田原市:公共下水道

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経営比較分析表(2017年度)

経営の健全性・効率性について

田原市の公共下水道整備はほぼ完了しており、今後の下水道事業は維持管理を中心とした事業経営を行っていくこととなる。事業経営では、昨年度に引き続きあるが、資本費平準化債、公営企業会計適用債の借入の償還が進んだことで「企業債残高」は減少となっている。ただし処理区域内人口増に伴う有収水量の増により料金収入は増加したものの、雨水処理負担金が減となったため、「①収益的収支比率」が落ち込んでいる。今後、「少子高齢化の進行」や「節水型機器の普及」等に伴い使用量が減少していくことが想定され、さらに、公共下水道整備区域の「⑧水洗化率」が86%程度である状況を考慮すると、市民に理解が得られるように、積極的な広報活動による事業の推進が求められる。このため、使用料収入の確保を行うことで「⑧水洗化率」、「⑤経費回収率」を向上させ、安定的・持続的な公共下水道事業経営を実施していく。さらに、今後の処理水量の推移を注視し、適切な処理施設規模とすることで、さらなる汚水処理原価の低減を図り、住民サービスの向上を目指していく。

老朽化の状況について

田原市の公共下水道施設は、平成3年度から順次供用を開始し、最も古い施設では26年が経過している。現時点の管渠供用年数は施設耐用年数(50年)の半分程度であり、道路陥没の報告も挙がっていないことから、老朽化の問題は今後の課題と考えることもできる。ただし、持続可能な公共下水道事業を実現していくためには、ストックマネジメント手法を取り入れた状態監視保全で維持管理を実施し管路施設の長寿命化に取り組んでいく。

全体総括

田原市の公共下水道事業は、施設建設が概ね完了しており、維持管理を中心に事業運営していくこととなる。特に、「水洗化率」と「施設利用率」の改善に努め、下水道使用料の安定的な確保と汚水処理費の低減を行い、「経費回収率」の向上に取り組んでいく。また、「経営基盤の強化」や「財政マネジメントの向上」等に的確に取り組むことを目指し、平成32年度から地方公営企業法を適用し、平成32年度までに経営戦略の策定を予定している。公営企業会計を導入し、弾力的な経営を行うことで住民ニーズへの迅速な対応が可能となり、持続的に住民サービスを向上させ、安定した公共下水道事業の運営を行っていく。

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