国民宿舎あらふね 簡易水道事業(法適用) 簡易水道事業(法適用) くしもと町立病院 特定環境保全公共下水道
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人口の減少や高齢化、地価下落の影響などにより、主要な自主財源である町税収入は低迷しており、歳入全体に占める割合は13.6%と非常に少なくなっている。依存財源である地方交付税が43.3%を占めるなど自主財源比率が26.9%と低く、財政力指数は類似団体と比較し0.20下回る状況である。今後も引き続き、勧奨退職制度の実施、事業の外部委託等による人件費の削減に努め、既存事業について廃止を含めた厳正な見直しを行うなど歳出削減に取り組む。また、税の徴収率向上に向けた取り組みを推進するとともに、適切な財産管理による資産の売却、使用料・手数料の見直しといった自主財源の確保に努めていく。
経常的経費充当一般財源においては、人件費で5,492千円(0.4%)、扶助費で4,459千円(1.5%)、公債費で61,618千円(5.6%)、物件費で63,144千円(7.5%)、繰出金で27,306千円(3.8%)増加した一方、維持補修費で884千円(1.1%)、補助費等で187,837千円(19.9%)減少したため、経常的経費充当一般財源全体では29,484千円(0.5%)の減少となった。歳入面においては、地方税が24,279千円(1.6%)減額となる一方、地方消費税交付金が32,567千円(22.0%)増加するなど、歳入経常一般財源全体で23,308千円(0.4%)増加し、経常収支比率が0.6%改善することとなった。今後も施設の統廃合や事務事業の見直しによる行財政基盤のスリム化を図り、経常経費の圧縮に努めなければならない。
合併後、隣町の消防事務を受託していることや分庁舎方式を採用していることなどから職員数が多く、類似団体平均と比較して人件費が高くなる要因となっている。平成26年度の人件費は、職員数の減少や退職手当特別負担金、議員報酬等が減少する一方で、超過勤務等の増により776千円増加した。物件費については、地籍調査事業やクラウドシステム導入委託料の増により231,245千円(18.3%)増加した。今後も定員適正化計画に基づく職員数管理や施設の統廃合など合併効果を活かした人件費、経常経費の削減に努めていく。
調整手当や自宅に係る住居手当の廃止、超過勤務手当や休日勤務手当などの抑制、技能労務職員については1、2級のみで運用することなどにより人件費の抑制に努めており、給与水準を示すラスパイレス指数は93.8と類似団体平均を2.9下回っている。適正な給与水準を確保し、今後とも新規採用の抑制や勧奨退職制度の実施等と併せて人件費の抑制に努めていく。
平成17年の合併以後、新町財政計画に基づき、平成19年度までの3年間は新規採用を停止し、現在では定員適正化計画に基づく職員数管理、勧奨退職制度の実施を行っているところであるが、分庁舎方式を採用していることや、隣町の消防業務を受託していること、2つの消防署を抱えていることなどから類似団体平均を4.1人上回る結果となっている。合併当初452人であった当町の職員数は、平成26年度において356人となり9年間で96人(21.2%)、普通会計で48人(17.5%)の職員削減を行っているが、行政サービスを低下させることのないよう職員の事務能力向上を図りながら、定員適正化計画に基づき今後も人員削減を行っていく。
平成26年度の実質公債費比率は7.9%となり、昨年度と比較して0.3%良化し、類似団体比率を2.5%下回る結果となった。良化要因は、過疎対策事業債や県の市町村振興資金の償還終了による元利償還金の減少のほか、合併特例事業債や過疎対策事業債など交付税措置率の高い地方債の割合が増加し、基準財政需要額に算入される公債費の額が増加したことである。今後は保育所、幼稚園や小学校等公共施設の高台移転など防災対策事業等の実施により地方債残高が増加する一方、合併算定替えの減による普通交付税等の減少により、同比率は上昇に転じる見込みである。事業の厳しい取捨選択や事業費の圧縮による地方債発行額の抑制、高金利債の繰上償還を行うなど、適切な地方債管理を行っていく。
平成26年度の将来負担比率は78.3%となり、昨年度と比較して7.8%良化したものの、類似団体平均を29.6%上回っている。当比率が減少した主な要因は、防災行政無線同報系デジタル統合整備事業に係る合併特例事業債、前地町営住宅建替事業に係る公営住宅建設事業債、臨時財政対策債の発行により地方債残高が増加した一方で、公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額が減少したことである。当町は今後、東南海・南海地震を見据えた防災対策として保育所、幼稚園や小学校等公共施設を高台に移転するなど多額の財政負担を要する事業を数多く抱えており、地方債残高が更に上昇する見込みである。そのため安易に合併特例債に頼ることなく、事業実施年度や事業の精選、事業費の圧縮により地方債発行の抑制に努めなければならない。
合併後、分庁舎方式を採用していることや、隣町の消防業務を受託していること、2つの消防署を抱えていることなどから職員数が多く、人件費が高くなる要因となっており、人件費に係る経常収支比率は25.0%と類似団体平均を1.2%上回っている。平成26年度の人件費は、勧奨退職制度の実施等を行い抑制に努める一方で、超過勤務等が増加したため776千円増加した。今後も定員適正化計画に基づいて職員数の管理を行うとともに、勧奨退職制度の実施等により、人件費抑制に努めていく。
平成26年度は地籍調査事業、クラウドシステムの導入、漁港機能保全計画作成などにより、物件費全体で231,245千円(18.3%)増加し、経常一般財源についても63,144千円(7.5%)増加したため経常収支比率については類似団体平均を1.1%上回っている。今後も施設の統廃合や事務事業の徹底した見直しによる行財政基盤のスリム化を図り、経常経費の圧縮に努めていく。
平成26年度は障害者自立支援事業の増加等により扶助費全体で112,271千円(11.1%)増加し、経常一般財源でも4,459千円(1.5%)増加したが、経常収支比率は類似団体平均を1.0%下回っている。今後も少子高齢化や社会保障制度の見直しにより法定の扶助費の増加が見込まれるため、町単独で実施する施策についても見直しを検討していかなければならない。
その他のうち、最も大きいものが繰出金であり、平成26年度は全体で211,340千円(21.8%)増加し、経常一般財源についても27,306千円(3.8%)増加した。繰出金の増加要因として、国民健康保険事業会計に対する赤字補てんを行ったこと、高齢化による後期高齢者医療会計や介護保険事業会計に対するものが増加傾向にあることが挙げられる。独立採算を原則とする公営企業会計(法非適用)に対しては基準外繰出の抑制に努めていく。
平成26年度は衛生施設事務組合分担金207,928千円(37.1%)、病院事業会計繰出金111,118千円(21.0%)が減少したことなどから、補助費等全体で423,117千円(26.9%)の減少となり、経常一般財源についても187,837千円(19.9%)の減少となり、類似団体平均を0.9%下回った。今後も単独施策に係る事業補助金や公共的団体への補助金について、実績精算の徹底や剰余金がないかのチェックを行うなど、引き続き見直しを行っていく。
平成26年度は公債費全体で5,511千円(0.5%)の増となり、経常収支比率は類似団体平均と比較し、1.8%上回っている。平成19年度から21年度にかけて高金利債の繰上償還を行い、平成25年度にも県の住宅資金貸付金の繰上償還を行ったが、新病院建設事業や消防防災センター建設事業、公共施設の高台移転など多くの事業の実施による公債費の上昇が将来の町財政を圧迫することが危惧されるため、安易に合併特例事業債に頼ることなく、事業実施年度や事業の精選、事業費の圧縮、高金利債の繰上償還を行うことにより公債費の抑制に努めていく。
公債費以外で最も経常一般財源の大きいものが人件費であり、引き続きその抑制に努めていくとともに、義務的経費以外の物件費や補助費等の抑制にも努めていかなければならない。
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