経営の健全性・効率性について
経営の健全性・効率性を表す指標は、いずれも全国平均や類似団体の経営状態よりも良好なものとなっています。当市の水道事業は、現在のところ効率的な経営がなされていますが、今後、施設更新のための資金需要が増加し経営状況に厳しさが増してくるものと予想されます。このため、水道施設の長寿命化を継続し、施設更新に必要となる経費を圧縮するとともに、業務内容を常時点検し経費削減が見込まれるものは、業務の委託化を進めながら、組織と職員定数の見直しを行い経営の効率化を図っていきます。また、計画的な施設更新を行うためには、料金の適正化も検討する必要があります。効率的な経営を行ったうえで適時・適切に水道料金の改定ができなかった場合、収入と支出のバランスを欠くことになり、健全経営が維持できなくなる恐れもあります。(注)関係法令の改正により、平成25年度までと平成26年度では、会計基準が異なっています。法改正の影響部分を平成25年度までの会計基準に置き換えた平成26年度経営指標は次のようになります。①経常収支率124.1%⑤料金回収率114.5%⑥給水原価154.3円/㎥
老朽化の状況について
本市の水道施設は、現在のところ老朽化の問題が顕著になっていませんが、今後、施設の更新需要が高まってくるため、施設更新を計画的に進める必要があります。このため、将来必要と見込まれる施設更新費用と投資可能額に基づき、更新需要の平準化や施設統廃合など施設規模の適正化、水道料金改定も検討しながら経営見通しを立てる「アセットマネジメント」を実施し、経営の安定化に努めていきます。管路更新については、昭和50年代に布設された管強度の低い塩化ビニル管を更新する必要性が高まってきます。このため、管路更新計画を定めながら、老朽管更新を進めていきます。
全体総括
本市は岩手山麓の水資源を活用した水道施設の整備を進めながら、安全な水道水を必要なだけ供給できる体制を組み、常に市民が安心して水を利用できるよう事業経営を行ってきました。将来とも安心して水道をお使いいただくために、次の三つの事業目標を設定し、水道事業の健全経営に努めていきます。■【安心・安全】安心して飲むことができる安全な水道■【安定・強靱】安定した給水を実現する強靭な水道■【環境・持続】環境に配慮した持続可能な水道