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令和3年度は単年度でマイナス0.041ポイントとなり、3か年平均においては0.014ポイントのマイナスとなった。基準財政収入額については、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の悪化などにより、市税収入が大きく減少し、前年度より減少した。また、基準財政需要額についても、地方債の償還が進んでいることにより、地域振興費(人口)や保健衛生費が減となり減少となった。
最低賃金の改定に伴う人件費の増、ICT環境管理経費や光熱水費の上昇による物件費の増があったものの、再算定による普通交付税の増や地方消費税交付金、地方交付税及び株式等譲渡所得割交付金などが増となるなど、経常一般財源収入の増加が上回ったことにより、前年度比で5.2ポイントの改善となった。今後も自主財源確保への取組を強化するとともに、経常経費の節減に向けた取組を進める。
人件費については、最低賃金の改定に伴う会計年度任用職員報酬の増や退職金の増などにより、前年度比で増加となった。物件費についても、新型コロナウイルスワクチン接種事業の影響により、前年度比で増加となった。引き続き、人員の適正化を進めるとともに、事業の見直しに努め、削減を図る。
人口千人当たり職員数は増加が続いているが、依然として全国や東京都の平均を下回っている。令和3年度は人口が減少したことや職員数が微増となったことで、前年度比で0.1ポイントの上昇となった。職員の年齢構成に偏在がみられるため、中長期的な視点で改善を図りながら、適正な定員管理に努める。
算定の分母は地方交付税の増や臨時財政対策債発行可能額の増などに伴う標準税収入額等の増加により、標準財政規模が増加したため増となった。また、分子は一般会計の元利償還金や公営企業の元利償還金に対する繰入金が減少したことにより減となった。このように、分子が減少し、分母が増加となったことにより、実質公債費比率は単年度で0.7ポイント、3か年平均で1.1ポイントの改善となった。
算定の分母は地方交付税の増や臨時財政対策債発行可能額の増などに伴う標準税収入額等の増加により、標準財政規模が増加したため増となった。また分子は一般会計等の地方債現在高が増加したものの、下水道事業会計の起債残高が減少していること等により、公営企業債等繰入見込額が減少しているため、減となった。このように、分子が減少し、分母が増加となったことにより、前年度比で8.0ポイントの改善となった。
前年度と比較して0.7ポイント改善している。職員数や手当の水準は、類似団体と比較しても低いため、人件費に係る経常収支比率は低くなっている。今後も、適正な職員数の管理を行うともに、民間委託を活用するなどして、数値の改善に努める。
小・中学校のICT環境管理経費の増や、燃料価格上昇に伴う光熱水費の増加などにより、前年度比で0.3ポイント増加した。引き続き、事務事業の節減など、既存事業の見直しを進める。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均並の数値となった。その要因として、私立保育所運営委託料にかかる国都支出金の増が影響している。扶助費全体としては、今後も増加が見込まれることから、市単独事業の適正化に努める。
令和2年度は公営企業会計に移行した下水道事業の繰出金の影響などにより、4.4ポイント減少し、令和3年度も前年度比で1.0ポイント減少したが、依然として全国、東京都及び類似団体の平均と比較し高い水準となっている。今後も高齢化に伴い介護保険特別会計などへの繰出金は増加していくと見込まれるため、適正な管理に努めていく。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは、一部事務組合負担金が多額になっているためである。令和3年度は数値としては0.4ポイント減少したものの、西秋川衛生組合の負担金等は増加している。一部事務組合と連携を図りながら、負担金の抑制に努めるとともに、補助金・負担金の適正化に努める。
前年度比で3.9ポイントの減少となったものの、類似団体と比較して依然として高い水準である。これは人件費が低い水準で推移している一方、補助費等や物件費が高い水準で推移していることなどによるためである。歳出削減に対する取組を進め、数値の改善に努めていく。
(増減理由)新型コロナウイルス感染症緊急対策事業基金(原資は令和2年度に交付された東京都の市町村新型コロナウイルス感染症緊急対策特別交付金)を全額取り崩したが、普通交付税の再算定に伴い財政調整基金や減債基金が増加し、基金全体としては262百万円の増となった。(今後の方針)基金の積立てについては、当該基金の利子と基金の目的に相当する指定寄附金などを合わせて積み立てる。
(増減理由)普通交付税の再算定などにより、157百万円の積立てを行った。(今後の方針)財政調整基金は、標準財政規模の10%程度を目途に積立てを行っている。財源調整等の理由で取り崩したときは、優先的に補てんを行い、それを維持するよう努める。
(増減理由)普通交付税の再算定で交付された臨時財政対策債償還基金費、375百万円の積立てを行った。(今後の方針)臨時財政対策債の償還に合わせ取崩しを行っていく。
(基金の使途)テレビ共同受信施設整備基金:テレビ共同受信施設の維持管理公共施設整備基金:公共施設の整備資金安心安全まちづくり基金:防災、防犯その他の安心安全なまちづくりの施策を推進産業振興基金:観光その他の産業振興施策を推進環境保全基金:生物多様性の保全、緑の保全、緑化の推進、郷土の恵みの森づくりその他の環境保全施策を推進市営住宅整備基金:市営住宅の整備資金教育文化基金:教育、文化、スポーツ等の施策を推進保健福祉基金:健康づくり、子育て支援その他の福祉施策を推進(増減理由)公共施設整備基金:土地建物貸付収入の一部を積み立てたことなどによる増加テレビ共同受信施設整備基金:施設補修工事などに31百万円を取り崩したことなどによる減少産業振興基金:入湯税6百万円、森林環境譲与16百万円を積み立てたことなどによる増加安心安全まちづくり基金:東京都災害復旧・復興特別交付金分121百万を取り崩したことなどによる減少(今後の方針)当該基金の利子と基金の目的に相当する指定寄付金などを合わせて積み立てる。
令和3年度末については、前年度と比較して0.5ポイント増加の75.0%となっており、類似団体平均と比較して高い水準となっている。公共施設全体が老朽化しているが、特に学校施設や道路などについて老朽化が進んでいる。個別施設計画を踏まえ、公共施設の長寿命化や再編・再配置など適正化を図る。
令和3年度の債務償還比率は699.1%となり、前年度と比較し160.3ポイント減少したが、依然として類似団体平均より高い水準となっている。引き続き借入れの抑制や、繰上償還の実施などにより、将来負担額の減少に努め、債務償還比率の縮減に取り組む。
令和3年度末の将来負担比率は33.1%、有形固定資産減価償却率は75.0%となっており、いずれも類似団体平均より高い水準となっている。将来負担比率は、市債の償還が進んでいることなどにより減少傾向にあるものの、有形固定資産減価償却率は老朽化により増加傾向にある。有形固定資産については、個別施設計画を踏まえ、公共施設の長寿命化や再編・再配置など適正化に努めるとともに、将来負担比率については、引き続き市債残高の縮減に向けて取り組む。
将来負担比率については、市債の償還が進んでいることなどにより減少傾向となっている。実質公債費比率については、元利償還金の減少などに伴い、前年度と比較し1.1ポイント改善した。いずれも類似団体平均と比較して高い水準となっていることから、引き続き市債残高の縮減に取り組み、長期的な数値の改善に努める。
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