南相馬市:簡易水道事業

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収録データの年度

2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度

経営比較分析表(2014年度)

201020112012201320142015201620172018201950%55%60%65%70%75%80%85%90%95%100%105%110%収益的収支比率
20102011201220132014201520162017201820190%5,000%10,000%15,000%20,000%25,000%30,000%35,000%40,000%施設利用率
20102011201220132014201520162017201820190%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%有収率

経営の健全性・効率性について

本市簡易水道事業は、原発事故による避難指示区域内で厳しい事業運営を余儀なくされている。そのような特殊事情の中、次のように分析している。①全国及び同規模類似団体(以下、「類団」)平均を上回っているが、避難指示区域のため給水収益は著しく低く、収支不足を一般会計繰入金や原子力損害賠償金で補てんしているのが実態である。④震災以前は類団平均より若干高い割合だった。平成23年度は、震災の影響で給水不能により収益が無いため急激に上昇した。企業債の償還と給水再開後に得たわずかな給水収益により、近年は減少傾向にある。⑤激減した給水収益では、給水に係る費用が賄えていない。避難指示区域の解除後、帰還住民からの給水収益により回収率アップに繋げていく。⑥震災以前は類団平均より若干高かったが、平成26年度は給水に係る総費用の増加に伴い急激に上昇した。有収水量の増は今後も大きく見込めないが、適切な維持管理費の支出に努める。⑦類団平均値を下回った状況が続いている。帰還住民の水道使用量の推移に応じた施設の維持管理の在り方や、北部簡易水道と西部簡易水道、あるいは小高水道施設との併用利用など稼働の方策を検討する時期にある。⑧現状を反映した大変厳しい値となっている。給水収益の回復が何よりも欠かせない状況にある。
20102011201220132014201520162017201820190%管路更新率

老朽化の状況について

③管路更新については配水管路布設年次が平成3~22年度と比較的新しいため、今後16年間は耐用年数を超える管路はない見込みである。

全体総括

本市簡易水道事業は、震災に伴う施設の損壊、事業区域の避難指示による水需要の減少等の影響により正常な事業運営が行えない厳しい状況が続いている。事業本位の目標としては収支の改善や浄配水能力の維持といったものが挙げられるが、当事業にあっては料金収入等の面において、震災前の水準と正当に比較できる状態に戻していくことが当面の目標であり課題であると考える。今後、避難指示区域の見直しにより正常な事業運営が行える環境を整えていくと同時に、事業そのものの在り方を見直していく必要がある。