岬町
地方公共団体
大阪府 >>> 岬町
地方公営企業の一覧
公共下水道
漁業集落排水施設
簡易水道事業(法適用)
収集されたデータの年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和5年4月末39.8%)に加え、町内に中心となる産業がないこと等により、財政基盤が弱く、全国平均を下回っている。今後は、町内への更なる企業誘致により税収増を図るとともに、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」による取組みを通じて歳出削減を行うことで財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
令和4年度は、経常経費充当一般財源の減少幅以上に経常一般財源が減少したことから、経常収支比率が0.2ポイント悪化している。経常収支比率が悪化した要因としては、町税が令和3年度に新型コロナウイルス感染症に伴う徴収猶予係る翌年度納付があったこと等で減少したことや、地方債の臨時財政対策債が大幅に減少したことで減少したこと等が挙げられる。依然として類似団体内平均値を上回っているため、今後は、人件費の削減、新発債の抑制による公債費の削減、下水道事業への繰出金の抑制など、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」による取組みを通じて経常経費の削減に努めることで財政構造の弾力性の確保を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
全国平均及び大阪府平均に比べ高くなっているのは、人口減少が続いていることに加え、ごみ処理・し尿処理業務を直営で行っていること等が主な要因である。今後は、行財政改革を推進し民間でも実施可能な部分については、積極的に民間委託を推進することで経費の節減を図る。併せて、職員の新規採用の抑制、事務事業の見直し等を徹底し、より一層のコスト削減を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
「岬町行財政集中改革計画(第3次集中改革プラン)」の取組み内容を基に、令和4年度では全職員の給与カット(1%カット)・管理職手当のカット(15%カット)を行っており、類似団体内平均値を下回る水準にある。今後とも、全職員の給料カット・管理職手当のカットを引き続き実施し、各種手当の総点検を行うことで給与の適正化を推進していく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
令和4年度では、前年度に比べ0.64人悪化した。職員の新規採用については、原則、退職者数を上限とし、総職員数の抑制を図ることで類似団体平均を下回っている。今後とも、民間委託の推進や事務事業の見直し等により、適切な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
過去に発行した地方債の償還により、類似団体内平均値を大きく上回っている。また、令和4年度は臨時財政対策債の発行可能額が減少していること等から、令和3年度に比べ0.6ポイント悪化し11.1ポイントとなった。依然として、過去の社会資本整備により借り入れた地方債の償還が大きな財政負担となっていることから、今後とも、新規事業の実施にあたっては、地方債発行を最小限に抑えつつ、企業誘致等による税収増を図ることで地方債に依存しない財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和4年度は借入額を上回る既発債の償還を行い地方債残高が減少しているが、基準財政需要額算入見込額が減少していることや、財政調整基金及び岬ゆめ・みらい基金等の充当可能基金が減少していることで、令和3年度に比べ4.9ポイント増加した。依然として、過去に発行した地方債残高が大きいことから全国平均を大きく下回っているため、今後も策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」に基づき行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
令和4年度は令和3年度に比べ議員報酬や会計年度任用職員報酬等が減少しているが、令和3年度に引き続き30.5ポイントと依然として類似団体内平均値及び全国平均を上回っていることから、今後も、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」に基づく行財政改革を推進し、民間でも実施可能な部分については、積極的に民間委託を推進し、併せて、職員の新規採用の抑制により一層のコスト削減を図る。
物件費
物件費の分析欄
令和4年度は令和3年度から1.5ポイント増加した。これはごみ処理施設管理費及びし尿処理施設管理費に係る経費が増加していること等が主な要因である。今後も、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」に基づき行財政改革を実施することにより、物件費の抑制を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
令和4年度は令和3年度に比べ0.5ポイント増加している。主な要因は、一般財源等分の障害福祉サービス費や自立支援医療費に係る費用が増加したからである。扶助費は令和元年度を境に減少傾向にあったが令和4年度で再び増加となったため、引き続き今後の動向に留意しながら、経費の適正化に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、類似団体内平均値を大きく上回っている。高齢化による介護保険特別会計や後期高齢者医療特別会計などの特別会計への繰出金や、下水道事業などの企業会計への繰出金が多額であることが主な要因である。今後は、下水道事業などの企業会計への繰出金については、企業会計の独立採算の原則に基づく繰出基準の厳格な適用など、更なる適正化に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体内平均値を下回っている。主な要因は、ごみ・し尿処理業務を直営で実施していることである。今後も、一定の役割を終えた補助金・負担金の見直しや廃止に向けて検討する方針である。
公債費
公債費の分析欄
令和4年度は令和3年度に新型コロナウイルス感染拡大に伴う町税の徴収猶予による減収を補てんするための猶予特例債の償還があったこと等から、前年度に比べ2.8ポイント改善した。過去に実施した防災行政無線再整備等に係る地方債の元利償還金及び公営企業債の元利償還金に対する繰出金など、公債費に準じる経費を含めた公債費関係経費は高止まりの状況にあり、これらの償還が終了するまでは厳しい状況が予想される。今後は、建設事業を精査・重点化するとともに、新発債の発行にあたっては、発行総額を抑制することに加えて、交付税算入措置のある地方債を活用することで後年度負担の軽減を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外に係る経常収支比率は、令和3年度に比べ3.0ポイント増加した。これは、人件費では議員報酬や会計年後任用職員報酬の減少があり、補助費等についても泉州南消防組合負担金の減少があったものの、町税の固定資産税の減少や地方債の臨時財政対策債の減少等により、経常経費充当一般財源の減少幅以上に経常一般財源が減少したからである。今後も、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」に基づき行財政改革を実施することにより、経常収支比率の改善に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は住民一人当たり198,553円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状態となっている。また、前年度決算と比較すると3.7%増となっており、その主な要因は、新型コロナウイルス感染症への支援施策である電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金事業が増となったためである。土木費は住民一人当たり74,624円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状態となっている。また、前年度決算と比較すると32.8%増となっており、その主な要因は、町道西畑線整備事業や町道美化センター連絡線整備事業等の事業費が増となったためである。公債費は住民一人当たり47,004円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが低い状態となっている。また、前年度決算と比較すると20.3%減となっており、その主な要因は、令和3年度に新型コロナウイルス感染拡大に伴う町税の徴収猶予による減収を補てんするために令和2年度に発行した猶予特例債の償還を行ったためである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
扶助費は住民一人当たり78,044円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが低い状態となっている。また、前年度決算と比較すると5.3%減となっており、その主な要因は新型コロナウイルス感染症への支援施策である、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金事業及び子育て世帯への臨時特別給付金事業が減となったためである。公債費は住民一人当たり47,004円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが低い状態となっている。また、前年度決算と比較すると20.3%減となっており、その主な要因は、令和3年度に新型コロナウイルス感染拡大に伴う町税の徴収猶予による減収を補てんするために令和2年度に発行した猶予特例債の償還を行ったためである。繰出金は住民一人当たり93,484円となっており、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状態となっている。また、前年度決算と比較すると15.4%増となっており、その主な要因は、国民健康保険特別会計への財政安定化支援事業に係る繰出の実施等を行ったためである。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄令和4年度については、町税の固定資産税の減少や地方債の臨時財政対策債の減少等や、国民健康保険特別会計への財政安定化支援事業に係る繰出の実施等により実質単年度収支は赤字となっているが、財政調整基金の取崩しにより、実質収支は黒字となっている。なお、令和4年度の財政調整基金残高については減少しており、標準財政規模比は11.52%となっている。今後は、策定予定の新たな「岬町行財政集中改革計画」による取組みを通じて経常経費の削減を行い、黒字確保に努める。
|
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄令和4年度においては、国民健康保険特別会計は収支均衡しており、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計については黒字で推移したが、今後も少子高齢化の進展による影響が懸念される。また、下水道事業、漁業集落排水事業の各特別会計については、繰出基準以上に一般会計から繰出すことにより収支均衡を保っている状況にある。今後は、企業会計の独立採算の原則に基づく繰出基準を厳格に適用するとともに、適正な料金の改定などを検討することで更なる適正化に努める。
|
実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄「元利償還金」は、令和4年度では、令和3年度において令和2年度の新型コロナウイルス感染拡大に伴う町税の徴収猶予による減収を補てんするための猶予特例債の償還を行ったことにより、前年度より減少した。「組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等」は、平成25年度に発足した消防組合の施設整備等に伴うものが計上されている。今後も、一部事務組合への負担金については、構成団体と協議し事業の重点化を図るとともに、基準額以上に一般会計から繰出を行っている下水道事業についても将来の財政負担に引き続き留意しつつ、適正な事業運営に努める。
分析欄:減債基金該当なし
|
将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄令和4年度では財政調整基金を取崩し収支の調整を行い、岬ゆめ・みらい基金についても積立ては行ったものの、返礼や地方創生事業の実施等により、それを上回る取崩しを行ったことから、「充当可能基金」が減少した。「退職手当負担見込額」は昨年に引き続き減少し、「一般会計等に係る地方債の現在高」についても、町道西畑線整備事業やコミュニティバスの運行に係る地方債の発行等は行っているものの、借入額を上回る既発債の償還を行ったことで減少した。結果として「将来負担比率の分子」は前年度に比べ減少したが、今後とも、将来の財政負担に留意しつつ、健全な財政運営に努める。
|
基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和4年度は、「財政調整基金」を取崩して収支の調整を行ったため316百万円減少し、「岬ゆめ・みらい基金」についてはふるさと納税は増加し、岬ゆめ・みらい基金への積立金が増加しているものの、積立金を大幅に超える金額の取崩しが行われたため52百万円減少した。その結果、基金全体としては324百万円の減となった。(今後の方針)・町税の減収や大規模な災害の発生などの不測の事態や、公共施設の老朽化対策や子育て、福祉などの社会保障関係経費の増加に備えて、財政調整基金や公共施設整備基金に積立てを行っていく予定である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和4年度は、財政調整基金を取崩して収支の調整を行ったことで、前年度より316百万円の減となった。・平成17年度以降、岬町行財政集中改革計画を実施し、集中・重点的な改革への取組を進めているが、そうした場合でもなお、解消できない財源不足額が発生した際には、財政調整基金を取崩すことで対応を行ってきた。(今後の方針)・景気後退による町税の大幅な減収や大規模災害の発生など不測の事態及び子育て、福祉などの社会保障関係経費の増加等に備えるため、これまで同様に予算編成や予算執行の適正化を行い、本町が実施する収支改善の取組を着実に進めることで、基金への積立てを行っていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・近年、利子収入の積立てのみを行い、取り崩しを行っていないため、ほぼ増減がない状況にある。(今後の方針)・利子収入の積立てを行っていく予定のため、今後も残高は、ほぼ横ばいとなる予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・岬ゆめ・みらい基金:個性豊かな活力あるまちづくり施策の推進・多奈川地区多目的公園管理基金:多奈川地区多目的公園の維持管理・公共施設整備基金:公共施設の整備及び適切な維持管理・庁舎整備基金:岬町庁舎の整備に必要な資金の確保・海釣り公園管理基金:海釣り公園の維持管理(増減理由)・岬ゆめ・みらい基金:ふるさと納税より116百万円積立てた一方、寄附の謝礼事務費や地方創生事業等に充当するために168万円を取り崩した。・多奈川地区多目的公園管理基金:第二阪和国道延伸工事発生土砂の仮置きに伴う土地使用料及び多目的公園への進出企業から土地貸付料等20百万円を積立てた一方、多奈川地区多目的公園の維持管理運営を図るため16百万円を取り崩した。(今後の方針)・岬ゆめ・みらい基金:個人や団体からの寄附金の積立てを行いながら、活力ある、街づくり施策を推進していくため取り崩しを行っていく。・公共施設整備基金:公共施設の老朽化に備え、積立てを行っていく。・庁舎整備基金:各年度の決算余剰金の積立を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本町では、平成26年度に策定した岬町公共施設適正化基本方針に基づき、老朽化した公共施設の集約化・複合化や除却を進めているが、多くの施設が昭和40年~50年代に建設されているため、有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を上回っている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成26年度より実施している海岸連絡線整備事業及び平成28年度より実施している防災行政無線整備事業や西畑線整備事業、平成30年度より実施している町道美化センター連絡線整備事業等に係る地方債の発行等により、将来負担額が押し上げられているため、債務償還比率も類似団体内平均値と比べて高い値になっていると考えられる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、下水道事業債残高が減少したことによる公営企業等繰入見込額の減少や、地方債残高の減少による将来負担額の減少の影響等により、令和2年度に比べ9.0ポイント改善した。また、有形固定資産減価償却率についても、多くの施設が昭和40年~50年代に建設されているため類似団体内平均値を上回っている。今後は、岬町公共施設適正化基本方針に基づき、老朽化対策に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、類似団体内平均を大きく上回っている。平成30年度、令和元年度と悪化していたが、令和2年度、3年度共に公営企業等繰入見込額が減少していること等の影響により、改善傾向となっている。また、実質公債費率は、過去に発行した地方債の償還により、類似団体内平均値を大きく上回っているが、元利償還金の減少等の影響から、前年度に比べ0.1ポイント改善し10.5%となった。しかし、依然として、地方債の償還が大きな財政負担となっていることから、今後とも、新規事業の実施にあたっては、地方債発行を最小限に抑えつつ、企業誘致等による税収増を図ることで地方債に依存しない財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
・公営住宅の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を大きく下回っている。これは、平成25年度より公営住宅の整備及び一部解体撤去を行っていることが要因である。・道路の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値を大きく下回っている。これは、平成26年より実施していた海岸連絡線整備事業が完了したことが要因である。・認定こども園・幼稚園・保育所の有形固定資産減価償却率が類似団体平均値を大きく上回っている。これは、昭和40年~50年代に建設された施設がほとんどであり、これまで大規模改修を行っていないことが要因と考えられる。また、一人当たり面積も類似団体内平均値を比べて大きい。耐用年数に近づきつつある施設や、それを超えて使用している施設は日々の修繕を行っているため使用には問題はないが、今後は、岬町公共施設適正化基本方針に基づき、長寿命化や建替等を検討する必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
・消防施設を除き、どの施設においても有形固定資産減価償却率が75%を超えており、類似団体内平均値を大きく上回っている。その要因として、体育館・プールについては、昭和45年に建設された町民体育館が耐用年数である34年を超えているためであり、福祉施設についても、昭和50年代に建設された老人憩いの家が耐用年数である22年を超えているためである。また、一般廃棄物処理施設については、昭和60年に建設された美化センターが耐用年数である38年を経過しつつあるためであり、庁舎についても、昭和39年に建設されており、耐用年数である50年を超えているためである。どの施設においても、日々の修繕を行っているため、使用する上で問題はないが、今後は、岬町公共施設適正化基本方針に基づき、長寿命化や建替等を検討する必要がある。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度末から26百万円減少(△0.1%)し、負債総額は前年度末から371百万円減少(△4.0%)した。金額の変動の大きい有形固定資産では小学校体育館空調設置工事等により事業用資産の建物が182百万円増加し、町道西畑線整備事業や町道池谷向出連絡線整備事業によりインフラ資産の建設仮勘定が121百万円増加したが、減価償却による資産の減少を下回ったことからの113百万円の減少となった。下水道事業特別会計を加えた全体では、資産総額は前年度末から159百万円減少(△0.6%)し、負債総額は前年度末から578百万円減少(△4.4%)した。資産総額は、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて4,229百万円多くなるが、負債総額も下水道管の新設工事に地方債を充当していること等か3,411百万円多くなっている。泉州南消防組合、大阪府後期高齢者医療広域連合及び大阪広域水道企業団等を加えた連結では、資産総額は前年度末から434百万円減少(△1.4%)し、負債総額は前年度末から732百万円減少(△4.6%)した。資産総額は、水道管等のインフラ資産や泉州南消防組合等が保有している消防施設に係る資産を計上していること等により、全体に比べて3,888百万円多くなるが、負債総額も泉州南消防組合の借入金等があること等から2,791百万円多くなっている
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は6,823百万円となり、前年度比1,119百万円の減少(△14.1%)となった。そのうち、人件費等の業務費用は3,865百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は2,958百万円であり、業務費用の方が移転費用よりも多い。最も金額が大きいのは物件費等(2,062百万円、前年度比+84百万円)、次いで人件費(1,745百万円、前年度比+31百万円)であり、純行政コストの58.3%を占めている。本町においては一般廃棄物処理施設を直営で運営しているため、今後もこの傾向が続くことが見込まれる。事業の見直し等により経費の抑制に努める。全体では、一般会計等に比べて、下水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が121百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が3,714百万円多くなり、純行政コストは4,088百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、大阪広域水道企業団等の事業収益を計上し、経常収益が587百万円多くなっている一方、大阪府後期高齢者医療広域連合等の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が5,952百万円多くなり、純行政コストは6,695百万円多くなっている。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(6,869百万円)が純行政コスト(△6,535百万円)を上回ったことから、本年度差額は335百万円となり、純資産残高は344百万円の増加となった。特に、本年度は、補助金を受けて町道西畑線整備事業及び町道池谷向出連絡線整備事業等を行ったため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該資産取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が4,165百万円多くなっており、本年度差額は411百万円となり、純資産残高は419百万円の増加となった。連結では、大阪後期高齢者医療連合組合への国県等補助金が財源に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が6,190百万円多くなっており、本年度差額は454百万円となり、純資産残高は3,322百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は547百万円であったが、投資活動収支については、町道西畑線整備事業及び町道池谷向出連絡線整備事業等を行ったことから、△264百万円となっている。財務活動収支については、令和2年度発行の猶予特例債の償還があったことから△314百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から31百万円減少し、98百万円となった。しかし、行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、下水道料金等の使用料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より174百万円多い721百万円となっている。投資活動収支では、下水道管の新設事業等を実施したため、△211百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△522百万円となり、本年度末資金残高は前年度から12百万円減少し、203百万円となった。連結では、大阪後期高齢者医療広域連合における国県等補助金等が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より369百万円多い916百万円となっている。投資活動収支は、泉州南消防組合が救急車両購入事業等を行ったため、△382百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△640百万円となり、本年度末資金残高は前年度から101百万円減少し、505百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均値を大きく下回っているが、当団体では、道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが半数を占めているためである。令和3年度は町道西畑線整備事業及び小学校体育館空調設置事業等を実施したことで建設仮勘定、建物が増加したが、減価償却による資産の減少が上回ったことから、前年度より2.6百万円減少している。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均値を大幅に下回っているが、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均値と同程度の21.0%となっているなお、仮に臨時財政対策債の残高を負債額から除いた場合、純資産比率は76.3%となる。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均値を上回っており、また、昨年度に比べても増加している。特に、純行政コストのうち2割を占める人件費が、類似団体と比べて住民一人当たり行政コストが高くなる要因になっていると考えられる。直営で運営している施設について、指定管理者制度を導入するとともに、新規採用の抑制による職員数の減など、行財政改革への取組を通じて人件費の削減に努める。
4.負債の状況
基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、386百万円となっている。類似団体平均値を下回っているが、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、町道西畑線整備事業及び小学校体育館空調設置事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均値を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、昨年度から1.6ポイント増加しており、特に、経常収益が71百万円増加している。公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。なお、類似団体平均値まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は1,005百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は55百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、公共施設等の使用料の見直し等を行うとともに、岬町行財政集中改革計画に基づく行財政改革により、経費の削減に努める。
類似団体【Ⅲ-2】
岩内町
東神楽町
上富良野町
野辺地町
石巻市
大崎市
松島町
山辺町
猪苗代町
古河市
美浦村
足利市
佐野市
桐生市
榛東村
加須市
越生町
鳩山町
一宮町
長生村
白子町
松田町
箱根町
田上町
小松市
白山市
高浜町
若狭町
市川三郷町
身延町
富士川町
木曽町
各務原市
安八町
富士宮市
焼津市
掛川市
藤枝市
東伊豆町
瀬戸市
半田市
小牧市
稲沢市
東海市
桑名市
朝日町
紀北町
紀宝町
彦根市
長浜市
東近江市
岬町
太子町
神河町
上郡町
新温泉町
那智勝浦町
串本町
岩美町
南部町
伯耆町
隠岐の島町
早島町
里庄町
鏡野町
尾道市
坂町
防府市
周南市
田布施町
平生町
松茂町
板野町
上板町
東みよし町
丸亀市
土庄町
小豆島町
新居浜市
西条市
佐川町
芦屋町
桂川町
大木町
香春町
川棚町
波佐見町
佐々町
甲佐町
玖珠町
肝付町
屋久島町
徳之島町
本部町
恩納村
金武町
嘉手納町