紀の川市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率類似団体より低い水準となっており、民間委託による継続的な普及促進により、接続率の向上による収益増加対策に努めています。②累積欠損金比率地方公営企業法適用初年度からの欠損金が生じ、当年度においては一般会計からの基準内繰入の増額により当年度純損失は大幅な減少となったが、累積欠損金は微増となり、高い水準のままとなっている。③流動比率下水道整備率が約３２％と低く、下水道使用料のみで事業運営することが困難なため、一般会計からの繰入に依存しながらの厳しい財政運営となり、低い水準となっている。④企業債残高対事業規模比率全体事業計画が完了するまでの間に生じる資金不足額及び企業債残高は、一般会計が負担することとなっている。⑤経費回収率汚水処理費は、現行の下水使用料で概ね賄えている状況で、類似団体より高い水準となっている。⑥汚水処理原価地理的な要因等により、全国平均より高くなっている。⑧水洗化率高齢世帯の増加や経済的理由等により、接続率が低い水準となっている。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率本市下水道整備率は、約３２％と整備途上となっており、全体的には新しい施設であるため、低い水準となっている。ただし、平成２９年度に公共下水道に取り込んだ特定環境保全公共下水道については、管路施設老朽化が進んでいるため、令和４年度からストックマネジメントによる更生工事に着手しています。③管渠改善率本市の下水道施設整備事業は、管渠新設工事が大部分となっており、更新・改良・修繕による管渠工事がないため、低い水準となっている。

全体総括

本市の下水道事業は、整備率が低いため、全体計画における下水道整備事業の早期概成を目指しています。整備事業費の財源については、国庫補助金、企業債借入金、一般会計出資金により事業を推進していますが、一般会計からの繰入に依存しながらの厳しい財政運営となっています。今後も、接続率の向上に努めながら、計画的かつ効果的な整備事業を推進します。また、令和４年度に中長期的な経営計画となる経営戦略を策定し、持続可能な事業運営を図ります。