御嵩町
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2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2023年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は0.59であり、前年度の0.61から若干低下しているが、おおむね同水準を維持している。この数値は類似団体平均の0.48を0.11ポイント上回っており、類似団体内でも比較的上位に位置している。しかし、社会情勢が不安定であり、先行きが見通せない中、今後の財政基盤の安定を図るためにいくつかの施策を講ずる。さらに、緊急に必要な事業を峻別し、投資的経費を抑制することで、歳出の徹底的な見直しを図る。これらの取組みを通じて、安定的な歳入の確保に努め、財政の健全化を推進する。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は84.8%であり、前年度の83.6%から1.2ポイント上昇している。新型コロナウイルス感染症の一定程度の収束等により各種事業が再開されたほか、障害福祉サービス給付費の増加など扶助費の伸びが要因となっている。本町では、新庁舎等整備事業など大型事業を控えているため、地方債の発行などはできる限り抑制するとともに、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図るなどし、経常収支比率を改善し、財政の健全化を推進する。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,775人であり、類似団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いため、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。特に、人件費は、民営化や民間委託等により組織のスリム化を図ってきたため、類似団体より少ない職員数で行政運営を行っていることから、類似団体のなかでも少ない決算額となった。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、前年度比0.3ポイントの増の97.3%となり、類似団体と全国町村平均を上回っている状況となった。これは、高経験年数の職員の割合が高くなっていることが影響している。今後は、当町の財政状況を考慮しながら、適正な給与水準を維持していく必要があり、そのためには、人材確保と財政健全化の両立を目指した中長期的な視点に立った給与制度改革が行っていく必要がある。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
町全体の職員については、平成8年度の207人をピークに大きく減少傾向にある。これまでは、保育園の民営化や学校給食センター・B&G海洋センターの一部業務委託のほか、指定管理者制度の活用による組織全体のスリム化を図ることにより、職員数の抑制を図ってきたところである。結果、普通会計ベースでは、類似団体平均と比較して2.24人少ない職員数で行政運営を行っているが、増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、適正な職員数を維持・確保していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
これまでに発行した地方債の元利償還金の増、一部事務組合の負担金の増などにより、3カ年平均では6.5と前年度と比較して0.4ポイントの減となっており、引き続き類似団体平均を下回る数値で推移している。今後、新庁舎の建設や伏見小学校の大規模改造に地方債を発行する予定があり、将来的にはこの比率は増加していく見込みである。有利な地方債の選択と、地方債の発行抑制に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
新庁舎等整備のため庁舎整備基金を継続的に積立していることや、大規模事業を控え、新たな投資的経費を抑制し、地方債の発行を控えてしていること、また、地方債を発行する場合にも交付税算入率の高い地方債を選択していることなどにより、将来負担比率は、平成28年度以降「-」で推移している。しかし、新庁舎等整備が本格化すると、積み立てた基金を一度に繰り入れる可能性があり、将来的には、この比率は増加に転じる見込まれることから、今後も事業実施の適正化を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費は、対前年度比増減なしの23.3%となり、類似団体平均と比べ若干下回る数値となっている。今後も増加かつ多様化する行政需要に対して着実に対応できる体制整備に向け、民間委託、指定管理など行財政改革への取り組みを通じて、人件費の削減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
物件費については、新型コロナウイルス感染症の落ち着きなどによる事業再開などにより委託料をはじめ各種経費が増となり、前年度と比較して0.4ポイントの増となった。施設の維持関係経費については、現在は、保育園、児童館、高齢者生きがい活動支援施設などを指定管理者制度により運営しているが、今後はプール施設などにも民間委託化を検討し、民間の活力による持続可能なまちづくりとコスト削減効果を図っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費は、特に老人福祉費や社会福祉費に係る決算額が類似団体平均より多く、なかでも養護老人ホーム措置費、義務教育就学児などの医療費助成や町単独の障害者助成事業などにより決算額が多いものとなっている。今後、養護老人ホームの入所審査の適正化や町単独の各種手当の見直しを進めていくことで、財政負担の軽減を図っていく
その他
その他の分析欄
繰出金については、主に下水道事業に対する繰出金が多く、これは、平成4年以降に集中的に行った下水道整備事業に充てた多額の地方債の償還が継続していることによるものである。中長期的には社会インフラの維持に必要な更新は見込まれるため、下水道事業については経費の節減、料金の見直し、広域化の検討を進めていく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費については、新型コロナウイルス感染症拡大の落ち着きにより、関連する補助費が減となった。一方で、経常経費を充てる補助費のうち、およそ4分の3を、消防やごみ処理など住民生活に必要な業務を行う一部事務組合への負担金が占めている。今後はごみ処理施設の更新を控えており、負担金の増加傾向が見込まれる。
公債費
公債費の分析欄
公債費は、10.0%と前年度と同数値となっており、類似団体平均と比較すると、4.9ポイント低い数値と低位で推移している。しかし、今後新庁舎事業が進むことにより、公債費は増加傾向になると見込まれるため、今後も事務事業の見直しなどを進め、財政の健全化に取り組んでいく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外では、特に扶助費が類似平均団体との乖離が大きく、補助費についても類似団体平均を上回っているため、公債費以外の数値は、類似団体平均を上回っている。前年度より数値が1.5ポイント増となったのは、物件費の増が主な要因となった。下水道事業への繰出金については、平成4年以降に発行した地方債の償還が、令和5年以降に償還終了を順次迎えているため、将来的には減額となっていく見通しである。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,775人であり、類似団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。経年的に類似団体平均値を上回っている目的別歳出は、消防費である。本町では、地下の亜炭廃坑に起因する落盤を防止するため、亜炭廃坑の充填事業を継続しており、当該事業に必要な予算は、防災対策事業の一環として消防費に計上している。当該事業の直接的な財源は国と県が造成する基金からの補助であり、町費の負担なく実施しているが、事業費が大きいため、消防費が類似団体平均を大きく上回っている。令和5年においては、前年度と比べ当該事業費が約23.9億円増となったことにより、一人当たりのコストも増となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
・本町が属する類似団体区分「Ⅳ-1」は、人口1万5,000人~2万人の町村で構成されるが、本町の人口は17,775人であり、類似団体31団体のうち、本町は比較的人口が多い自治体に位置づけられる。結果として、住民一人当たりのコストに換算すると、類似団体の中では人口が多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強い。・人件費は、保育所の民営化、出先機関業務の一部民間委託などの取り組みにより、類似団体より少ない職員数で行政サービスを運営しており、結果として類似団体平均を下回っている。・普通建設事業費(更新整備)は、亜炭鉱跡の充填に係る工事費の決算額が多くを占めるが、その事業費が前年度と比べ23.9億円増となったことにより、一人当たりのコストも大きく増となった。・公債費は、これまで地方債の発行抑制を行ってきたことにより、類似団体の中でも下位で推移している。しかし、今後も住民の安心安全対策を推進するために必要な事業に対する借入を予定しているため、公債費は増加傾向になると見込んでいる。・積立金は、ほぼ同水準で推移したものの、今後は公共施設の更新などに備え、積極的に公共施設等総合管理基金に積み立てるなど計画的な積み立てが必要である。
実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)
分析欄
実質収支額は継続的に黒字を確保している。実質単年度収支についても、年度によって増減はあるものの平成30年度から黒字を確保している。財政調整基金の残高が標準財政規模に占める比率は、前年度と比べ3.04ptの増となった。今後、新庁舎等整備事業の進捗により大きな財政需要が見込まれることから、引き続き事務事業の見直し、歳出の合理化等行財政改革を推進し、健全な行財政運営に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)
分析欄
一般会計をはじめ、全ての会計で赤字は生じていない。今後とも赤字が発生しないよう経費の節減に取り組んでいく。
実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
公営企業債の元利償還金に対する繰入金については、過去の借入の返済終了等に伴い、前年度と比べ13百万円の減となった。組合等地方債の元利償還金に対する負担金等は前年度と比べ8百万円の減となっているが、今後はごみ処理施設の更新なども予定されているため、増額傾向となる見込みである。引き続き、歳入歳出両面にわたる行財政改革に取り組み、節度とメリハリの利いた財政運営に努める。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2023年度)
分析欄
〇将来負担額一般会計の地方債現在高は、319百万円減の5,065百万円となった。これは、新庁舎整備事業の進捗により発行が少なかったことから、発行額よりも償還額が大きくなり、償還が進んだものである。公営企業債等繰入見込額は、下水道事業における地方債現在高が年々減少しており、これまでの減少傾向が継続していくものと見込んでいる。〇充当可能財源等充当可能基金は、新庁舎等整備に向けて特定目的基金の積み立てを継続してきたこと、新庁舎等整備事業の進捗により令和5年度には当該事業に対する繰入を行っていないことから、基金残高は過去最大となっている。
基金残高に係る経年分析(2023年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)基金全体は増加傾向にあるが、これは新庁舎等整備事業や児童館の更新に備え、特定目的基金の積み立てを継続していることによるものである。(今後の方針)財政調整基金は、新庁舎等整備に係る工事費等が通常予算に与える影響を緩和するため、引き続き現在と同水準を維持していく。減債基金は、新庁舎等の整備、伏見小学校大規模改造工事による公債費増が見込まれるため、あるべき水準も併せて検討してい。特定目的基金は、新庁舎のほか、児童館の更新、公共施設の適正維持に係る費用を考慮し、必要な財源確保による将来負担の軽減を図っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)概ね前年と同水準で推移するように、決算剰余金の積み立てや取り崩しを行っている。令和5年度については、新たに追加した公共施設等総合管理基金に対して優先的に積み立てており、財政調整基金については前年度と同水準の増幅となった。(今後の方針)新庁舎等整備事業などの進捗に応じて必要な範囲内で財政調整基金を取り崩し、大規模事業が与える通常予算上の影響を緩和していく。また、突発的な情勢の変化等にも対応できるよう、適正な水準を検討し、一定金額の残高は維持していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)基金運用収入に伴う積立及び普通交付税の追加算定に伴う臨時財政対策債償還基金費相当分の積み立てによるもの。(今後の方針)減債基金の残高は、他市町村と比べて高い水準にあり、今後の取り扱いの方向性を検討していくものの、新庁舎等整備事業や伏見小学校大規模改造工事の実施による公債費増が見込まれるため、あるべき水準も併せて検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)庁舎整備基金:庁舎の建設又は大規模な改修に必要な経費公共施設等総合管理基金:公共施設の改修、統廃合等に必要な経費福祉向上基金:社会福祉事業の実施に必要な経費ふるさとみたけ応援基金:ふるさと納税を原資に基金積立し、子どもの健全育成、高齢福祉、文化財保護などの事業に活用するもの(増減理由)庁舎整備基金:新庁舎の建設に必要な額が一定程度達成されたことから、運用収入分のみの積立となり4百万円の増となった。公共施設等総合管理基金:令和5年度に新設した基金による皆増。福祉向上基金:福祉と目的とした寄附金等の収入相当分を積立し、1百万円の増となった。ふるさとみたけ応援基金:ふるさと納税寄附金の減少に伴い、6百万円の減となった。(今後の方針)庁舎整備基金:新庁舎建設事業の財源として27億円の確保ができたことから、以降は基本的には新たな積立はせず、事業の進捗にあわせて、計画的に繰入をっていく。公共施設等総合管理基金:今後の公共施設の維持改修経費の需要を見込み、積立予算を確保し積み立てを行っていく。福祉向上基金:中児童館建設に2億円の事業費を見込んでいることや老朽化した保育園の適正維持、改修の財源を確保するために積立を行っていく。ふるさとみたけ応援基金:当年度のふるさと納税で寄附いただいた相当額を、次年度の予算で最大限活用していくものとして繰入を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、平成27年度に策定した御嵩町公共施設等総合管理計画において、2055年の公共施設の面積削減量(目標値)を約2.5割削減することとしており、令和2年度には、施設ごと現状を踏まえ、計画的に維持管理・更新等の推進を目的に個別施設計画を策定している。直近5年の数値を見ると有形固定資産減価償却率は類似団体と同程度であったものの、令和2年より年々乖離傾向にあるため、早期に個別施設計画に基づく施設改修等、進めていく必要があると思われる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、全国平均及び岐阜県平均を下回っているほか、類似団体内においても上位に位置している。平成29年度より、比率が減少傾向にあるのは、充当可能財源(基金残高)の上昇によるものである。充当可能財源(基金残高)については、今後新庁舎建設事業の財源に充てる予定のため、昨年同様、計画的な基金管理に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
充当可能財源の確保により、将来負担比率はマイナス値となっている。一方で、有形固定資産減価償却率が上昇している。今後は、新庁舎の建設など充当可能財源を施設改修等に充てる計画があり、将来負担比率は上昇すると考えられる。令和2年度に策定した個別施設計画により、計画的な施設改修等を進めていくなかで、今後は将来負担比率とのバランスを考慮し、健全な財政運営に努めていくことが求められる。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
類似団体との比較において、将来負担比率と実質公債費比率の両方で下回っている、将来負担比率は起債残高の減少に伴い前年より減少しているが実質公債費比率は臨時財政対策債発行可能額の減少により増加している。今後は個別施設計画による施設改修等により、地方債が増加し、償還額が大幅に増加することが予想される。そのため、今後は施設改修等以外の事業において、より優先順位を決めて事業実施するほか、これまで以上に公債費の適正化に努めていく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
幼稚園・保育所と公営住宅は、類似団体と比較し、大きく乖離(高くなっている)している。特に中保育園は1971年建設と、建設から50年経過したことが要因の一つである。個別施設計画に従い、中保育園は新庁舎建設に合わせ、施設建替えを計画していることから、事業完了後民営化を予定しており維持管理費は減少し、償却率の減少が見込まれる。また、公営住宅においては、木造造りで築年数が耐用年数を大幅に超えている住宅が多数ある。現状、築年数が古く、利用者のいない施設は取り壊しなど計画的に進めているものの、早期に施設の集約化を図っていくことが課題である。上記のほか、小学校の有形固定資産減価償却率も拡大傾向であることから、計画的な施設改修が必要であると思われる。令和5年度以降、町内小学校施設で最も築年数の古い伏見小学校(1966年建設)の大規模改修(主に耐震化)事業を予定しているほか、各小中学校の雨漏りによる屋根の大規模改修も実施する必要があるため、財政状況とのバランスを勘案しながら事業実施に努める。
施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
消防施設が類似団体と比較して上位に位置している。平成28年度に防災コミュニティセンターを建設し、御嵩町消防団第1分団詰所の併合により、平成29年度に有形固定資産償却率が大きく低下したためである。一方、庁舎においては、類似団体と比較して最下位に近く、全国・岐阜県平均と比較しても大きく乖離している。現庁舎は昭和54年に建設されており、平成24年度に実施した耐震性診断では、南海トラフ巨大地震の想定震度である震度6弱に耐えられない構造であることが判明している。そのため、令和2年度に策定した個別施設計画により、今後建替えを予定しており、耐震性を備えた新庁舎を建設予定である。これにより、有形固定資産減価償却率も低下すると見込まれる。引き続き、維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、事業実施していきたい。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計においては、資産総額が前年度末から334百万円の増加となった。金額の変動が大きいものは、有形固定資産と基金である。有形固定資産のうち、事業用資産においては新庁舎整備事業により、建設仮勘定が増となったことが要因である。また基金は、庁舎整備基金などの目的基金の積立をおこなったことにより、基金全体で918百万円の増加となり、昨年度に引き続き過去最大の基金残高となっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,199百万円となり、前年度比2,149百万円の大幅減となった。これは、主に令和2年補助金として、特別定額給付金事業(1,824百万円)や水道料金減免事業費補助金(36百万円)の減少などによるものである。また純行政コストのうち臨時損失は400百万円となり昨年度と比較し3,317百万円の減となった。これは、地下の亜炭採掘跡を埋める予防充填事業を計上しており、本事業については当町の予算規模と比較しても大規模な事業費であるため、本事業の事業量の増減によって、各指標の値が左右されることとなるものである。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等の本年度差額は、340百万円とプラスに転じた。これは、税収等国県等補助金の財源(6,979百万円)が純行政コスト(6,639百万円)を上回ったことによるものである。また、一般会計等の純資産変動額は、327百万円となった。これは、純資産が減価償却費・資産除売却損等を上回ったことなどによるものである。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計において、業務活動収支は前年度と比較して453百万円の増加となった。業務収入は減少、このうち、特に国県補助金収入が減少(1,538百万円減)しており、新型コロナ感染症対策に係る補助金収入の減少が要因の一つであるが、亜炭採掘跡予防充填事業にかかる臨時支出が減少しており事業活動収支は増加となっている。投資活動収支は前年度と比較し471百万円収支の赤字増となった。これは主に基金積立金支出が632百万円の増加によるものである。また地方債の発行減少により、財務活動収収支においては地方債発行収入が地方債償還支出を上回り22百万円となっている。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
「①住民一人当たりの試算額」が類似団体平均を下回っている。これは、「③有形固定資産原価償却率」が、類似団体平均とほぼ同水準なこともあり、特に非償却資産である道路等の敷地の評価の際に、取得価額が不明なため、備忘価額1円で評価してるものが多く、この非償却資産の評価方法の違いにより、住民一人当たりの資産額が低くなっていると思われる。「②歳入額対試算比率」は、上記の理由から資産そのものが類似団体平均を下回っているため、この比率も類似団体平均を下回っていると思われる。なお、本町の特徴として、亜炭鉱跡防災対策事業に係る歳入額が大きく、その増減が各年度の増減に大きく影響している。「③有形固定資産原価償却率」については、類似団体とほぼ同水準であるものの年々増加している。これは、老朽化の進んでいる施設改修について部分的な改修のみを行っているためである。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
本町の「⑤将来世代負担比率」は、類似団体と比較して大きく下回っている。本町は、「1.資産の状況」にあるとおり、資産の値が類似団体より小さく、また、「4.負債の状況」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来世代負担比率」を押し下げている要因であると思われる。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
「⑥住民一人当たりの行政コスト」が前年から減少したのは、純行政コストのうち、臨時損失が前年比で減少したことなどによるものである。臨時損失には、亜炭鉱跡防災対策事業に係る費用を計上しており、令和3年度は同事業の経費が大きく減少したことから純行政コストが大きく減少した。また、本町は類似団体と比較して低い値になっているあるが、これは、本町の人口が構成団体のうち比較的多いことにより、全体的には数値が類似団体平均を下回る傾向が強いと考えられる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
」にあるとおり地方債の発行を慎重に行っている。資産の値が小さいことと、地方債の現在高が少ないことさらに基金残高が増加していることが「⑤将来世代負担比率」を押し下げている要因であると思われる。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
「⑨受益者負担比率」が類似団体平均値より高い値を示しているものの、前年度比では6.5ポイント増となっている。しかし、経常費用が増加傾向にあり、これは新庁舎建設整備事業の増加が原因である。計画的な公共施設の維持管理が課題であるため、公共施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化の検討を進める必要がある。
類似団体【215210_01_0_001】