簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 笠間市立病院 工業用水道事業 公共下水道
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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
財政力指数は、5年間の推移では平成29年度算定から0.61で推移していたが、令和3年度は0.02低下した。基準財政収入額は、平成29年度は87.7億円であったが、令和3年度では市町村民税所得割や市町村民税法人税割の減等により92.1億円(前年度比3.0億円減)となった。また、基準財政需要額は、平成29年度は144.4億円であったが、令和3年度に限り、基準財政需要額の費目に臨時経済対策費及び臨時財政対策債償還基金費が創設されたことや合併特例債の償還増に伴う公債費の増等により164.2億円(同7.5億円増)となった。類似団体との差は、平成29年度から令和2年度は類似団体を上回る数値で推移していたが、令和3年度は市町村類型が変更となり、0.13ポイント下回った。今後も第4次笠間市行財政改革大綱及び実施計画(令和4年度~令和8年度)に基づき、事務事業の見直しや定員管理・給与の適正化等に取り組みながら、企業誘致や税徴収率向上など歳入確保に努める。
経常収支比率は、5年間の推移では、地方消費税交付金や地方交付税等の増により経常一般財源が増加傾向である一方、扶助費や合併特例債等の公債費が年々増加していることに加え、減少傾向であった人件費が令和2年度の会計年度任用職員に係る制度変更に伴う人件費への計上により増加に転じていることから、経常的経費も増加傾向である。令和3年度は地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから経常一般財源等の増加率が経常的経費の増加率を上回った結果、経常収支比率が85.1%(前年度比5.6ポイント減)となった。今後も、発行期限のある合併特例債の活用等に伴う公債費の増や、障害者自立支援給付費や生活保護費等の扶助費の増が見込まれるため、税収等の徴収率向上等による一般財源の確保に努め、また、職員の採用抑制や、民間委託の推進等事務事業の見直しを行い経常経費の縮減を図る。
人件費は、5年間の推移では、平成29年度の5,188,512千円から令和3年度は5,715,804千円となり10.2%増加している。令和3年度は、前年度の5,676,275千円と比較して会計年度任用職員の人件費(社会保険料等を含む)の増等により、前年度比0.7%増となった。物件費は、5年間の推移では民間委託の推進や令和元年10月の消費税率改正等により、平成29年度の決算額4,452,833千円から令和3年度は5,339,636千円となり、19.9%増加している。令和3年度は、前年度の5,109,687千円と比較して、GIGAスクール開始に伴う備品購入費等が減となった一方、新型コロナウイルスワクチン接種に伴う経費等が増となったことから、前年度比4.5%の増となっている。令和3年度は市町村類型が変更となり、類似団体平均値と比較して15,197円上回った。今後も職員定数や給与等の適正化、民間委託等の推進による事務事業の見直し等によるコスト低減に努める。
5年間の推移では、令和3年度を平成29年度と比較すると0.8ポイント減少しているが概ね同程度で推移している。類似団体との比較では、令和3年度は2.7ポイント下回っており、概ね同程度で推移している。人事評価の反映による適正な人事運用により経費の抑制に努めているところだが、今後も見直しを図りより一層の給与の適正化に努める。
人口千人当たりの職員数では、平成18年の合併で広域消防が市の行政機関となったことにより類似団体を上回る値で推移していたが、平成29年度は類似団体平均値を下回る7.76人となった。その後も類似団体を下回る値で推移していたが、令和3年度は類似団体平均値を上回る8.00ポイント(前年度比0.06ポイント増)となった。令和3年度は市町村類型が変更となり、類似団体平均値を上回った。笠間焼や笠間の栗など地場産業を活かした観光業が盛んであることから農林水産部門及び商工部門に属する職員数が類似団体と比べて多いことが要因に挙げられる。職員数は令和3年度版、令和2年度版のいずれも令和3年4月1日時点の職員数を使用しているため595人で同数であるが、人口が617人減となった結果、前年度と比較して0.06ポイント増加している。今後とも民間の活用など効率的な行政運営により、行政分野ごとの適正な定員管理に努める。
実質公債費比率は、5年間の推移では概ね低下傾向にあり、平成29年度算定では8.5%だったが、令和3年度は1.7ポイント低下し6.8%となっている。令和3年度は、前年度と比較して、公共下水道事業の地方債現在高の減少に伴う公営企業等繰入見込額の減や、普通交付税額の増等により、結果として0.5ポイント減少している。類似団体平均値との比較においては、1.1ポイント上回っている。今後は、臨時財政対策債の発行や合併特例債等の活用を進めることにより、償還額は現行を上回る水準で推移すると見込まれるものの交付税算入率が高いことから、実質公債費比率の低下が予想されるが、普通会計だけでなく公営企業会計等も含め、事業の選択と集中を進めることにより、適正な地方債の発行に努める。
将来負担比率は、5年間の推移では低下傾向にあり、平成29年度算定で20.9%であったが、令和2年度以降は充当可能財源等が将来負担額を上回ったことから、算定なし(0.0%)となり、5年間で20.9ポイント低下した。前年度との比較では、公共下水道事業の地方債現在高の減少に伴う公営企業等繰入見込額が減となった一方、財政調整基金残高等の増に伴う充当可能基金の増等により、前年度に引き続いて算定なし(0.0%)となっている。類似団体平均値との比較においては、11.2ポイント下回っている。今後、地方債現在高については、発行期限のある合併特例債の活用等により現行を上回る水準での推移が見込まれることや、特定目的基金の取り崩しによる充当可能基金現在高の減少が見込まれるため、将来負担を少しでも軽減するよう、普通会計はもとより、公営企業会計さらには一部事務組合等の事業についても総点検を実施し、財政の健全化を図る。
5年間の推移では、概ね同程度で推移している。類似団体を上回っている要因としては、合併により広域消防が市の行政機関になったことや地域手当が3%支給されていることなどが挙げられる。令和3年度は、コロナ対応事務に係る人数の増、会計年度任用職員制度導入2年目による6月賞与の増により会計年度職員の報酬が増となったが、地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比で1.9ポイント減となった。類似団体との比較では1.3ポイント上回り、差が0.3ポイント縮小した。退職者補充のための新規職員の採用抑制や事業の民間委託等の実施など今後も適正な人員管理により人件費の削減に努める。
5年間の推移では、令和元年度まで計上していた臨時雇用賃金(現:会計年度任用職員の報酬)や社会保険料等を制度の変更により令和2年度に人件費へ計上替えしたことによる減等に加え、令和3年度は地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比1.2ポイント減となった。今後は委託料の増や施設の老朽化に伴う管理運営費の増など、物件費の増加が予想されるが、長期的な視点から必要性等を検証し、抑制に努める。
5年間の推移では、令和元年度にかさまこども園及びいなだこども園の民営化や障害者自立支援給付費の増等に伴い10%台となった。扶助費は増傾向にある一方で、令和3年度は地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比で0.7ポイント減となった。今後は障害者自立支援給付費及び生活保護費等の伸びに伴い扶助費に係る経常収支比率は上昇が見込まれるため、単独扶助事業の見直しや、扶助対象者の資格審査の適正化等により扶助費の抑制に努める。
5年間の推移では、その他の主な構成要素である繰出金が平成30年度に公共下水道事業の法適用に伴い減少したことから大きく比率が減となった。令和3年度の繰出金の経常収支比率は、前年度と比べて0.6ポイント減の12.0%となった。介護保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計への繰出金が増となった一方、地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることが要因である。今後も両特別会計への繰出金の増加が予想されるが、適正な支出に努める。
5年間の推移では、一貫して類似団体平均値を下回っている。要因として合併により広域消防を市の行政機関としたことが挙げられる。また、平成30年度には公共下水道事業の法適用に伴い比率が大きく増となった。令和3年度は生活保護費国庫負担金精算返納金や笠間地方広域事務組合負担金の減等に加え、地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比で1.1ポイント減となった。今後も適正な補助金等の交付に努めるとともに、公営企業会計への補助等は、繰出基準に基づき適切に支出するよう努める。
5年間の推移では、合併以前の旧3市町において地方債の発行を抑えてきたため、類似団体平均値と比べて低い水準で推移してきたが、令和3年度は、臨時財政対策債及び合併特例債等の発行による公債費の増、市町村類型の変更により、類似団体平均値を3.1ポイント上回っている。令和3年度は、合併特例債における令和2年度同意債の償還開始等により、前年度と比べて元利償還額が微増となったが、地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比で0.2ポイント減となった。今後も発行期限のある合併特例債の活用等により、現行を上回る水準での推移が予想されるため、適正な市債の発行により、毎年度の元利償還金の抑制等に努める。
5年間の推移では、平成30年度から類似団体平均値を下回るようになった。経常収支比率全体では類似団体平均値を下回る水準で推移しており、経常的経費のうちでも公債費の割合が上昇している。令和3年度は、前年度と比較し扶助費や繰出金等の増によって経常的経費は増となっているが、地方交付税について、基準財政収入額の減と追加交付分により前年より大幅増したことが要因となって経常一般財源等が増加していることから前年度比で5.4ポイント減となった。今後も全体的な経常的経費の抑制に努める。
(増減理由)・地域振興のためまちづくり振興基金をグローカル人材育成事業等に、道の駅整備のために地方創生拠点整備基金を道の駅整備事業にそれぞれ繰り入れた一方、普通交付税のうち臨時財政対策債償還基金費として交付された分を減債基金に、将来的な公共施設整備のため一般財源を公共建築物長寿命化等対応基金にそれぞれ積み立てたり、廃棄物処理施設の建設及び更新並びに修繕のために廃棄物処理推進基金を造成したことなどにより、基金全体としては948百万円の増となった。(今後の方針)・社会保障関係経費の増加や公共施設等の老朽化対策等に係る経費の増大が見込まれることから基金全体として減少していく見通し。
(増減理由)・歳入歳出差額751百万円、基金利子1百万円を積立てたため増加した。(今後の方針)・地方交付税の特例措置である合併算定替が令和2年度で終了となったことに伴い、今後見込まれる地方交付税の減額や人口減少及び少子高齢化の進行による税収の減、また、扶助費や社会保障関係経費の増大などに備え、必要と考えられる額を、決算見込み等を鑑み可能な範囲で積み立てる方針。
(増減理由)・普通交付税のうち臨時財政対策債償還基金費として交付された356百万円、基金利子1百万円を積み立てたため増加した。(今後の方針)・合併特例債の発行期限まで現行を上回る水準での償還額が予想されることから、決算見込み等を鑑み、適正な残高を維持していく方針。
(基金の使途)・公共建築物長寿命化等対応基金:笠間市公共施設等総合管理計画における公共建築物の長寿命化や総量削減の趣旨に沿った経費に充てる・まちづくり振興基金:市民の一体感の醸成及び地域振興・地域福祉基金:地域における高齢者保健福祉の推進及び民間福祉活動に対する助成等(増減理由)・まちづくり振興基金:地域振興のためグローカル人材育成事業等に242百万円繰入れたため減少した。・地方創生拠点整備基金:道の駅整備事業に231百万円繰入れたため減少した。・廃棄物処理推進基金:廃棄物処理施設の建設及び更新並びに修繕のために造成したため増加した。・公共建築物長寿命化等対応基金:公共建築物の長寿命化に関する経費等へ活用するため201百万円積み立てたため増加した。(今後の方針)・公共建築物長寿命化等対応基金:公共建築物の老朽化が進んでおり、決算見込み等を鑑み、積立てを行っていく方針。・廃棄物処理推進基金:廃棄物処理施設の建設及び更新並びに修繕のため、積立てを行っていく方針。
有形固定資産減価償却率については、本庁舎改修工事、みなみ学園義務教育学校整備工事、道の駅整備工事など、公共施設等の建築や大規模修繕が続いていることから、類似団体平均と比較し低位で推移している。しかしながら、50%を上回る状況が続いており、老朽化が進行していることから、今後は公共施設等適正配置計画や学校長寿命化計画等に基づき施設の統廃合や、改修を実施し適切に管理していくことが必要である。
債務償還比率については447.6%と類似団体を下回った。債務償還比率の分子を構成する将来負担額については、財政調整基金等の充当可能基金の残高が増加したため債務償還比率は減少した。しかしながら、今後は公共施設や学校施設改修等に伴う合併特例債等の市債発行を見込んでおり、発行額が償還額を上回ることで分子の増加が予想される。また、分母を構成している経常一般財源等については、地方税等の増加が見込まれる一方、物価高騰による経済等への影響や、継続的な人口減少等による減要因も鑑みると、長期的には減少が見込まれ、債務償還比率の増加が予想される。
令和3年度の将来負担比率は、前年度同様に公営企業債等繰入見込額が大きく減少したこと等によりマイナス値となった。有形固定資産減価償却率は、公共施設等の建築や大規模修繕が続いているものの50%を上回っており、令和3年度では0.3ポイント増加している。大規模改修を含め修繕費等が増加傾向にあるため、今後については公共施設等適正配置計画や学校施設長寿命化計画等に基づき、老朽化した施設の修繕費用の平準化を図っていく。
令和3年度の将来負担比率は、前年度同様に公営企業債等繰入見込額が大きく減少したこと等によりマイナス値となった。合併特例債・臨時財政対策債の償還金増に伴う公債費算入額の増、標準税収入額等の増により、実質公債費比率は令和2年度と比較し0.5ポイント減少している。今後も公共施設や学校施設等の改修に伴う起債発行を予定しているため、計画的に事業を実施するとともに、財政措置のある借入を行うなど、財政の健全化に努める。
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