安八町：公共下水道

経営の健全性・効率性について

経営としては、収益的収支比率及び経費回収率が100%に満たさず、企業債残高対事業規模比率も高水準であり、料金収入等だけでは維持管理や企業債償還金等を賄えず、一般会計からの繰入れに依存せざるを得ない状況となっている。この要因としては、下水道整備事業の規模からみると短期間（平成３年度から平成２１年度の１９年間）で整備し、財源は国庫補助金以外は大部分が企業債の借入れであったことにより、毎年の企業債償還金の元金及び利子の支出が多額となったことが考えられる。そのことによって近年、経営の状況に悪影響を及ぼしている。よって経営状況の健全性を検証すべく平成２８年度に経営戦略の策定を行なった。また、水洗化率については、類似団体平均値より低いのは、供用の告示からまだ年数がたってないことが考えられるが、順調に率が伸び、平均値に近づいてきた。

老朽化の状況について

資産の現状としては、平成３年度から下水道事業に着手したことにより、管路については当面布設替えの必要性はないが、処理場については、第１期建設から第３期建設の内、第１期建設分の電気・機械設備が耐用年数を超えていることから平成２７年度に長寿命化計画（計画期間：平成２８年度から平成３２年度）の策定を行い、平成２８年度より事業着手した。長寿命化計画：電気・機械設備等の改築更新（事故の未然防止及びライフサイクルコストの最小化を計ることを目的）電気設備工事詳細設計(H28)電気設備工事(H29,H30)機械設備工事詳細設計(H30)機械設備工事(H31,H32)

全体総括

平成２８年度に策定した経営戦略の結果、経営において非常に厳しい状態であることが改めて示された。よって今後も投資の精査、その他経費の削減を図り、また収益となる使用料収入の増加のため、水洗化率の向上（目標値：平成３７年度までに90％）及び、収納率向上を重点項目として、取り組んでいかなければならない。経営戦略の今後の検証として、ＰＤＣＡサイクルの考え方を活用し、毎年進捗管理を行なうとともに、概ね５年毎の検証・見直しを行なってまいります。