長野県依田窪医療福祉事務組合:国保依田窪病院の経営状況(最新・2024年度)
長野県依田窪医療福祉事務組合が所管する病院事業「国保依田窪病院」について、2024年度の経営状況と分析コメントを確認できるページです。
収録データの年度
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経営比較分析表(2024年度)
地域において担っている役割
・地域のかかりつけ病院として1次医療を提供する他、病院群輪番制参加病院として医療圏における2次医療を提供。・訪問診療、訪問看護体制の充実と地域包括ケア病棟を活用(在宅復帰支援と在宅受入れ)することで、地域包括ケアシステムを支援。・整形外科分野においては外傷や筋骨格系疾患患者の受け入れ、脊椎手術などは件数も多く、圏域内で特化した機能を提供。・感染症法に基づく医療措置協定締結医療機関として、新興感染症患者に対応。・へき地医療拠点病院として上田市武石診療所への医師派遣による診療支援。
経営の健全性・効率性について
常勤医師による安定的な診療体制を維持できていることから、外来収益、入院収益とも前年に比べ増収となった。特に内科においては、医療圏における救急医療の課題を解決すべく、地域の救急患者ならびに連携医療機関からの回復期患者の積極的受け入れを行ったことで、地域に求められる役割を果たすとともに、病床利用率向上で増収にもつながり、医業収支比率も改善した。しかし、費用面では賃上げや物価高騰に伴う人件費、材料費の増があったことに加えて、昨年までのコロナ対応による病床確保補助金もなくなり医業外収益が減ったことの影響が大きく、収支状況を改善するには至らなかった。経常収支的には前年度から引き続きのマイナスとなり、そのため累積欠損金比率も増加となった。
老朽化の状況について
管理診療棟(S57建築)はもとより、新病棟(H13建築)も建築から23年が経過していることから、近年は施設設備の更新に多額の費用を要しており、今後も維持管理費用の増大が見込まれている。令和4年度より有形固定資産減価償却率、器械備品減価償却率が低下しているのは電子カルテシステムほか、大型の施設設備の更新を実施したためで、今後数年間は減価償却費の増大が続き、収益的支出の増加が見込まれている。また、新病棟建設時の起債償還については令和12年度までとなっている。患者にとって安全快適な療養環境を維持できるよう設備投資していくことは重要であるが、効率の良い診療を行うために規模、機能を見直した建物を新設することを含め、中長期的視野での計画的整備により、施設・設備の最適化に取り組む必要がある。
全体総括
入院を軸に一定の収益拡大がみられる一方で、経常収支は依然として赤字が続き、財務基盤の脆弱さは解消していない。全国的な傾向として、賃上げに伴う職員給与費の増加と物価高騰が重なり、医業収益の伸びを上回るペースでコストが増加しているうえ、公定価格である診療報酬が十分に追いついていないという構造的な問題がある。人口減少により将来の患者数の伸びが見込みにくいことに加え、働き手不足による医師・看護師等の確保困難も相まって、公営企業として必要な医療体制を維持するための人件費負担は今後も高水準で推移すると見込まれる。施設面では、主要建物の老朽化が進み、修繕や機器更新に係る支出が今後さらに増加することが避けられず、限られた資金の中でどの機能・部門に重点投資するかの選択が重要な課題となっている。診療体制を維持しつつ老朽化対応を進めるためには、建物規模や病棟構成も含めた再編も視野に入れ、中長期的な更新計画を整理する必要がある。今後は、急性期後や在宅移行を担う病棟運営の質と効率の向上、整形外科等の強みを生かした付加価値の高い診療の拡充、人員配置や業務プロセス見直しによる人件費・経費の抑制、施設更新を前提とした段階的な設備投資方針の明確化を一体的に進めることで、人口減少・老朽化・人材確保難・コスト高騰といった制約の中でも、地域に不可欠な公的医療を持続できる体制の構築を目指す。
出典:
経営比較分析表
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よくある質問
このページで何が分かりますか?
国保依田窪病院の2024年度の経営比較分析表、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『経営比較分析表』をもとに構成しています。
自治体本体の財政も見られますか?
ページ上部の依田窪医療福祉事務組合リンクから、自治体本体の財政状況ページへ移動できます。