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長引く景気低迷により全国平均および県平均が低水準で推移する中、当市も前年度と同じ0.66となった。全国平均および県平均は上回っているものの、類似団体内平均値を下回っており、今後も扶助費の増加は避けられないことから、徴税の強化等により歳入の確保に努めていきたい。
経常収支比率は、退職者数の増をはじめとする人件費の増等により、前年度と比べて1.8ポイント悪化し、89.8%となった。今後も、税収や地方交付税の伸びが期待できないことに加え、増加し続ける扶助費や物件費など、財政指標悪化の原因となる要素があるため、平成25年度に策定した行財政構造改革アクションプログラムに基づき、健全かつ堅実な財政運営を行っていきたい。
人口1人当たりの職員数が極めて少なく、全国的な人口減少傾向に反して当市の人口は増加していることにより、全国平均および県平均を大幅に下回ってはいるが、退職者数の増加により人件費が増えたため、1人当たりの人件費・物件費等は増加した。今後も、平成25年度に策定した行財政構造改革アクションプログラムに基づき、引き続き人件費・物件費等の抑制に努めていきたい。
経験年数階層の変動等により、昨年と比べてラスパイレス指数は0.5ポイント上昇したが、全国平均および類似団体平均を下回っている。引き続き、民間企業や類似団体との均衡を図るよう、給与費水準の適正化に努めたい。
平成17年度・18年度の2年間、新規職員採用を凍結し、その後の採用も行財政構造改革プログラムおよび行財政構造改革アクションプログラムに基づき抑制を行ってきたことにより、全国平均、県平均、類似団体平均のいずれも大きく下回っている。今後も、将来にわたる組織運営の安定化のため、行財政構造改革アクションプログラムに基づき適正な定員管理に努め、人件費総額の抑制を図っていきたい。
地方債元利償還金の減少により、3ヵ年平均の実質公債費比率は対前年度比0.3ポイント改善し、10.7%となった。今後、市場公募債の満期一括償還を迎えるため、一時的に元利償還金は増える見込みだが、将来を見据えたうえで実質公債費比率の改善に努めていきたい。
地方債残高の減少に努めているため、将来負担比率は対前年度比0.2ポイント改善し、21.9%となった。今後も将来における負担の軽減を図るため、平成25年度に策定した行財政構造改革アクションプログラムに基づき、地方債残高の減少や財政調整基金残高の増加等に努めていきたい。
人件費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を大きく下回っている。平成26年度は退職者数の増により人件費が増加したが、今後も行財政構造改革アクションプログラムに基づき職員数を管理し、現在の水準を維持していきたい。
物件費に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を上回っている。指定管理者制度の導入や市民団体への事業委託など、業務の外部委託化を推進してきたことにより人件費や維持補修費が物件費へとシフトしたこと、また職員数削減に伴う公立保育所等の臨時職員の増加が要因であり、これまでのコスト削減に向けた取組みを積極的に進めてきたことによる物件費の高止まりではあるが、今後も更なるコスト削減に努めたい。
扶助費に係る経常収支比率は、類似団体平均を上回っており、かつ上昇傾向にある。要因として、私立保育所への運営補助費や子ども医療費助成の増、臨時福祉給付金給付事業などが挙げられるが、今後は財政を圧迫するこの上昇傾向に歯止めをかけるべく、支給要件の見直しなど扶助費の抑制策について検討を図りたい。
補助費等に係る経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を上回っている。鯖江丹生消防組合等の一部事務組合への負担金、企業誘致策としての工場立地助成金や商工業振興のための補助金等が多額なためであるが、今後は、一部事務組合の歳出を注視するとともに、所期の目的を達成した補助制度の見直しを行い、補助費等の抑制を図りたい。
公債費に係る経常収支比率は、過去の大型建設事業により全国平均、県平均、類似団体平均を上回っており、臨時財政対策債の発行累計額の増等により対前年度比0.3ポイント悪化した。ここ数年が公債費のピークと見込んでおり、大変厳しい財政運営を余儀なくされるが、行財政構造改革アクションプログラムに基づき、起債発行額を起債元金償還額以下に抑制することで市債残高の減少を図り、後年度に多大な財政負担を生じぬよう努めたい。
公債費以外の経常収支比率は、全国平均、県平均、類似団体平均を下回り、良好に推移している。ここ数年がピークと見込まれる公債費が落ち着くまで、今後も引き続き行財政構造改革アクションプログラムに基づく取組みを推進していきたい。
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