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財政力指数は、基準財政需要額が包括算定経費や社会福祉費の増加により、前年度より約7.3%増加し、基準財政収入額が市町村民税(所得割)の減少に伴い前年度より約1.8%減少していることから、0.03ポイント減少し、0.79となった。今後も、市税徴収率の向上や事業等の見直しにより、財政基盤の強化に努める。
令和3年度は普通交付税の増加などによる歳入増や扶助費の減少による歳出の減少により、類似団体平均を下回る83.5%に改善した。なお、普通交付税は令和3年度に限り追加交付された再算定分の増加であり、地方税は前年度から減少している。今後も収支改善への取組みをさらに促進することに加え、行財政改革推進計画に基づき、行政運営の効率化を進めていくことで、さらなる経費削減・財源確保に努める。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、昨年度より11,703円の増となっているが、類似団体平均よりも低い水準となっている。人件費については、今後も必要な業務量に応じた適正な定員管理を努めるとともに、適正な給与水準の確保に努める。物件費については、既存事業の見直しや仕様・設計の見直しなどにより、委託費・需用費を削減し、コスト削減に努める。
職員構成の変動などから、ラスパイレス指数は令和元年度より高く、また、類似団体の平均よりも高い100.0となっている。今後も、引き続き適正な水準の確保に努める。
一部職員の任用形態を変更した影響から、人口1,000人当たりの職員数は、令和元年度と同じ6.09人となっているが、これまでの定員適正化の取り組みにより、類似団体の平均を下回る状況が続いている。今後も、拡大する行政需要や、複雑化・多様化する行政課題に対応するため、必要な業務量に応じた適正な定員管理に努める。
公営企業の地方債償還の財源に充てられる繰入金(-42,228千円)の減少、普通交付税額(+1,026,516千円)の増加により、令和3年度単年度の実質公債費比率が1.5%となったことから、3カ年平均で見た実質公債費比率は1.8%となり、前年度から0.6%改善した。
前年度に引き続き、地方債残高などによる将来負担すべき債務(24,920,618千円)より、充当可能基金などによる充当可能財源(32,997,150千円)が上回っているため、将来負担比率はマイナスとなっている。今後も、後世への負担軽減に努めつつ、地方債の有効活用を図っていく。
人件費に係る経常収支比率は、前年度と比較すると2.7ポイント減少しているが、類似団体と比較すると0.6ポイント高くなっている。これは、ごみ処理業務及び消防業務を直営していることが主な原因である。今後も必要な業務量に応じた適正な定員管理に努めるとともに、給与水準の適正化に努める。
ごみ処理業務を市単独で担っていることから、ごみ処理施設の運転管理などの委託料のウエイトが大きいため、依然として類似団体内平均より大幅に高い。物件費は庁舎や各施設の光熱水費の増加などにより増加しているが、一般財源総額が増加したことから前年度より1.6ポイント減少した。今後も引き続き、既存の事業の見直しや仕様・設計の見直し等により縮減し、必要性を考慮しつつ、さらなる改善に努める。
保育所や子ども医療費等の子育て施策に力を入れていることから児童福祉費のウエイトが高く、平均よりも高い水準で推移している。令和3年度は特定財源の生活保護費負担金の増加による一般財源充当額の減少や、一般財源総額の増加により前年度より2.0ポイント減少した。なお、扶助費全体決算額としては年々増加傾向であることから、適正な運用を徹底し、縮減に努める。
その他の主な構成項目は特別会計への操出金である。令和3年度は、後期高齢者医療広域連合への負担金の増加や介護保険特別会計への操出金が増加したが、一般財源総額が増加したことにより前年度より1.5ポイント減少した。高齢化の進展などから、繰出金の増加傾向は、継続すると予想されるため、他の費目で縮減をし、経常収支比率の改善に努める。
消防業務やごみ処理業務を市単独で担っていることから、一部事務組合等に対する負担金額が少なく、類似団体内平均よりも低い値で推移している。補助費等は下水道事業会計負担金(雨水)が減少したことや、一般財源総額が増加したことから前年度より0.7ポイント減少した。今後も引き続き、既存の事業の見直しや仕様・設計の見直し等により縮減し、必要性を考慮しつつ、さらなる改善に努める。
公債費は、臨時財政対策債の増加(+65,956千円)、令和2年に借り入れた一般廃棄物処理事業債の増加(+17,750千円)などにより増加となったが、普通交付税の増加(+1,026,516千円)などによる一般財源総額の増加(+1,958,115千円)により前年度より1.1ポイント減少した。今後予定している公共事業の実施に当たっては、将来負担に配慮しつつ、地方債の活用を図っていく。
普通交付税の増加や臨時財政対策債の増加に伴い、一般財源総額が前年度より増加(+1,958,115千円)したことにより8.5ポイント減少している。なお、普通交付税は令和3年度に限り追加交付された再算定分の増加であり、地方税は前年度から減少していることから、今後も既存事業の見直しや経費の縮減をしながら、収支改善に努める。
(増減理由)前年度剰余金等の財政調整基金への積み立て1,037,658千円や大型事業の実施に伴う公債費の増に備えた市債管理基金への積み立て1,000,000千円など、基金の積立額が取崩額を上回ったため、基金全体としては1,938,827千円の増となった。(今後の方針)庁舎整備や次期ごみ処理施設建設に伴い、庁舎建設基金、廃棄物処理施設建設基金が繰入される予定である。また、大型事業に伴う公債費の増に備え、市債管理基金に積み立てを行っていく。
(増減理由)新型コロナウイルス感染症の影響による事業の中止や縮小に伴う歳出の減少により、財政調整基金の取り崩しを行わず、積み立てのみを行ったため、財政調整基金残高が1,037,658千円増加した。(今後の方針)今後に控えている庁舎整備や次期ごみ処理施設建設などにより、財政調整基金残高は減少する見込みである。既存事業の見直しや経費の節減を徹底し、財政調整基金の残高を維持できるよう努めていく。
(増減理由)市債管理基金は、今後に控えている庁舎整備や次期ごみ処理施設建設などの大型事業に伴う公債費の増に備え、1,000,000千円を積み立てたことから2,001,121千円となった。(今後の方針)今後に控えている庁舎整備や次期ごみ処理施設建設などの大型事業に伴う公債費の増に備え、積み立てを行っていく。
(基金の使途)住みよい豊かなまちづくり推進基金・・・分権型社会に対応し、住みよい豊かな地域社会の形成に資する事業の資金に充てる庁舎建設基金・・・庁舎の建設の資金に充てる廃棄物処理施設建設基金・・・廃棄物処理施設の建設の資金に充てる花と緑の基金・・・市民と行政が一体となった花と緑の緑化事業を推進し、うるおいとやすらぎのあるまちづくりを実現するための資金に充てる社会福祉基金・・・社会福祉の増進に資する事業の資金に充てる(増減理由)歴史民俗資料施設整備事業基金に384千円の積み立てなどを行ったが、社会福祉基金の老人福祉施設整備事業(29,762千円充当)、住みよい豊かなまちづくり推進基金の小学校施設設備維持管理事業(14,431千円充当)への充当などにより、98,831千円の減となった。(今後の方針)庁舎整備や次期ごみ処理施設建設に伴い、庁舎建設基金、廃棄物処理施設建設基金が繰入される予定。
有形固定資産の減価償却率は概ね類似団体の平均値となっているが、経年に伴う各施設の老朽化は進んでおり、公共施設個別施設計画に基づく改修等を実施して施設の長寿命化を図っていく。
債務償還比率は、類似団体の平均を下回っている。平成12年度に借入の減税補てん債や、平成22年度に借入の地方道路等整備事業債の償還が終了したことに伴い、昨年度より減少している。
地方債の新規発行を抑制してきたことから、将来負担比率は算定されていないが、有形固定資産の減価償却率は類似団体の概ね平均値であり、老朽化した施設を公共施設再配置計画で定めた継続、廃止等の方針に従い、施設の保有量を減らした上で、継続施設については公共施設個別施設計画に基づく改修等を実施する必要がある。
地方債の新規発行を抑制してきたことから将来負担比率、実質公債費比率はともに類似団体と比較して低いものの、今後は新庁舎の整備に加え公共施設の老朽化対策や脱炭素化の推進、次期ごみ処理施設問題の早期解決等に取り組む必要があり、地方債の新規発行や、減債基金・特定目的基金の取崩しが予定されていることから、将来負担比率、実質公債費比率ともに上昇していくことが考えられる。
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