国民宿舎あらふね 簡易水道事業(法適用) 簡易水道事業(法適用) くしもと町立病院 特定環境保全公共下水道
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人口減少や高齢化により財政基盤が弱く類似団体平均を0.18下回っている。また、自主財源である町税収入は低迷しており、歳入全体に占める割合は、10.9%と非常に低くなっている。今後も税収や交付税の減収等により、非常に厳しい財政状況が予想されているため、活力ある町づくりを進めることで税収を確保し、財政力指数の改善に努める。
歳出経常一般財源においては、人件費で5,217千円(0.3%)の減、物件費で15,996千円(2.1%)、補助費で189,534千円(27.9%)、公債費で33,562千円(2.5%)の増となり、歳出経常一般財源は、208,573千円(3.7%)の増となった。また、分母となる歳入経常一般財源においては、地方税で42,497千円(3.1%)、地方譲与税で1,028千円(1.4%)、地方消費税交付金で24,710千円(7.3%)、地方交付税で372,871千円(9.2%)の増となり、歳入経常一般財源は442,031千円(7.5%)の増となった。分子の増加率より、分母の増加率の方が大きいため、経常収支比率は3%良化した。
人件費で37,814千円(1.9%)、物件費で249,674千円(15.1%)の増となっている。隣町の消防業務を受託していることなどから職員数が多く類似団体と比較して人件費が高い傾向にある。今後も職員数の管理や施設の統廃合など合併効果を活かして経費の削減に努めていく。
技能労務職員については、行政職給料表の1、2級のみで運用するなど人件費の抑制に努めており類似団体を1.9%、全国平均4.4%下回っている。適正な給与水準を確保しつつ、適切な職員数管理を行い、人件費抑制に努めていく。
平成17年度の合併以降、平成19年度までの3年間は新規の職員採用を停止し、平成26年度までは定員適正化計画に基づく職員管理を行ってきた。平成27年度以降は定員適正化計画を踏まえた定員管理を行っている。合併後、分庁舎方式を採用していることや隣町の消防業務を受託していることから類似団体平均を4人上回る結果となっている。行政サービスを低下させることのない職員の事務能力の向上を図りながら、職員数の管理に努めていく。
基準財政需要額に算入される公債費は高い数値を維持しているものの、元利償還額も高い数値で推移しており、単年度の実質公債費比率は10.9%となり前年度比0.7%良化している。また、実質公債費比率の3ヶ年平均は11.2%となり前年度比0.2%悪化している。今後災害に備えた防災対策として公共施設の高台移転などの大型事業が予定されており、地方債残高の増加が見込まれることから、建設事業の取捨選択や事業費の圧縮により地方債の発行を抑制するなど適切な地方債管理を行っていく。
一般会計の地方債残高が増加したが、分母の標準財政規模の増加の方が大きかったため、将来負担比率は6.2%良化し、78.6%となった。今後災害に備えた防災対策として公共施設の高台移転などの大型事業が予定されており、地方債残高の増加が見込まれることから、建設事業の取捨選択や事業費の圧縮などにより地方債の発行を抑制するなど適切な地方債管理を行っていく。
隣町の消防業務を受託していることなどから職員数が多く人件費が高くなっている。令和2年度から人件費に会計年度任用職員が加わり、人件費全体が増加している。人件費に係る経常収支比率は25.9%と類似団体を2.0%上回っている。適正な給与水準を確保しつつ、適切な職員数管理を行い、人件費の抑制に努めていく。
物件費全体で新庁舎建設事業などの増により249,674千円(15.1%)増となった。物件費に係る経常収支比率は類似団体を0.8%下回る12.1%となっている。施設の統廃合や事務事業の徹底した見直しによる行財政基盤のスリム化を図り、経常経費の圧縮に努めていく。
障碍者自立支援事業などが増加したものの保育所措置経費などの減少により扶助費全体が減少している。扶助費に係る経常収支比率は、5.0%と類似団体を0.8%下回っている。少子高齢化や社会保障制度の見直しにより扶助費の増加が見込まれるため、町単独で実施する施策についても見直しを検討していかなければならない。
経常経費充当一般財源等において、維持補修費で28,730千円(33.1%)、投資及び出資・貸付金で.1,860千円(5.4%)の減、積立金で383,316千円(191.5%)の増となっている。その他に係る経常収支比率は類似団体を0.6%上回る13.1%となっている。今後も各施設(インフラ)の老朽化に係る維持補修費の増加が予想されることから施設の統廃合を含めた適正な施設管理を行っていく。
補助費等全体で特別定額給付金給付事業の皆減により、1,376,462千円(37.9%)減となっている。補助費等に係る経常収支比率は類似団体を1.0%下回る13.4%となっている。今後も単独施策に係る補助金や公共的団体への補助金について、実績精算の徹底や余剰金がないかのチェックを行うなど、引き続き見直しを行っている。
公債費全体で33,380千円(2.5%)の増となったが、公債費に係る経常収支比率は類似団体を6.0%上回る20.8%となっている。過去に発行した地方債の元利償還や今後予定されている公共施設の高台移転など、公債費の上昇が将来の町財政を圧迫することが危惧されるため、事業の精査による事業費の抑制を行うなど、公債費の抑制に努めていく。
公債費以外で最も経常経費充当一般財源等の大きいものが人件費であり、引き続き抑制に努めていくとともに、義務的経費以外の物件費や補助費等の抑制にも努めていかなければならない。
(増減理由)その他特定目的基金では合併市町村振興基金、ふるさとのまちづくり応援基金などの減少があったが、減債基金が前年度比102百万円、財政調整基金が前年度比326百万円増加となった。そのため、基金全体では104百万円増加し、年度末の基金残高は2,987百万円となった。(今後の方針)財政調整基金については、取り崩しに頼ることのない適正な予算管理と財政運営に努める。その他特定目的基金についても、それぞれの基金の目的に沿った使途に応じて取り崩しを行っていく。
(増減理由)例年、財源不足の取り崩しを行っていたが、令和3年度は取り崩しを行わなかった。一方で前年度実質収支額の1/2を積み立てている。令和3年度は、326百万円積立て、基金残高は1,089百万円となっている。(今後の方針)同基金の取り崩しに頼ることのない適正な予算管理と財政運営に努める。
(増減理由)過疎対策事業債(ソフト事業分)について、後年の償還に備え交付税措置額を除いた額を試算し、積立を行うとともに、当該年度の元利償還金に対して取崩しを行っている。令和3年度は、積立額が取崩し額を上回ったため、前年度比102百万円の増加となった。(今後の方針)過疎対策事業債(ソフト事業分)については、今後も引き続き償還が続くため、現行の運用を維持し、令和4年度から定額(50百万円)を積立て、当該年度の元利償還金に対して取崩しを行う。
合併市町村振興基金(基金の使途)旧町住民の連携の強化又は旧町の区域における地域振興等に要する経費の財源に充てることができる。(増減理由)平成28年度から取崩しを行っており、病院事業繰出経費や学校給食管理経費などに充てている。(今後の方針)使途に応じた取崩しを継続する。ふるさとのまちづくり応援基金(基金の使途)観光振興をはじめとする、ふるさとのまちづくりに資する事業に充てることができる。(増減理由)令和3年度は79百万円積立て、119百万円取り崩したことから40百万円減少している。(今後の方針)使途に応じた取崩しを継続する。庁舎建設準備基金(基金の使途)庁舎の建設事業に要する経費及びその準備に要する経費の財源に充てることができる。(増減理由)新庁舎建設にあたり、令和3年度は基金を取り崩したことから206百万円減少している。(今後の方針)令和4年度に基金を廃止。福祉基金(基金の使途)福祉活動の促進及び快適な生活環境の形成を図るための経費に財源を充てることができる。(増減理由)令和3年度は、基金の取り崩しを行っていない。(今後の方針)使途に応じた取崩しを継続する。
有形固定資産減価償却率は、和歌山県平均及び類似団体内との比較では同程度の水準にあるが、全国平均では高い水準となっている。令和3年度においては、役場庁舎が完成したことに伴い、若干改善した。令和4年度には、こども園が完成し、今後小学校や消防庁舎の高台移転が予定されていることから、減少傾向が続くと見込まれる。
債務償還比率は、全国平均、和歌山県平均、類似団体内平均より高い水準となっている。令和3年度においては、普通交付税が例年より大きかったことから、一時的に債務償還比率が減少しているが、小学校や消防庁舎の高台移転等公共施設の建設事業を予定しており、高い水準で推移すると考えられることから、地方債の発行については、交付税算入率の高い地方債を活用するなど、公債費の適正化に努める必要がある。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率は、類似団体内平均より高い水準にある。今後は、小学校や消防庁舎の高台への移転が予定されていることから、将来負担比率が増加する一方で有形固定資産減価償却率は減少していくと見込まれる。しかしながら、他の公共施設についても老朽化が進んでおり、長寿命化や建替えには多くの財源が必要となることから、将来負担比率とのバランスを考慮しながら、計画的な施設更新に取り組んでいく必要がある。
実質公債比率及び将来負担比率は類似団体と比較して、高い水準にある。令和元年度から始まった庁舎建設事業により右肩上がりに増加し、令和3年度においては、普通交付税が例年に比して大きかったことから一時的に減少している。しかしながら、今後も小学校や消防庁舎の高台移転を予定しており将来負担比率及び実質公債費比率は悪化する見込みであることから、地方債の発行については、交付税算入率の高い地方債の活用や事業の取捨選択を行い、公債費の適正化に努める必要がある。
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