五條市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①平成29年度は収益的収支で算定される他会計補助金が増加したため、比率が向上したが、100％未満であり、赤字経営の状態が続いている。繰入金に依存せず、使用料収入の増加に努める必要がある。④企業債残高対事業規模比率は、近年償還が進み、新規事業も抑制傾向にあることから改善が進んできている。平成29年度は一般会計負担額が増加したため、類似団体に比べ、低くなっている。⑤経費回収率は、資本的収支で算定される汚水処理費が減少したため、大きく改善が進み、類似団体の平均に近づいたが、100％未満であるため、さらに効率的な整備促進と使用料収入の増加に努める必要がある。⑥汚水処理原価についても、資本的収支で算定される汚水処理費が大きく減少したため、類似団体平均を下回った。今後も投資の効率化と維持管理費の削減、接続率向上による有収水量の増加など経営改善の取り組みを進める。⑧水洗化率は上昇基調にあるが、類似団体平均に比べ、低位にあり、更なる率向上に向けた取り組みを進めていくことが必要である。

老朽化の状況について

現在管渠改善率は０％であるが、供用開始から２７年を経過し、今後は改築更新の必要が生じてくるため、現在ストックマネジメント計画策定に向けた管渠カメラ調査を行っている。

全体総括

老朽管渠の改築更新費用の増加や人口減少による使用料収入の減少など、経営環境は厳しさを増していくものと見られる。平成３１年度からは公共下水道事業に企業会計を導入し、経営の健全化と投資の効率化を進めていく。そのうえで適正な使用料の見直しの検討を行いたい。またストックマネジメント計画に基づき、中長期的な視点から下水道施設の維持管理を進めていく。