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収集されたデータの年度

2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度 2011年度

指定団体等の指定状況

財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定

人口の推移

産業構造

財政比較分析表(2022年度)

財政力

財政力指数の分析欄

人口の減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、第1次産業を中心とした町内経済の長引く低迷などにより、財政基盤が弱く、類似団体を大幅に下回っている。令和4年度は、コロナ禍で落ち込んでいた経済活動が徐々に再開され始めた影響で、財政力指数の算出基礎となる所得割や法人税等といった基準財政収入額が増となったことにより、単年度でみると前年度比で0.01ポイント増加したが、3か年平均の財政力指数は前年度と同値となった。

類似団体内順位:57/59

財政構造の弾力性

経常収支比率の分析欄

令和4年度は、コロナ禍からの経済活動の再開に対する支援の実施や燃油高騰による光熱水費等の増の影響で、経常収支比率の算出基礎となる経常経費充当一般財源が増となった一方で、普通交付税等の経常一般財源が減になったことで、8.6ポイントの増加となった。類似団体内平均値より高い数値となっていることから、今後も公債費の抑制や、事務事業の見直しなどにより、引き続き経常経費の抑制に努める。

類似団体内順位:38/59

人件費・物件費等の状況

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

ここに入町の面積が広く、狭隘な谷筋に集落が広範囲に点在している地域特性もあり、支所配置などの行政経費が嵩むため、類似団体に比べて人口1人当たりの行政効率は低くなる現状にある。類似団体と同じ傾向ではあるが、費用の抑制効果以上に人口減少の影響が大きく、指標は年々逓増しているため、今後も公共施設の統廃合や指定管理者制度などの委託化などを通じ、人件費・物件費を中心としたコスト削減により、指標の改善に努める。

類似団体内順位:52/59

給与水準(国との比較)

ラスパイレス指数の分析欄

全国平均はもとより類似団体平均と比較しても常に低い水準で推移しており、県内でも最も低い値となっている。要因として、初任給の低さや主幹級への登用の遅れが挙げられる。今後も、人事院勧告に準拠した職員給与等の適正化に努めるとともに指数の上昇を図る。

類似団体内順位:8/59

定員管理の状況

人口1,000人当たり職員数の分析欄

実職員数の増減はほぼ同水準を維持しているものの、出生数の減少等による人口減少が深刻化し前年度比で0.47人増となっている。今後も必要な業務量を把握し、事務の合理化・能率化を図り、定年引上げに伴う組織体制などにも考慮した定員適正化計画を策定し、適切な定員管理に努める。

類似団体内順位:45/59

公債費負担の状況

実質公債費比率の分析欄

繰上償還等により近年は同水準を維持してきたが、令和4年度は交付税措置期間の終了等の影響により、前年度比で0.4ポイント悪化した。さらに、今後は近年実施してきた公共施設等の大規模改修の影響により上昇が見込まれる。引き続き地方債発行額の抑制や交付税算入率の高い地方債の選択、繰上償還の実施などに取り組み、適正な水準の維持を図る。

類似団体内順位:45/59

将来負担の状況

将来負担比率の分析欄

令和4年度は、公営企業債等への繰入見込額が減となったことや、充当可能基金のふるさとづくり基金等の積立が増となったことにより、前年度比で13ポイント改善した。年々改善はしているものの、今後も老朽化等に伴う大規模な施設整備の実施や退職手当負担見込額の増が見込まれるため、引き続き地方債残高等を計画的に管理し、財政の健全化に努める。

類似団体内順位:48/59

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費

人件費の分析欄

令和2年度に会計年度任用職員の給与が人件費に計上されて以降は、類似団体とおおよそ同水準となり、令和4年度は前年度比1.6ポイントの増となっている。今後も人事院勧告に準拠した職員給与等の適正化に努めていく。

類似団体内順位:34/59

物件費

物件費の分析欄

令和4年度は前年度比で2.6ポイント増となっており、その要因として、燃油高騰による光熱水費の増や給食費無償化に伴う充当財源の減による一般財源相当額の増等が挙げられる。今後も事務経費や光熱水費をはじめ、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の統廃合を適切に行い、施設管理経費の面でも更なる縮減を図る。

類似団体内順位:13/59

扶助費

扶助費の分析欄

類似団体より低い要因は、単独事業として実施している乳幼児、こども医療費助成事業が過疎地域持続的発展特別事業債の特定財源を充当しているからで、一般財源の額が相対的に少なくなっていることが挙げられる。また、福祉事務所設置町村ではないため、生活保護関連経費が無いことも要因の一つとなっている。今後も少子高齢化の進行による社会保障経費の増大に備え、給付と負担の適正化に努める。

類似団体内順位:3/59

その他

その他の分析欄

令和4年度は物価高騰等によりその他経費が嵩む一方で、水道事業への企業会計繰出金等が減となったことで、前年度比と同水準を維持している。また、後期高齢者医療特別会計や介護保険特別会計などへの繰出金については、近年一定の水準で推移しているが、高齢化の影響等により増嵩が懸念されるため、今後も引き続き、経常経費の抑制及び自主財源の確保に努め、現在の水準を維持していく。

類似団体内順位:18/59

補助費等

補助費等の分析欄

令和4年度は前年度比で2.6ポイント増となっており、その要因として、下水道事業や公立香住病院への企業会計繰出金の増等が挙げられる。今後は、一般会計において、経常的経費を抑制していくことはもとより、公営企業会計において、経営戦略等に基づく経営の効率化に努めていくことなどにより、補助費の抑制を図る。

類似団体内順位:42/59

公債費

公債費の分析欄

令和4年度は前年度比で1.5ポイント増となっており、その要因として、平成30年度に実施した防災行政無線整備事業にかかる緊急防災・減災事業債の元利償還金等が挙げられる。今後も地方債発行額の抑制、繰上償還の実施及び基金の活用も検討しながら財政の健全化に努めていく。

類似団体内順位:57/59

公債費以外

公債費以外の分析欄

令和4年度は、経常収支比率の算出基礎となる経常一般財源について、普通交付税の減等の影響により、7.1ポイントの増加となった。なお、類似団体の乖離が縮まっていることから経常収支比率に占める公債費の割合が減少している。今後も引き続き経常経費の抑制に継続して取り組むとともに、公債費の繰上償還や年度借入総額の抑制などを行い、財政の健全化に努める。

類似団体内順位:8/59

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

消防費は住民一人当たり36,205円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、消防団員退職に伴う退職団員報償費や通信指令設備主要機器交換工事の実施等に伴う美方郡広域事務組合負担金の増等が挙げられる。農林水産業費は一人当たり59,016円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、香住東港水産加工排水処理場整備事業の実施や畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業補助金の増等が挙げられる。教育費は住民一人当たり96,868円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、小代中学校整備事業の実施による増等が挙げられる。民生費は住民一人当たり193,174円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、コロナ禍からの経済活動の再開や燃油高騰への対策にかかる町民支援や認知症グループホームの整備事業の実施による増等が挙げられる。災害復旧費は住民一人当たり6,331円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、令和3年7月・8月豪雨による災害復旧事業の実施による増等が挙げられる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり925,925円となっている。人件費は、住民一人当たり145,160円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、算出の基礎となる人口は減少する一方で、会計年度任用職員の増加や消防団員報酬の見直しによる増が挙げられる。補助費等は、住民一人当たり200,675円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、コロナ禍からの経済活動の再開や物価高騰への対策として、商品券の配布等による町民支援を実施したこと等が挙げられる。物件費は、住民一人当たり112,617円となっており、前年度比及び類似団体と比べて高くなっている。その要因として、燃油高騰に伴う光熱水費やふるさと納税の寄附増加による必要経費の増等が挙げられる。普通建設事業は、住民一人当たり82,001円となっており、類似団体より高いが前年度と比べて低くなっている。その要因として、小代地域局庁舎建設事業の完了による減等が挙げられる。維持補修費については、住民一人当たり23,457円となっており、類似団体より高いが前年度と比べて低くなっている。その要因として、暖冬の影響から前年度と比較し除雪委託料が大きく減となったことが挙げられる。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

財政調整基金は、適切な財源の確保と歳出の精査によって大規模な取崩しは回避しており、前年度決算剰余金の積立や交付税の再算定等により増加傾向となっている。実質収支額の標準財政規模に対する割合は、3~8%程度で推移している。今後は、起債残高と標準財政規模とのバランスを考慮しながら、計画的に活用を図っていく。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

平成30年度から令和4年度まで、全ての会計で黒字となっている。経営の健全化に向けた取組として、公営企業会計のうち水道事業企業会計では、将来的に資金不足が生じないようにするため、令和4年度に水道料金の改定を実施した。下水道事業企業会計では、企業債利息の負担軽減を図るため、令和2年度から下水道事業資本費平準化債の借入れを発行可能額の2分の1に抑制するとともに、維持管理経費の削減を図るため、処理区の統合等を行ってきた。また、公立香住病院事業企業会計においては、令和3年度から令和5年度の3カ年計画で、老朽化した透析棟の建て替え等を行う「旧館等改築事業」を進めるなど、持続的な医療を提供するための大型事業も行っている。今後、人口減少等の影響による普通交付税・料金収入等の減少や、施設の老朽化及び耐用年数の到来に伴う更新費用等の発生が見込まれているが、住民サービスの向上に必要な事業の推進と財政の健全性維持の両立を進めていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

平成30年度に実施した防災行政無線整備事業にかかる緊急防災・減災事業債の元利償還金等の増により、令和3年度から令和4年度にかけて、分子総額は増加に転じている。今後は公共施設等の老朽化に伴う大規模改修の実施に伴う元利償還金の増加が見込まれているため、更なる繰上償還の検討など、継続的に当該指標の抑制に向けた取り組みが必要となる。

分析欄:減債基金

平成27年度に満期一括償還債7億円を発行しており、令和3年度までは償還に向けて毎年度積立を行ってきたため、残高は年々増加してきた。なお、減債基金積立相当額の積立ルールが30年償還で毎年度の積立額を発行額の30分の1として設定しているのに対して、本町においては5年償還で毎年度の積立額を発行額の5分の1としているため、減債基金残高と減債基金積立相当額に乖離が生じている。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

一般会計等に係る地方債の現在高について、令和4年度は地方債発行額が償還額を下回ったため減少に転じている。なお、公営企業債等繰入見込額の将来負担額は経年で減少傾向となっているが、一方で、退職手当負担見込額は微増となっている。さらに、充当可能基金として、公共施設等管理基金を積み増していることや、ふるさと納税受入額の増加に伴いふるさとづくり基金積立額が増加していることもあり、将来負担比率の分子は年々低下している。上記の結果、将来負担比率は年々低下の一途を辿っており、令和4年度決算で36.7%となった。今後も地方債現在高と基金残高のバランスを考慮しながら、将来負担の軽減に努める。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金残高合計

基金全体

(増減理由)財政調整基金、公共施設等管理基金、ふるさとづくり基金等の残高が増となった一方で、減債基金、地域振興基金等は減となっており、基金全体の残高としては約6憶3,000万円の増となった。(今後の方針)今後も、起債残高と標準財政規模とのバランスや基金の設置目的などを鑑み、各種基金の有効活用により、行政サービスの安定的な提供に努める。

財政調整基金

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金について、適切な財源の確保と歳出の精査によって大規模な取崩しは回避しており、近年は前年度決算剰余金の積み立てなどにより増加傾向となっている。令和4年度は約3億2,900万円の取り崩しを行った一方で、予算積立金及び決算剰余金の積立金等として約4億0,700万円の積み立てを行ったため、約7,800万円の増となった。(今後の方針)人口減少の影響により普通交付税の減少が見込まれていることも踏まえ、将来負担の軽減を図るため、基金残高については、将来負担比率の推移に着目しながら、単年度での変動は可としながらも中期的には現状からの大きな変動を回避することとしている。今後も、制度的に特定財源を充てることが困難な企業会計や特別会計の赤字補てんのための繰出金の増加が一般財源に及ぼす影響などを考慮しながら、計画的な活用に努める。

減債基金

減債基金

(増減理由)余部鉄橋「空の駅」エレベーター整備事業に伴い発行した町債等の償還財源として約1,400万円を取崩したことにより、約1,400万円の減となった。(今後の方針)今後も、地方債の償還計画等に基づいた計画的な積み立て及び取り崩しを行い、一般財源に与える影響の軽減を図る。

その他特定目的基金

その他特定目的基金

(基金の使途)・地域振興基金:町民の連携強化及び全町域の均衡ある地域振興を図る施策に要する費用に充当・ふるさとづくり基金:ふるさと納税の寄附金を寄附者が希望する事業に要する費用に充当・公共施設等管理基金:公共施設等の計画的な解体撤去、修繕及び更新に要する費用に充当・温泉地域開発基金:温泉地域の観光施設及び鉱泉源の保護管理施設の整備に要する費用に充当・森林環境基金:森林整備等を計画的に実施する事業に要する費用に充当(増減理由)・地域振興基金:資金運用による利子約200万円、予算積立金として約8億9,700万円を積み立てた一方、地域振興施策(地域コミュニティへの助成等)への充当のための取り崩しが1,000万円となったため、約800万円の減・公共施設等管理基金:予算積立金として2億円を積み立てた一方、公共施設営繕事業等への充当のための取り崩しは、約4,900万円となったため、約1億5,100万円の増(今後の方針)今後も、各特定目的基金の設置目的を十分に考慮し、引き続き適切な運用に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)

有形固定資産減価償却率

有形固定資産減価償却率の分析欄

施設全体としては類似団体平均と比較して若干高い傾向になっており、施設別にみると、公営住宅や保健センターなどが、高い水準で推移していることから、当該比率の低下に向けた取り組みを行う必要がある。具体的には、平成28年度に公共施設等総合管理計画を策定し、令和2年度までに、主に集会所等の譲渡や老朽化により廃止となった施設の解体撤去を進めており、令和4年度以降に計画の改訂を予定している。今後も公共施設等の延べ床面積を30%削減するという目標に向けて、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めていく。

類似団体内順位:37/59

(参考)債務償還比率

債務償還比率の分析欄

地域特性による支所配置などの影響で行政経費が嵩んでいることや、近年実施してきた学校耐震化などの大型建設事業により起債発行額が増えていることから、将来負担額が類似団体より高い傾向にあるため、債務償還比率は類似団体平均と比べて高くなっている。繰上償還の実施や充当可能基金の増額により、将来負担額は減少傾向にあるが、今後も交付税措置率の高い地方債を選択するなどして、債務償還比率の低下に努めていく。

類似団体内順位:48/59

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体と比較し、将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも高い水準にある。将来負担比率は、平成28年度以降、学校耐震化を始めとする大型建設事業に取り組んだ結果、地方債の現在高は増加したものの、充当可能な基金残高の増加により減少傾向となっている。一方で、有形固定資産減価償却率は、計画的に施設の改修等を行っているが、いまだ築30年以上経過している施設が全体の56.3%となっており、他団体より高い状態となっている。今後も公共施設等総合管理計画に基づき、統廃合も踏まえた老朽化対策に取り組んでいく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

令和2年度と比較し、実質公債費比率は、準元利償還金のうち一部事務組合等の償還財源にかかる負担金・補助金が増加しているものの、一般会計元利償還金及び公営企業債等償還財源繰入金は減少しており、さらに分母となる標準財政規模が拡大したことにで、単年度では8.5となっており、結果、前年度と比較し、0.6ポイント減の9.0となっている。同様に、将来負担比率も、公営企業債等繰入見込額等の減により10.2ポイント改善している。平成29年度から令和3年度にかけて、実質公債費比率は同程度の水準で推移しており、将来負担比率は年々改善傾向にあるが、引き続き指標の推移を注視していく。

施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は、公営住宅、公民館であり、低い施設は、学校施設、港湾・漁港である。公営住宅については、保有施設の9割が有形固定資産減価償却率80%を超えており、全体的に老朽化が進んでいる。平成29年度に個別施設計画を策定し、それに基づき境住宅及び沖浦住宅について解体撤去工事等を実施したことにより一定の数値の減少は見込まれるものの、依然として高い水準にあるため、今後も同計画により、集約化・複合化・減築等を進めていく。学校施設については、近年立て続けに耐震化・老朽化対策に伴う大規模改修を実施したことにより、有形固定資産減価償却率は低くなっている。人口減少等の影響により一人当たりの面積は平均値を大きく上回っている状況にあるが、令和6年度及び令和8年度に小学校の統廃合を予定しており、改善が見込まれる。今後も継続し維持管理経費の増加に留意しながら、適切な管理運営を検討していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高い施設は、保健センター・保健所、体育館・プールであり、低い施設は、市民会館、一般廃棄物処理施設である。保健センター・保健所については、令和3年度に小代保健センターを小代診療所に用途変更したものの、築約40年が経過する香住老人福祉センターを香美町保健センターとして用いることになったことにより、減価償却率は依然高い水準となっている。類似団体の平均と比較しても大きく乖離しているため、今後は大規模修繕や移転を含めて検討していく必要がある。市民会館については、令和2年度に主要施設である香住文化会館の建て替えを行ったことにより、減価償却率が大きく低下している。福祉施設においても、減価償却率の高かった香住老人福祉センターの用途変更や生活支援ハウスの改修工事により改善している。

財務書類に関する情報①(2021年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、令和3年度の資産総額が前年度末から525百万円の減少(△0.7%)となった。資産総額のうち有形固定資産の割合は78.1%となっており、これらの資産は将来の維持管理支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合等を踏まえた公共施設等の適切な管理に努める。また、令和3年度の負債総額は前年度末から806百万円の減少(▲3.6%)となった。金額の変動が最も大きいものは1年内償還予定地方債(流動負債)で、636百万円減少しているが、これは平成27年度に発行した満期一括償還地方債700百万円の償還を令和3年度に実施したことが影響しているものである。企業会計等を加えた全体では、上水道管や下水道管などインフラ資産の計上により、一般会計等と比べて資産総額が22,507百万円多くなっているが、その整備に地方債(固定負債)を充当したこと等により、負債総額も25,926百万円多くなっている。一部事務組合等を加えた連結では、公立八鹿病院事務組合の保有する資産(病院施設等)及び負債(借入金等)を構成市町の経費負担割合に応じた按分により計上(資産3,991百万円及び負債2,633百万円)していることから、一般会計等と比べて資産総額は29,273百万円多く、負債総額も28,635百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、令和3年度の経常費用が12,723百万円となり、前年度に比べて1,881百万円の減少(△12.9%)となった。これは新型コロナウイルス感染症対策として令和2年度に実施された特別定額給付金給付事業により、移転費用(補助金1,715百万円)が一時的に増加していたことによるものである。なお、経常費用のうち、人件費等の業務費用は7,538百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は5,185百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは減価償却費(2,321百万円)等が含まれる物件費等で5,361百万円であるが、前年度の5,304百万円と比較してほぼ横ばいとなっているため、公共施設の適正管理等により、経費の縮減に努める必要がある。全体では、一般会計等と比べて、上下水道料金等の計上により経常収益が1,896百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険に係る負担金を補助金等に計上していることにより移転費用が2,755百万円多くなっているため、純行政コストは4,580百万円多くなっている。連結では、一般会計等と比べて、連結対象企業等の事業収益の計上により経常収益が4,174百万円多くなっている一方、人件費が2,600百万円、物件費等が3,555百万円多くなっていることから、経常費用が11,389百万円多くなり、純行政コストは7,217百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

令和3年度末時点の一般会計等においては、税収等の財源(12,582百万円)が純行政コスト(12,387百万円)を上回ったことから、本年度差額は196百万円(前年度比+418百万円)となり、純資産残高は281百万円の増加となった。全体では、一般会計等と比べて、国民健康保険や介護保険に係る負担金の計上により、純行政コストが4,580百万円多くなっている一方、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから税収等の財源も4,676百万円多くなっている。結果として、全体会計に係る本年度差額は291百万円となり、純資産残高は381百万円の増加となった。連結においては、一般会計等と比べて、兵庫県後期高齢者医療広域連合に係る国県等補助金等の計上により、税収等の財源が7,136百万円多くなっている。結果として連結会計としての本年度差額は114百万円となったが、美方郡広域事務組合において、令和2年度の退職手当引当金等の計上について修正の必要が生じたことから、調整により令和3年度のその他資産が1,484百万円増加したため、純資産残高は前年度と比べて1,442百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、令和3年度の業務活動収支は2,405百万円であったが、投資活動収支については、小代地域局庁舎建設事業等を行ったことから△1,406百万円となった。財務活動収支については、満期一括償還地方債700百万円の償還等を令和3年度に行ったことにより、地方債償還支出が地方債の発行額を大幅に上回ったことから△907百万円となり、本年度末資金残高は454百万円(前年度比+92百万円)となった。全体では、国民健康保険税等が税収等に含まれることや上下水道料金が計上されること等により、業務活動収支は一般会計等と比べて853百万円多い3,258百万円となっている。投資活動収支は、上下水道に係る老朽化設備の更新等を行ったことにより1,607百万円となった。財務活動収支は、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから△1,590百万円となり、本年度末資金残高は680百万円(前年度比+60百万円)となった。連結では、公立八鹿病院事務組合における入院・外来収益等の収入が業務収入に含まれること等により、業務活動収支は一般会計等と比べて1,004百万円多い3,409百万円となっている。投資活動収支は、兵庫県後期高齢者医療連合における基金積立等により△1,680百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行額を上回ったことから△1,619百万円となり、本年度末資金残高は1,337百万円(前年度比+111百万円)となった。

財務書類に関する情報②(2021年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は、いずれも類似団体平均を上回っている。これは、合併前に旧町ごとに整備した公共施設の統廃合が進んでいないことから、人口規模に対して保有する施設数が多くなっていることによるものと考えられる。また、有形固定資産減価償却率については、令和3年度末で64.4%となり、前年度比で1.3ポイント上昇している。類似団体平均と概ね近い数値で推移しているものの、本町の数値は上昇傾向となっており、公共施設全体の老朽化が進みつつあるものと見られる。このため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の統廃合を推進し、施設保有量の適正化に取り組む必要がある。これにより、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担の軽減を図る。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率について、令和3年度は税収等の財源が純行政コストを上回ったことから純資産が増加し、昨年度から0.9ポイント上昇した。類似団体平均をやや下回った数値で推移しているが、当該比率が低くなるほど、将来世代が利用できるはずの資源を、過去及び現世代が多く費消してしまっていることを意味するため、引き続き行政コストの削減に努める必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均より10ポイント程度高い水準で推移している。この比率は社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示すものであるため、繰上償還の実施等により、将来世代への負担の軽減を図る。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストについて、令和2年度から令和3年度にかけての減少は、令和2年度に実施した特別定額給付金事業が主な要因であるため、令和元年度と比較すると令和3年度は10.3万円増の75.3万円となった。依然としてコロナ禍にあり、住民・企業への支援や公共施設の感染対策等を行うための費用が増加したことによるものと考えられる。なお、類似団体平均を上回って推移しているのは、町域が南北に細長く広範なため道路等の社会資本を含む公共施設等の整備が効率的に実施できないことや、冬期間の除雪費用が必要になる等、地域的な特殊要因を抱えていることに加え、上下水道事業や公立病院の運営に多額の繰出金を要すること等が影響している。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均を大きく上回っているが、負債に含まれる地方債は交付税措置率の高いもの(過疎対策事業債、旧合併特例事業債等)がほとんどを占めており、当該数値から受ける印象よりも実際の財政負担は軽減されることとなる。引き続き、実負担の少ない財源の検討や繰上償還の実施等により、負担の軽減に努める。また、令和3年度の基礎的財政収支は、基金取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため979百万円の黒字となっている。令和3年度については、普通交付税の再算定による追加交付等の影響により業務活動収支の黒字額が前年度と比べて368百万円増加したこと等が影響している。なお、投資活動収支がいずれの年度も赤字となっているのは、地方債の発行により公共施設等の整備を行っているためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

令和2年度までは類似団体平均を上回っていたが、令和3年度は類似団体平均値を下回った。経常収益の変動がほとんどない一方、令和3年度は新型コロナウイルス感染症対策として、住民や事業者に様々な支援を行ったこと等により経常費用が増加したため、結果として直接的な受益者の負担が減少したものと考えられる。ただし、今後も老朽化した施設の維持補修費や、病院や上下水道事業企業会計への繰出金が増える見込みであるため、公共施設等の統廃合等、経常費用の削減に向けた取り組みが必要である。

類似団体【Ⅳ-2】

当別町 倶知安町 余市町 美幌町 遠軽町 白老町 釧路町 雫石町 日立市 大洗町 城里町 利根町 栃木市 小山市 中之条町 みなかみ町 滑川町 嵐山町 川島町 吉見町 日の出町 大井町 開成町 高岡市 中能登町 能登町 永平寺町 上田市 軽井沢町 御代田町 下諏訪町 大垣市 北方町 磐田市 小山町 豊川市 刈谷市 安城市 西尾市 豊山町 松阪市 鈴鹿市 大山崎町 豊能町 忠岡町 河南町 佐用町 香美町 平群町 河合町 大淀町 上富田町 湯梨浜町 出雲市 東広島市 宇多津町 今治市 遠賀町 鞍手町 大刀洗町 広川町 川崎町 築上町 吉野ヶ里町 基山町 有田町 新上五島町 御船町 芦北町 高鍋町 新富町 門川町 北中城村 与那原町