射水市：射水市民病院【地方財政ダッシュボード】

経営比較分析表（2021年度）

地域において担っている役割

市の基幹病院として、地域医療を確保するため、急性期から回復期まで、高度で質の高い医療を安定的に提供できるよう努めている。急性期では、二次救急を担う病院として受入不能事案の削減に取り組み、救急患者の積極的な受入れを行っている。回復期では、地域包括ケア病棟を活用し、ポストアキュートやサブアキュートでの患者の受入れを推進している。また、新型コロナウイルスワクチン接種を推進するほか、病床確保や陽性者の受入れを行い、重点医療機関としての役割を果たしている。加えて、市内開業医や富山大学附属病院など各医療機関とも連携を図り、地域医療を支えている。

経営の健全性・効率性について

・新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、患者確保に努め、入院、外来ともに患者数が一定程度、回復し、医業収支比率が改善した。また、国や県の補助金に加えて、他会計補助金の受入れ等により経常収支比率は100%を上回った。・累積欠損金比率は、経常収支の改善及び当年度純利益を計上したことから、減少した。・病床利用率は、救急受入体制の充実、地域連携の強化、病床運用の効率化について、それぞれ目標値を設定し取り組むなど、患者の確保に努めたことにより改善した。・職員給与費対医業収益比率は、医業収益の改善に伴い、減少した。

老朽化の状況について

・有形固定資産減価償却率は、病棟施設及び設備について、20年以上経過していることから、上昇傾向にあり、老朽化が進んでいる。・器械備品減価償却率は、昨年度から上昇し、耐用年数を超えた資産が多くあることから、計画的な更新が必要である。・1床当たり有形固定資産は、上昇傾向にあり、今後、高度医療機器の更新に伴い、更なる増加が懸念される。

全体総括

・経営改善のため、患者確保の取組に加え、新型コロナウイルスワクチン接種の推進や国・県補助金、他会計補助金の受入れ等により、経常収支比率及び医業収支比率は共に改善した。しかしながら、地域住民の安全安心のため、市民が求める幅広い医療サービスを安定的に提供していくためには、健全経営が求められることから、引き続き、収益の確保及び経費の節減を図り、経営改善に努めていく。・設備については、市民病院として、高度で安全な医療を地域住民に提供することが必要である。そのためには、設備や医療機器の更新が不可欠であり、老朽化した資産の更新を行う際には、中長期的な視点で、計画的な更新に努めていく。

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