しに頼ることのない適正な予算管理と財政運営に努める。その他特定目的基金についても、それぞれの基金の目的に沿った使途に応じて取り崩しを行っていく。
(増減理由)令和4年度は、特別会計の廃止による繰入や固定資産税の増収により、積立額が取崩額を超えたことから、97百万円増加し、年度末の基金残高は1,186百万円となった。(今後の方針)同基金の取り崩しに頼ることのない適正な予算管理と財政運営に努める。
(増減理由)定額(50百万円)の積立を行うとともに、当該年度の元利償還金に対して取崩しを行っている。令和4年度は、取り崩し額が積立額を上回ったため、前年度比10百万円の減少となった。(今後の方針)令和14年度に地方債償還のピークを迎えるため、それに備えて毎年度計画的に積立を行う予定であり、令和12年度以降は減少予定。
(基金の使途)地域振興基金:快適で住みよく、活力ある町づくりに関する施策を推進ふるさとのまちづく応援基金:当町のまちづくりを応援する個人又は団体から広く寄付金を募り、その寄付金を財源として多様な人々の参加とその想いを具現化することにより、個性豊かで活力あるふるさとのまちづくりに関する施策を推進合併市町村振興基金:合併前の旧町の住民の連帯強化や旧町の区域における地域振興等に関する施策を推進(増減理由)地域振興基金:残土処分場整備に係る経費から当該処分場の使用料を差し引いた額を積み立てており、残土搬入量の増加により前年度と比較して147百万円多く積み立てることができた。ふるさとのまちづくり応援基金:寄附金の増額により、121百万円増加した。(今後の方針)合併市町村振興基金:使途に応じた取崩しを継続する。ふるさとのまちづくり応援基金:使途に応じた取崩しを継続する。庁舎維持管理基金:将来の大規模改修を見据え、毎年度積立を継続していく。
有形固定資産減価償却率は、和歌山県平均及び類似団体内との比較では同程度の水準にあるが、全国平均では高い水準となっている。令和3年度においては、役場庁舎が完成したことに伴い、若干改善した。令和4年度には、こども園が完成し、今後小学校や消防庁舎の高台移転が予定されていることから、減少傾向が続くと見込まれる。
債務償還比率は、全国平均、和歌山県平均、類似団体内平均より高い水準となっている。令和3年度においては、普通交付税が例年より大きかったことから、一時的に債務償還比率が減少しているが、小学校や消防庁舎の高台移転等公共施設の建設事業を予定しており、高い水準で推移すると考えられることから、地方債の発行については、交付税算入率の高い地方債を活用するなど、公債費の適正化に努める必要がある。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均より高い水準にある。今後は、小学校や消防庁舎の高台への移転が予定されていることから、将来負担比率が増加する一方で有形固定資産減価償却率は減少していくと見込まれる。しかしながら、他の公共施設についても老朽化が進んでおり、長寿命化や建替えには多くの財源が必要となることから、将来負担比率とのバランスを考慮しながら、計画的な施設更新に取り組んでいく必要がある。
実質公債比率及び将来負担比率は類似団体と比較して、高い水準にある。令和元年度から始まった庁舎建設事業により右肩上がりに増加し、令和3年度においては、普通交付税が例年に比して大きかったことから一時的に減少している。しかしながら、今後も小学校や消防庁舎の高台移転を予定しており将来負担比率及び実質公債費比率は悪化する見込みであることから、地方債の発行については、交付税算入率の高い地方債の活用や事業の取捨選択を行い、公債費の適正化に努める必要がある。
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